データベーススペシャリスト 2009年 午前2 問08
問題文
和両立である関係RとSがある。R∩Sと等しいものはどれか。ここで、-は差演算、∩は共通集合演算を表す。
選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
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交差部の差集合表現【午前2解説】
正解の理由
選択肢のうち、 が と等しいため、正答は ア です。理由は要素論(元の扱い)や集合代数で簡潔に示せます。
要素論による説明:任意の元 について
- であるならば、 かつ です。 は「 かつ 」が成り立たないことを意味するので、 かつ が成り立ちます。従って 。
- 逆に ならば かつ なので、 は「 かつ 」には当てはまらず、よって 。したがって 。
以上より任意の について双方の包含が成立し、 が成立します。
集合代数的には
となり、同じ結論が得られます。
(注)この恒等式は に対して一般に成り立ち、問題文にある「和両立」の仮定や のような追加条件は不要です。
解法ステップ
- 「差」を扱うときは要素(元)を一つ取り出して条件を確認する方法が確実: は「 かつ 」であることを思い出す。
- の元を仮定して、その元が と の両方に属することを示す(片方向)。逆向きも同様に示して等号を確定する。
- 直感的には「 から『 だが でないもの』を取り除く」ので、残るのは と の共通部分のみ、という視覚的理解も有効。
選択肢別の誤答解説
-
ア:
上述の通り 。よって正しい。 -
イ:
は「 で でない元」なので、 に属する元は元々 に含まれない。従って となります。つまり常に とは一致しない(ただし特別に のときは一致する)。 -
ウ:
と は互いに素(交わらない)なので、差を取っても変わらず 。これは とは一般に異なる。 -
エ:
に含まれる元は の元ではないため、。したがって一般に とは一致しない(ただし のときは一致する)。
よくある誤解
- 「和両立=差集合が空」という誤解:和両立(問題文の用語の意味に依らず)を差集合が空であると誤って仮定すると、恒等式の一般性を失い誤答につながります。本問の恒等式は追加条件不要で常に成り立ちます。
- 差集合を「順序に依存しない」と考える誤り: は一般に と異なるため、順序を注意する必要があります。
- 「差を取れば常に共通部が出る」との直感: や のように、差を取っても元が全く除かれない場合(結果が元集合のままになる場合)があることを忘れがちです。
補足コラム
- 一般の集合についての便利な恒等式:
- (本問の一般形)
- ( は に含まれないので除去の影響がない)
- sym: ( を入れ替えれば同様)
- ベン図(Venn図)で考えると直感的に理解しやすいです。R の領域から「R で S でない領域」を取り除くと、残るのは R と S の重なり部分だけになります。
FAQ
Q1: この等式は関係(タプルの集合)にも適用できますか?
A1: はい。関係は集合として扱えるため、要素がタプルであっても同じ恒等式が成り立ちます。
A1: はい。関係は集合として扱えるため、要素がタプルであっても同じ恒等式が成り立ちます。
Q2: 要素論と代数的手法、どちらが試験では有利ですか?
A2: 要素論(元の含有・非含有を考える)は直感的で誤りが少ないため入試対策では有用です。集合恒等式に慣れていれば代数的短縮も速く解けます。
A2: 要素論(元の含有・非含有を考える)は直感的で誤りが少ないため入試対策では有用です。集合恒等式に慣れていれば代数的短縮も速く解けます。
Q3: 「和両立」の指定は無視してよいですか?
A3: 本問の恒等式は任意の集合で成り立つため、和両立の仮定は不要です。問題文の用語は文脈により意味が異なることがあり、不要な仮定は誤りのもとになります。
A3: 本問の恒等式は任意の集合で成り立つため、和両立の仮定は不要です。問題文の用語は文脈により意味が異なることがあり、不要な仮定は誤りのもとになります。
関連キーワード: 差集合、共通集合、集合恒等式、要素論、ベン図、関係代数、集合演算

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