データベーススペシャリスト 2017年 午前2 問12
問題文
和両立である関係RとSがある。R∩Sと等しいものはどれか。ここで、-は差演算、∩は共通集合演算を表す。
選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
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差演算による共通集合【午前2解説】
正解の理由
選択肢のうち、ア の は と等しくなります。集合演算の基本変換を用いると明確に導けます。ここで用いる「和両立」はリレーション演算でのスキーマ一致(属性が一致して集合演算が定義できる状態)を指し、互いに要素を持たないこと(互いに素・disjoint)とは異なります。互いに素であることは で表されます。
証明の骨子は次の変形です:
であり、従って
。
したがって ア が正解です。
解法ステップ
- 差集合を補集合で表す:( は全集合に対する補集合)。
- 内側の差の補集合を取る:(ド・モルガンの法則)。
- 外側の差を交差で表す:。
- 分配律で展開:。
- よって を得る。
(要点:差は交差+補集合で書き換え、ド・モルガンと分配律で簡約する)
選択肢別の誤答解説
- ア:上記の通り で一致するため正しい。
- イ: を同様に変形すると 。 よってイは単に になる(一般に とは異なる)。
- ウ:。 結果は ( から を取り除いた集合)であり、 ではない。
- エ:。 よってエは であり、 とは異なる。
よくある誤解
- 「和両立」を「互いに素(disjoint)」と混同する:和両立はスキーマ(属性)一致を意味し、 とは別概念です。
- 差演算の順序を無視する: は であり順序が重要。 と は異なる。
- 補集合の取り扱いミス:ド・モルガンや分配律を適切に使わずに展開を誤ることが多い(特に の扱い)。
補足コラム
一般的な恒等式として、任意の集合 に対して
が成り立ちます(本問はこれの特殊形)。直観的には「 から にのみ属する要素()を除くと、残るのは と の共通部分のみ」という理解ができます。ベン図で考えると視覚的に確認しやすいです。
FAQ
Q. 和両立が必要なのはなぜですか?
A. リレーション代数の和・差・共通などの集合演算は、対象となるリレーションが同じ属性集合(スキーマ)を持つことが前提です。集合論そのものは任意の集合で差や交差を定義できますが、問題文の「和両立」はそれをリレーションの文脈で保証するための記述です。
A. リレーション代数の和・差・共通などの集合演算は、対象となるリレーションが同じ属性集合(スキーマ)を持つことが前提です。集合論そのものは任意の集合で差や交差を定義できますが、問題文の「和両立」はそれをリレーションの文脈で保証するための記述です。
Q. 補集合 はどの全集合に対する補集合ですか?
A. 通常は考えている全体集合(文脈上の全集合、例えばすべての可能なタプルの集合)に対する補集合です。集合式の等価性を示す際は全集合の存在を暗黙に仮定して問題ありません。
A. 通常は考えている全体集合(文脈上の全集合、例えばすべての可能なタプルの集合)に対する補集合です。集合式の等価性を示す際は全集合の存在を暗黙に仮定して問題ありません。
関連キーワード: 集合代数、差集合、スキーマ一致、和両立、ド・モルガン、分配律

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