応用情報技術者 2022年 春期 午前2 問12
問題文
プロセッサ数と、計算処理におけるプロセスの並列化が可能な部分の割合とが、性能向上へ及ぼす影響に関する記述のうち、アムダールの法則に基づいたものはどれか。
選択肢
ア:全ての計算処理が並列化できる場合、速度向上比は、プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく。
イ:並列化できない計算処理がある場合、速度向上比は、プロセッサ数に比例して増加する。
ウ:並列化できない計算処理がある場合、速度向上比は、プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく。(正解)
エ:並列化できる計算処理の割合が増えると、速度向上比は、プロセッサ数に反比例して減少する。
プロセッサ数と並列化の性能向上への影響【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:アムダールの法則では、並列化できない部分があると性能向上はプロセッサ数増加に対し漸近的に頭打ちになる。
- 根拠:全体処理時間のうち並列化できない部分がボトルネックとなり、無限にプロセッサを増やしても限界があるため。
- 差がつくポイント:並列化できる割合だけでなく、並列化できない部分の存在を正しく理解し、速度向上比の漸近性を把握することが重要。
正解の理由
ウは「並列化できない計算処理がある場合、速度向上比は、プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく」と述べており、これはアムダールの法則の本質を正確に表現しています。アムダールの法則は、並列化できない処理が全体の性能向上の上限を決めるため、プロセッサ数を増やしても速度向上比は無限には伸びません。
よくある誤解
並列化できない部分があってもプロセッサ数に比例して速度が上がると誤解しがちです。実際は非並列部分がボトルネックとなり、性能向上は頭打ちになります。
解法ステップ
- 問題文の「アムダールの法則」に注目する。
- アムダールの法則の定義を思い出す:速度向上比は並列化できない部分の影響を受ける。
- 並列化できない部分がある場合、速度向上比はプロセッサ数増加に対し漸近的に限界値に近づくことを理解する。
- 選択肢を比較し、アムダールの法則の説明と合致するものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「全ての計算処理が並列化できる場合、速度向上比はプロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく」→全て並列化できるなら速度向上比はほぼプロセッサ数に比例し、漸近的に限界に近づくとは言えません。誤り。
- イ: 「並列化できない計算処理がある場合、速度向上比はプロセッサ数に比例して増加する」→非並列部分があると比例増加はしません。誤り。
- ウ: 正解。
- エ: 「並列化できる計算処理の割合が増えると、速度向上比はプロセッサ数に反比例して減少する」→並列化割合が増えれば速度向上比は増加し、反比例で減少することはありません。誤り。
補足コラム
アムダールの法則は1967年にジーン・アムダールが提唱したもので、並列処理の限界を示す基本的な理論です。速度向上比 は、並列化可能な割合 とプロセッサ数 に対し、
で表されます。 の場合、 は に漸近します。
で表されます。 の場合、 は に漸近します。
FAQ
Q: 並列化できない部分が小さければ性能は無限に向上しますか?
A: いいえ。並列化できない部分がゼロでない限り、性能向上は有限の上限に漸近します。
A: いいえ。並列化できない部分がゼロでない限り、性能向上は有限の上限に漸近します。
Q: アムダールの法則はどんな場面で使われますか?
A: 並列コンピューティングの性能評価やシステム設計で、プロセッサ数増加の効果を予測する際に使います。
A: 並列コンピューティングの性能評価やシステム設計で、プロセッサ数増加の効果を予測する際に使います。
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