エンベデッドシステムスペシャリスト 2010年 午前2 問15
問題文
プログラムと定数をROMから読み出すために、アドレスバスとチップセレクト信号()を図のように接続した。アドレスバスはがLSBである。このROMにアクセスできるメモリアドレスの範囲はどれか。ここで、解答群の数値は16進数で表記してある。

選択肢
ア:
イ:
ウ:(正解)
エ:
🔒 解説は解答すると表示されます
ROMのアドレス範囲【午前2解説】
正解の理由
ROMのチップセレクト信号は、上線付きの なので、0のときにROMが選択されます。
図のゲートは、 と を入力とする出力反転付きのORゲート、すなわちNORゲートです。したがって、ROMに入力される信号は次のとおりです。
と がともに0のときだけ、 となり、ROMは選択されません。反対に、どちらか一方でも1なら となり、ROMが選択されます。
したがって、選択されるのはアドレス上位2ビットが
01、10、11 の範囲です。16進数では となるため、ウが正解です。解法ステップ
- の上線から、ROMはチップセレクト信号が0のときに選択されると読み取ります。
- ゲートはORゲートの出力が反転しているため、NORゲートと判断します。
- かつ のときだけ、NORゲートの出力は1です。このときROMは選択されません。
- それ以外の上位ビットの組合せ(
01、10、11)をアドレス範囲に直すと、 です。
選択肢別の誤答解説
-
ア:
範囲が狭く、アドレス上位ビットによる選択条件を正しく反映できていません。 -
イ:
上位ビットが01の範囲だけです。10と11の範囲も、NORゲートの出力が0になるためROMが選択されます。 -
ウ:
上位ビットが00以外の範囲をすべて含みます。チップセレクトの条件と一致します。 -
エ:
上位ビットが11の範囲だけです。01と10の範囲もROMが選択されます。
よくある誤解
-
が0のときは選択されないと思う
上線付きの信号は一般に負論理です。多くの場合、信号が0のときに有効になります。 -
ORゲートの出力反転を見落とす
出力端の小さな丸は反転を表します。ORゲートと反転の組合せはNORゲートです。 -
ROMの入力に接続されるアドレス線だけで範囲を決める
~ はROM内のアドレス指定に使われます。どの外部アドレスでROMが選択されるかは、チップセレクト信号の条件で決まります。
補足コラム
ROMには ~ の14本のアドレス線が接続されているため、ROM内部では 個の位置を指定できます。一方、この問題で問われているのはROM内部の容量ではなく、外部のアドレス空間のうち、チップセレクトによってROMが選択される範囲です。
FAQ
Q. なぜアドレス範囲が から始まるのですか?
A. は、上位2ビット が
A. は、上位2ビット が
00 となり、NORゲートの出力が1になるためです。このときROMは選択されません。次の からは上位2ビットが 01 となり、ROMが選択されます。Q. ROMのアドレス線が14本なら、アドレス範囲も ですか?
A. ROM内部で指定できる位置数は 個ですが、外部アドレス空間でROMが選択される範囲はチップセレクトの接続によって決まります。この図では の範囲で選択されます。
A. ROM内部で指定できる位置数は 個ですが、外部アドレス空間でROMが選択される範囲はチップセレクトの接続によって決まります。この図では の範囲で選択されます。
関連キーワード: 負論理、NORゲート、チップセレクト信号、アドレスバス

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