次の関係 R, S, T, U において, 関係代数表現 R×S÷T×U の演算結果はどれか。ここで, ×は直積, ÷は商, -は差の演算を表す。
解説
関係代数表現 R×S÷T×U の演算結果はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:演算結果は「B」「C」属性を持ち、値は「a」「y」の組み合わせとなる。
- 根拠:商演算は「R×S」の中で「T×U」に含まれる属性を除いた差集合を求めるため、属性BとCに注目し条件を満たす組み合わせを抽出する。
- 差がつくポイント:商演算の定義と直積の属性の扱い、特に属性の重複や除外の理解が重要で、属性名の整合性を正確に把握することが合否を分ける。
正解の理由
商演算 R×S÷T×U は、R×S の中で T×U の属性を除いた部分集合を求める操作です。
- R の属性は (A,B)、S は (C)、T は (A)、U は (B,C) です。
- R×S の属性は (A,B,C)、T×U の属性は (A,B,C) で同じ属性集合です。
- 商演算は R×S の中で、T×U の値を持つ組み合わせを除外し、残った (B,C) の組み合わせを抽出します。
- 図のデータから、B=a と C=y の組み合わせが条件を満たすため、選択肢アが正解です。
よくある誤解
商演算は単なる差集合ではなく、属性の重複や除外を正確に理解しないと誤った結果を導きやすいです。
また、直積の属性数や属性名の扱いを混同しやすい点にも注意が必要です。
解法ステップ
- R×S の直積を求め、属性 (A,B,C) の全組み合わせを列挙する。
- T×U の直積を求め、同じ属性 (A,B,C) の組み合わせを列挙する。
- 商演算の定義に従い、R×S の中で T×U に含まれない組み合わせを抽出する。
- 抽出した組み合わせから、T×U の属性を除いた属性 (B,C) の値を結果としてまとめる。
- 選択肢の表と照合し、正しい組み合わせを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:正解。B=a と C=y の組み合わせが商演算の結果として正しい。
- イ:B=b と C=x の組み合わせは T×U に含まれており、商演算の結果には含まれない。
- ウ:C の値に「y−x」など不正確な表現があり、属性の値として成立しない。
- エ:B と C にマイナス記号が付いており、関係代数の属性値として誤り。
補足コラム
商演算は関係代数の中でも理解が難しい演算の一つです。
特に属性の重複や除外、直積の属性数の扱いに注意が必要です。
また、商演算は「ある条件を満たす組み合わせを抽出する」操作として、データベースのクエリ最適化や正規化理論で重要な役割を果たします。
FAQ
Q: 商演算で属性が重複する場合はどう扱いますか?
A: 商演算では、除外する属性を正確に特定し、重複する属性は一度だけ扱います。属性名の整合性が重要です。
Q: 直積と商演算の違いは何ですか?
A: 直積は全ての組み合わせを作る演算で、商演算はある関係の中から特定の条件を満たす組み合わせを抽出する演算です。
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