データベーススペシャリスト 2018年 午後1 問01
データベース設計に関する次の記述を読んで、設問1〜3に答えよ。
コピー機メーカの系列販売会社の X 社では、販売管理システムのデータベース設計を行っている。
〔業務の概要〕
1.地域
日本全国を幾つかの地域に分割し、地域コードで識別する。
2.顧客
(1) 顧客(見込み客を含む) は、顧客コードで識別し、名称、住所、電話番号を登録する。
(2) 設置事業所 (コピー機を設置する顧客の事業所) は、顧客コードと設置事業所コードで識別し、名称、住所、その住所を基にした地域コードを登録する。
3.組織
(1) 組織は、組織コードで識別する。
(2) 組織には、コピー機を販売する営業所と、コピー機の設置と保守を行うサービスセンタ(以下、SC という)があり、組織区分で分類する。
(3) 顧客ごとに、担当営業所を決めている。 担当営業所は、組織変更によって変更する場合がある。
(4) 地域ごとに、担当 SC を決めている。
4.営業担当者
(1) 営業担当者は、X社の社員であり、社員番号で識別する。
(2) 営業担当者は、いずれか一つの営業所に所属する。 所属する営業所は、人事異動によって変更する場合がある。
5.商品
(1) 商品は、商品コードで識別する。
(2) 商品には、製品と設置サービスがあり、商品区分で分類する。 製品は、コピー機メーカの物流センタから出荷し、設置サービスは、X社の SC が提供する。
(3) 製品には、単体製品とセット製品がある。
① 単体製品かセット製品かは、単体セット製品区分で分類する。
② 単体製品には、製品サイズを登録する。
(4) 単体製品には、本体製品(コピー機本体)とオプション製品がある。
① 本体製品かオプション製品かは、製品区分で分類する。
② 本体製品には、製品のシリーズを表すシリーズコードを登録する。
③ オプション製品には、給紙オプション、排紙オプションなどがあり、オプション区分で分類する。
(5) セット製品は,X社が販売用に登録する。 セット製品は、一つの本体製品と一つ以上のオプション製品を組み合わせたもので、どのオプション製品で構成されるかについて、セット製品構成に登録する。
(6) 設置サービスには複数種類があり、製品ごとに、どの設置サービスを適用するかを決めている。 設置サービスには標準設置時間を登録する。 セット製品の場合、セット製品自体で決まる設置サービスを適用し、セット製品を構成する単体製品で決まる設置サービスは適用しない。
6.見積り
(1) 顧客から見積依頼があると、担当営業所の営業担当者が見積りを行う。
(2) 見積りは、見積番号で識別し、案件名、顧客コード、担当営業所の組織コード、営業担当者の社員番号、見積年月日、納期年月日、見積有効期限年月日、商品コード、商品コードごとの数量、見積単価を登録する。
7.受注
(1) 成約に至ったときに、見積りと同じ単位で受注登録を行う。
(2) 受注は、受注番号で識別し、該当する見積番号、受注年月日を登録する。
(3) 受注明細は、設置の単位であり、本体製品 1台単位、又はセット製品1セット単位に作成し、設置事業所、設置場所詳細 (設置する階 部屋の位置)、設置補足(設置に関する注意事項など) を登録する。 (5) に後述する受注明細内訳番号を登録する。
(4) 受注明細内訳には、商品コードと数量を登録する。 ただし、商品がセット製品の場合、そのセット製品自体と、セット製品を構成する製品を展開した内訳を登録する。
① 受注明細が本体製品 1台単位の場合、単体製品である本体製品とオプション製品、及び必要な設置サービスをそれぞれ登録する。
② 受注明細がセット製品1セット単位の場合、次のように登録する。
・セット製品と、セット製品に必要な設置サービスをそれぞれ登録する。
・セット製品を構成する単体製品に展開し、単体製品の商品コード、展開元受注明細内訳番号 (セット製品の商品コードを登録した受注明細内訳番号)を登録する。
(5) 本体製品の受注明細内訳番号を受注明細に登録する。
〔概念データモデルと関係スキーマの設計〕
〔業務の概要〕に基づいて設計した概念データモデルを図1に、関係スキーマを図2に示す。


〔出荷指示の追加〕
販売管理システムに、次のように出荷指示の機能を追加することにした。
(1) 受注後、営業所で次のように出荷指示ができるようにする。
① 出荷指示は、コピー機メーカの物流センタから出荷する製品を対象とする。
② 同じ設置事業所、同じタイミングで出荷できる場合は、受注明細をまとめて出荷指示を行う。
(2) 出荷指示は、出荷指示番号で識別し、出荷指示年月日を登録する。
解答に当たっては、巻頭の表記ルールに従うこと。 エンティティタイプ間の対応関係にゼロを含むか否かの表記は必要ない。
なお、関係スキーマの表記では、主キー及び外部キーを明記せよ。
設問1:図 1,2について(1)、(2)に答えよ。
(1)図2 中の(a)〜(k)に入れる適切な属性名を答えよ。 また、主キーを構成する属性の場合は実線の下線を、外部キーを構成する属性の場合は破線の下線を付けること。
なお、属性が組織コードの場合は、営業所組織コード、SC 組織コードを区別すること。(f, eおよびg, h, iは順不同)
模範解答
a:組織区分
b:SC_組織コード
c:営業所組織コード
d:営業所コード
e:顧客コード
f:地域コード
g:社員番号
h:営業所組織コード
i:顧客コード
j:見積番号
k:顧客コード
解説
解答の論理構成
- 組織
- 【問題文】「組織には、コピー機を販売する営業所と、コピー機の設置と保守を行うサービスセンタ…組織区分で分類する。」
- → (a) は“組織区分”。
- 地域とSC
- 【問題文】「地域ごとに、担当 SC を決めている。」
- 地域エンティティは担当 SC を参照するため、(b) は外部キーである“SC_組織コード”。
- 営業担当者
- 【問題文】「営業担当者は…いずれか一つの営業所に所属する。」
- 外部キーとして営業所を参照するので (c) は“営業所組織コード”。
- 顧客
- 【問題文】「顧客ごとに、担当営業所を決めている。」
- 顧客が営業所を参照するので (d) は“営業所コード”(外部キー)。
- 設置事業所(複合主キー)
- 【問題文】「設置事業所は、顧客コードと設置事業所コードで識別し…地域コードを登録。」
- 主キー構成要素 (e) は顧客コード。
- 地域参照の外部キーが (f) “地域コード”。
- 見積
- 【問題文】「見積りは…担当営業所の組織コード、営業担当者の社員番号、顧客コードを登録。」
- それぞれ外部キーとして (g) “社員番号”、(h) “営業所組織コード”、(i) “顧客コード”。
- 受注
- 【問題文】「受注は…該当する見積番号を登録する。」
- よって (j) は外部キー“見積番号”。
- 受注明細
- 【問題文】「受注明細は…設置事業所…を登録する。」
- 顧客と設置事業所は復合主キーとなるが、設置事業所表の主キーに顧客コードが含まれるので受注明細側も外部キーとして (k) “顧客コード”。
誤りやすいポイント
- “営業所コード”と“営業所組織コード”を混同しやすい。営業所表の主キーが前者、他表から参照するときは後者が使われる。
- 地域→SC の参照を見落とし、(b) に“地域名”などを入れてしまう。
- 設置事業所の主キーに設置事業所コードだけを書いて顧客コードを忘れる。
- 見積の外部キーで社員番号・営業所組織コード・顧客コードの3つをそろえ忘れる。
FAQ
Q: 地域がSCを参照するのはなぜですか?
A: 【問題文】「地域ごとに、担当 SC を決めている。」と明記されており、地域が担当SCを持つ形になります。
A: 【問題文】「地域ごとに、担当 SC を決めている。」と明記されており、地域が担当SCを持つ形になります。
Q: 設置事業所の主キーに顧客コードを含める理由は?
A: 同一の設置事業所コードが異なる顧客で重複する可能性があるため、業務要件通り「顧客コードと設置事業所コードで識別」します。
A: 同一の設置事業所コードが異なる顧客で重複する可能性があるため、業務要件通り「顧客コードと設置事業所コードで識別」します。
Q: 営業所コードではなく営業所組織コードを使う場所が多いのは?
A: 営業所は“組織”の一サブタイプとして定義されているため、他エンティティは組織コードを持ちます。営業所独自の識別子は営業所コードですが、外部参照は組織コードで行います。
A: 営業所は“組織”の一サブタイプとして定義されているため、他エンティティは組織コードを持ちます。営業所独自の識別子は営業所コードですが、外部参照は組織コードで行います。
関連キーワード: 正規化、主キー設計、外部キー制約、エンティティ識別、関係モデル
設問1:図 1,2について(1)、(2)に答えよ。
(2)図1のリレーションシップは未完成である。 必要なリレーションシップを全て記入し、図を完成させよ。
模範解答

解説
解答の論理構成
- 組織サブタイプの確定
- 【問題文】「組織には、コピー機を販売する営業所と、コピー機の設置と保守を行うサービスセンタ…」
→ 「営業所」「サービスセンタ」は「組織」のサブタイプ。主キーは“組織コード”を継承し 1:1 で接続。
- 【問題文】「組織には、コピー機を販売する営業所と、コピー機の設置と保守を行うサービスセンタ…」
- 営業担当者の所属
- 【問題文】「営業担当者は、いずれか一つの営業所に所属する。」
→ 「営業担当者」側に “営業所組織コード” 外部キーを置き 1:N 関係作成。
- 【問題文】「営業担当者は、いずれか一つの営業所に所属する。」
- 顧客と担当営業所
- 【問題文】「顧客ごとに、担当営業所を決めている。」
→ 「顧客」側に “担当営業所組織コード” 外部キーを持たせ 「顧客」1:N「営業所」。
- 【問題文】「顧客ごとに、担当営業所を決めている。」
- 地域と担当 SC
- 【問題文】「地域ごとに、担当 SC を決めている。」
→ 「地域」1:N「サービスセンタ」。
- 【問題文】「地域ごとに、担当 SC を決めている。」
- 設置事業所の地域コード
- 【問題文】「設置事業所…その住所を基にした地域コードを登録する。」
→ 「設置事業所」N:1「地域」。
- 【問題文】「設置事業所…その住所を基にした地域コードを登録する。」
- 顧客と設置事業所
- 【問題文】「設置事業所…顧客コードと設置事業所コードで識別」
→ 「顧客」1:N「設置事業所」。
- 【問題文】「設置事業所…顧客コードと設置事業所コードで識別」
- 見積りの発行主体
- 【問題文】「担当営業所の営業担当者が見積りを行う。」
→ 「見積」N:1「営業担当者」、同時に N:1「営業所」、N:1「顧客」。
- 【問題文】「担当営業所の営業担当者が見積りを行う。」
- 受注―見積
- 【問題文】「受注は、受注番号で識別し、該当する見積番号…を登録」
→ 「受注」N:1「見積」。
- 【問題文】「受注は、受注番号で識別し、該当する見積番号…を登録」
- 受注明細連鎖
- 【問題文】「受注…受注明細…受注明細内訳…」
→ 3 段の親子関係(1:N/N:1)を順に接続。
- 【問題文】「受注…受注明細…受注明細内訳…」
- 商品周り
- 【問題文】「受注明細内訳には、商品コードと数量を登録する。」
→ 「受注明細内訳」N:1「商品」。 - 【問題文】「セット製品構成に登録する。」
→ 「セット製品構成」N:1「商品」(セット製品側)と N:1「商品」(構成部品側)を張り、同構成と受注明細内訳を N:1 で接続。
- 【問題文】「受注明細内訳には、商品コードと数量を登録する。」
誤りやすいポイント
- 「地域ごとに、担当 SC」で “地域コード” を「サービスセンタ」に置く誤り
→ “地域” が親、SC が子。方向を逆にしない。 - 「顧客ごとに、担当営業所」で第三エンティティ(担当履歴)を作りたくなる
→ 履歴要件が無いので単純に外部キーでよい。 - 「見積」は “営業担当者” のみで営業所を表現したつもりになる
→ 要件に “担当営業所の組織コード” も登録すると明記されている。 - 「商品」―「セット製品構成」 の自己参照を忘れる
→ セット製品と構成部品を二重に参照させるため、主キー + 外部キー2本が必要。
FAQ
Q: 「設置事業所」と「受注」は直接つなぐのですか?
A: 【問題文】「受注明細は、設置の単位であり、…設置事業所…を登録する。」から、親の「受注」ではなく「受注明細」が「設置事業所」外部キーを持ち、結果として「設置事業所」―「受注」は間接的に結ばれます。
A: 【問題文】「受注明細は、設置の単位であり、…設置事業所…を登録する。」から、親の「受注」ではなく「受注明細」が「設置事業所」外部キーを持ち、結果として「設置事業所」―「受注」は間接的に結ばれます。
Q: 「地域」と「顧客」にはリレーションシップを付けなくてよい?
A: はい。地域コードが直接入るのは「設置事業所」です。顧客住所の地域区分は要件に無く、顧客⇔地域は不要です。
A: はい。地域コードが直接入るのは「設置事業所」です。顧客住所の地域区分は要件に無く、顧客⇔地域は不要です。
Q: 「組織」と「見積」を直接つなぐ必要は?
A: 【問題文】「見積りは、… 担当営業所の組織コード…を登録する。」ため、「見積」N:1「営業所」だけで十分です。「組織」は親サブタイプ経由で自然にたどれます。
A: 【問題文】「見積りは、… 担当営業所の組織コード…を登録する。」ため、「見積」N:1「営業所」だけで十分です。「組織」は親サブタイプ経由で自然にたどれます。
関連キーワード: 正規化、外部キー、1対多関係、サブタイプ化、エンティティ間制約
設問2:商品について、(1)、(2)に答えよ。
(1)商品をサブタイプに分割することにした。 図2に示した商品の属性について、サブタイプ分割後の、どのエンティティタイプに固有の属性となるかを表1にまとめた。商品名の例に倣って、太枠内に○印を付けて、表1を完成させよ。ただし、各エンティティタイプのデータ構造は、第3正規形を満たすようにすること。


模範解答

解説
解答の論理構成
-
サブタイプの整理
【問題文】には「製品」「設置サービス」、さらに「単体製品」「セット製品」、「本体製品」「オプション製品」が記載されています。つまり- 親:商品
- 子:製品 / 設置サービス
- 孫:単体製品 / セット製品(製品の下位)
- ひ孫:本体製品 / オプション製品(単体製品の下位)
の多段サブタイプ構造になります。
-
各属性を業務記述から位置付け
- 「商品名」「商品区分」は全サブタイプ共通。したがって最上位の「商品」。
- 「単体製品かセット製品かは、単体セット製品区分で分類する。」より「単体セット製品区分」は“製品”に属する。
- 「製品ごとに、どの設置サービスを適用するかを決めている。」から「設置サービス商品コード」も“製品”に属する。
- 「製品には、単体製品とセット製品がある。」→単体/セットの区別は“製品”より深い。「単体製品には、製品サイズを登録する。」ので「製品サイズ」は“単体製品”。
- 「単体製品には、本体製品(コピー機本体)とオプション製品がある。」→「製品区分」は“単体製品”。
- 「オプション製品には、給紙オプション、排紙オプションなどがあり、オプション区分で分類する。」より「オプション区分」は“オプション製品”。
- 「本体製品には、製品のシリーズを表すシリーズコードを登録する。」で「シリーズコード」は“本体製品”。
- 「セット製品は...一つの本体製品と一つ以上のオプション製品を組み合わせたもので...」および「セット製品自体で決まる設置サービスを適用」から、「セット製品本体製品商品コード」は“セット製品”。
- 「設置サービスには標準設置時間を登録する。」→「標準設置時間」は“設置サービス”。
-
第3正規形の確認
いずれのエンティティでも主キーはコード(例:商品コード)、今回付与した属性は全てその主キーに完全従属し、相互依存や推移的従属は生じないため第3正規形を満たします。
誤りやすいポイント
- 「製品区分」を“本体製品/オプション製品だから本体・オプション側”と誤って上下2か所に置く。実際は区分値が存在するのは“単体製品”エンティティ。
- 「設置サービス商品コード」を“設置サービス側の属性”と勘違いする。仕様にある通り“製品側がどのサービスを選ぶか”を持つ。
- 「単体セット製品区分」を“商品”に置いてしまう。値が付くのは「製品」だけで「設置サービス」は該当しないため共通属性ではない。
FAQ
Q: 「商品区分」は上位サブタイプである「商品」だけに置くと、下位エンティティから参照できなくなりませんか?
A: サブタイプは親テーブルの主キーを継承するので、下位エンティティの行も親テーブルに必ず存在します。したがって「商品区分」は親の「商品」で保持し、下位からは結合で参照すれば十分です。
A: サブタイプは親テーブルの主キーを継承するので、下位エンティティの行も親テーブルに必ず存在します。したがって「商品区分」は親の「商品」で保持し、下位からは結合で参照すれば十分です。
Q: 「設置サービス商品コード」がNULLになるケースは許されますか?
A: 【問題文】「製品ごとに、どの設置サービスを適用するかを決めている。」とあるので製品には必ず設置サービスが紐付きます。NULLを許すと業務仕様違反になるためNOT NULL制約を付ける設計が望ましいです。
A: 【問題文】「製品ごとに、どの設置サービスを適用するかを決めている。」とあるので製品には必ず設置サービスが紐付きます。NULLを許すと業務仕様違反になるためNOT NULL制約を付ける設計が望ましいです。
Q: 「製品サイズ」を“本体製品”に配置しても正規化上問題はありませんか?
A: 「製品サイズ」が登録されるのは“単体製品”であり、本体・オプションの両方に存在し得ます。どちらか一方に置くと、もう一方がNULL常態となり無駄な空欄が発生するため第1正規形に反します。
A: 「製品サイズ」が登録されるのは“単体製品”であり、本体・オプションの両方に存在し得ます。どちらか一方に置くと、もう一方がNULL常態となり無駄な空欄が発生するため第1正規形に反します。
関連キーワード: サブタイプ化、第3正規形、属性の従属、エンティティ継承、NULL制約
設問2:商品について、(1)、(2)に答えよ。
(2)図1 中の商品とセット製品構成を対象に、商品をサブタイプに分割した概念データモデルを図3に示す。図3 中の太枠内にエンティティタイプ名を入れ、欠落しているリレーションシップを補って図を完成させよ。
なお、リレーションシップは、スーパタイプ又はサブタイプのいずれか適切な方との間に設定すること。


模範解答

解説
解答の論理構成
- スーパタイプの確認
【問題文】「商品には、製品と設置サービスがあり、商品区分で分類する。」とあるため、「商品」をスーパタイプとし、サブタイプに「製品」「設置サービス」を置く。 - 第1階層の分割
【問題文】「製品には、単体製品とセット製品がある。」ので「製品」→「単体製品」「セット製品」。 - 第2階層の分割
【問題文】「単体製品には、本体製品(コピー機本体)とオプション製品がある。」ので「単体製品」→「本体製品」「オプション製品」。 - セット製品構成の位置付け
【問題文】「セット製品は…一つの本体製品と一つ以上のオプション製品を組み合わせたもので、どのオプション製品で構成されるかについて、セット製品構成に登録する。」
• 「セット製品」から「セット製品構成」に 1 対多
• 「オプション製品」から「セット製品構成」に 1 対多 (構成要素側)
これによりセット⇔オプション間の M:N を解消。 - 設置サービスと製品の関係
【問題文】「製品ごとに、どの設置サービスを適用するかを決めている。」よって「製品」から「設置サービス」へ 1 対多(製品が親)。図では「設置サービス」側から矢印を製品へ伸ばす形で表現。 - 以上より図3 の空欄は
• サブタイプ名:設置サービス/単体製品/セット製品/本体製品/オプション製品
• リレーションシップ:- 商品―設置サービス
- 商品―製品
- 製品―単体製品
- 製品―セット製品
- 単体製品―本体製品
- 単体製品―オプション製品
- セット製品→セット製品構成
- オプション製品→セット製品構成
- 設置サービス→製品
誤りやすいポイント
- 「設置サービス」を「製品」のサブタイプと誤認し、商品階層から外してしまう。
- 「セット製品構成」をサブタイプに描いてしまい、エンティティを正しく区別できない。
- 「本体製品」と「オプション製品」を直接「商品」にぶら下げ、単体製品という中間レベルを落とす。
- 「製品ごとに…設置サービスを適用」を読み落とし、両者のリレーションシップを未設定。
FAQ
Q: 「設置サービス」を製品と同列に置く根拠は何ですか?
A: 【問題文】「商品には、製品と設置サービスがあり、商品区分で分類する。」とあり、“製品”と“設置サービス”が並列で区分されているためです。
A: 【問題文】「商品には、製品と設置サービスがあり、商品区分で分類する。」とあり、“製品”と“設置サービス”が並列で区分されているためです。
Q: 「セット製品構成」はなぜサブタイプに含めないのですか?
A: これは「セット製品」と「オプション製品」を結び付ける関係エンティティであり、スーパタイプ/サブタイプの性質(排他・包含)ではなく M:N 関係を解消するための独立エンティティだからです。
A: これは「セット製品」と「オプション製品」を結び付ける関係エンティティであり、スーパタイプ/サブタイプの性質(排他・包含)ではなく M:N 関係を解消するための独立エンティティだからです。
Q: 「本体製品」から「セット製品」に矢印があるのは何を示しますか?
A: 1 セット製品が必ず 1 つの本体製品を含むというビジネスルール(【問題文】「一つの本体製品と…」)を示しています。
A: 1 セット製品が必ず 1 つの本体製品を含むというビジネスルール(【問題文】「一つの本体製品と…」)を示しています。
関連キーワード: スーパタイプ、サブタイプ、エンティティ、M:N解消、概念データモデル
設問3:〔出荷指示の追加〕 について、(1)、(2)に答えよ。
(1)〔出荷指示の追加〕 に対応するために、新たな関係を一つ追加し、既存の関係に属性を一つ追加することにした。 新たに追加する関係の主キー及び外部キーを明記した関係スキーマ、属性を追加する関係名及び追加する属性名を答えよ。
模範解答
関係スキーマ:出荷指示(出荷指示番号、出荷指示年月日)
関係名:受注明細
属性名:出荷指示番号
解説
解答の論理構成
- 出荷指示エンティティの特定
- 問題文より「出荷指示は、出荷指示番号で識別」かつ「出荷指示年月日を登録」。
⇒ 属性は 出荷指示番号、出荷指示年月日 の2つで十分。
- 問題文より「出荷指示は、出荷指示番号で識別」かつ「出荷指示年月日を登録」。
- 出荷指示と受注明細の関係
- 「受注明細をまとめて出荷指示を行う」=1つの出荷指示に複数の受注明細が対応。
⇒ 外部キーは多側である 受注明細 に置く。
- 「受注明細をまとめて出荷指示を行う」=1つの出荷指示に複数の受注明細が対応。
- 追加すべきもの
- 新関係:出荷指示(出荷指示番号、出荷指示年月日)
- 既存関係:受注明細 に 出荷指示番号 追加(外部キー,NULL 可)。
誤りやすいポイント
- 出荷指示番号を 受注明細内訳 に入れてしまう
→ 内訳は単体製品やサービスレベルで明細をさらに展開した行。まとめ単位は受注明細であるため粒度が合わない。 - 出荷指示に設置事業所コードを持たせる
→ 同じ出荷指示番号でも将来複数事業所が対象になる仕様変更があり得る。正規化観点でも冗長。 - 出荷指示年月日を受注明細側へコピー
→ マスタ側(出荷指示)で一元管理すれば良く、従側へ持たせると更新異常の原因。
FAQ
Q: 出荷指示番号は受注明細の主キーに含めますか?
A: いいえ。受注明細の主キー(受注番号+受注明細番号)はそのまま保持し、出荷指示番号は外部キーとして追加します。
A: いいえ。受注明細の主キー(受注番号+受注明細番号)はそのまま保持し、出荷指示番号は外部キーとして追加します。
Q: 「同じタイミング」をどう表現しますか?
A: 出荷指示年月日がタイミングを表します。さらに詳細粒度(日時など)が必要になれば同属性を拡張するだけで対応できます。
A: 出荷指示年月日がタイミングを表します。さらに詳細粒度(日時など)が必要になれば同属性を拡張するだけで対応できます。
Q: 出荷指示の状態管理(指示済/出荷済など)は?
A: 本設問の範囲外です。必要であれば出荷指示に状態コードを追加する設計で拡張できます。
A: 本設問の範囲外です。必要であれば出荷指示に状態コードを追加する設計で拡張できます。
関連キーワード: 正規化、外部キー、多対一、主キー設計、エンティティ分割
設問3:〔出荷指示の追加: について、(1)、(2)に答えよ。
(2)受注明細内訳のうち、出荷指示の対象とならない場合が二つある。 どのような場合か、それぞれ15字以内で具体的に述べよ。
模範解答
①:セット製品の場合
②:設置サービスの場合
解説
解答の論理構成
- 受注明細内訳に登録されるレコードを整理
- 本体製品・オプション製品などの「単体製品」
- セット製品そのもの
- セット製品に展開した単体製品
- 「設置サービス」
- 出荷指示対象の定義
【問題文】「出荷指示は、コピー機メーカの物流センタから出荷する製品を対象とする。」
物流センタから出荷しないものは対象外。 - 出荷可否の判定
- 単体製品 … 製品なので対象
- 展開後の単体製品 … 同上で対象
- セット製品そのもの … 物流センタから直接出荷されず、構成品を出荷するため対象外
【問題文】「セット製品を構成する単体製品に展開し…」 - 設置サービス … 物理的な出荷物がないため対象外
- よって出荷指示の対象外は
①セット製品の場合 ②設置サービスの場合
誤りやすいポイント
- 「セット製品も製品だから対象」と早合点する
- 「オプション製品」を対象外と勘違いする(オプション製品は単体製品なので対象)
- 「受注明細」と「受注明細内訳」を混同し、内訳レベルでの判断を忘れる
FAQ
Q: セット製品はなぜ直接出荷しないのですか?
A: 【問題文】に示す通り、セット製品は「一つの本体製品と一つ以上のオプション製品」を束ねた販売単位であり、実際の物流では構成された単体製品を個別に出荷するためです。
A: 【問題文】に示す通り、セット製品は「一つの本体製品と一つ以上のオプション製品」を束ねた販売単位であり、実際の物流では構成された単体製品を個別に出荷するためです。
Q: 設置サービスでも工具や部材が発送されることはないのですか?
A: システム要件として「設置サービス」はサービス提供のみを意味し、「コピー機メーカの物流センタから出荷する製品」には含まれないと規定されています。
A: システム要件として「設置サービス」はサービス提供のみを意味し、「コピー機メーカの物流センタから出荷する製品」には含まれないと規定されています。
Q: オプション製品はどのように扱われますか?
A: オプション製品は「単体製品」に分類されるため物流センタから出荷され、出荷指示の対象になります。
A: オプション製品は「単体製品」に分類されるため物流センタから出荷され、出荷指示の対象になります。
関連キーワード: 出荷指示、セット製品、設置サービス、単体製品、物流センタ


