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データベーススペシャリスト試験 2023年 午前214


問題文

データベースのREDOのべき等(idempotent)の説明として、適切なものはどれか。

選択肢

REDOによる障害回復の時間を短縮するために、あるルールに従って整合性の取れたデータを記録媒体に適宜反映すること。
REDOを繰返し実行しても、正常終了するときには1回実行したときと同じデータの状態になること。(正解)
事前に取得していたバックアップデータを記録媒体に復旧し、そのデータに対してREDOを実行すること。
トランザクションをコミットする前にREDOに必要な情報を書き出し、データの更新はその後で行うこと。

データベースのREDOのべき等(idempotent)の説明【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:REDOのべき等性とは、REDO処理を何度繰り返しても結果が変わらず、1回実行したのと同じ状態になることです。
  • 根拠:障害回復時にREDOログを複数回適用してもデータの整合性が保たれるため、べき等性が重要です。
  • 差がつくポイント:べき等性は「繰り返し実行しても結果が変わらない」ことを指し、単なる復旧手順や更新順序とは異なります。

正解の理由

選択肢イは「REDOを繰返し実行しても、正常終了するときには1回実行したときと同じデータの状態になること」と述べており、べき等性の定義に完全に合致しています。REDO処理は障害回復時にログを何度適用してもデータの状態が変わらないことが求められ、これがべき等性の本質です。

よくある誤解

REDOのべき等性を「REDO処理の高速化」や「更新順序の管理」と混同しがちですが、べき等性はあくまで「繰り返し適用しても結果が変わらない性質」です。

解法ステップ

  1. REDOの目的を理解する(障害回復時のログ適用)。
  2. べき等性の意味を確認する(繰り返し実行しても結果が変わらない)。
  3. 各選択肢の説明とべき等性の定義を照らし合わせる。
  4. べき等性の定義に最も合致する選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: REDOの目的の一部は正しいが、べき等性の説明ではなく「整合性の取れたデータの反映」に関する内容であるため不適切。
  • : REDOのべき等性の正しい定義であり、繰り返し実行しても結果が変わらないことを示している。
  • ウ: バックアップからの復旧手順の説明であり、べき等性の定義とは異なる。
  • エ: REDOログの書き出しタイミングに関する説明で、べき等性の説明ではない。

補足コラム

べき等性はデータベースだけでなく、分散システムやAPI設計でも重要な概念です。例えば、HTTPのPUTメソッドはべき等性を持つため、同じリクエストを複数回送っても結果が変わりません。REDOログのべき等性は、障害回復の信頼性を高めるために不可欠な性質です。

FAQ

Q: REDOログのべき等性がなぜ重要ですか?
A: 障害時にREDOログを複数回適用してもデータの整合性が保たれ、復旧処理の信頼性が向上するためです。
Q: REDOとUNDOの違いは何ですか?
A: REDOはコミット済みの変更を再適用する処理、UNDOは未コミットの変更を取り消す処理です。

関連キーワード: REDOログ、べき等性、障害回復、トランザクション管理、データベース復旧
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