エンベデッドシステムスペシャリスト 2011年 午前2 問19
問題文
ICカードの耐タンパ性を高める対策はどれか。
選択肢
ア:ICカードとICカードリーダとが非接触の状態で利用者を認証して、利用者の利便性を高めるようにする。
イ:故障に備えてあらかじめ作成した予備のICカードを保管し、故障時に直ちに予備カードに交換して利用者がICカードを使い続けられるようにする。
ウ:信号の読出し用プローブの取付けを検出するとICチップ内の保存情報を消去する回路を設けて、ICチップ内の情報を容易に解析できないようにする。(正解)
エ:退職者のICカードは業務システム側で利用を停止して、ほかの利用者が使用できないようにする。
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ICカードの耐タンパ性【午前2解説】
正解の理由
耐タンパ性とは、ICカードなどの機器に対して、不正な解析や改ざんを困難にする性質です。
ウは、ICチップの信号を読み取るためのプローブが取り付けられたことを検出し、チップ内の情報を消去する回路を設けています。不正な物理解析を検知して情報の漏えいを防ぐ対策なので、耐タンパ性を高める方法として適切です。
解法ステップ
- 「耐タンパ性」が、不正な解析や改ざんへの対策を指すと確認します。
- 選択肢の対策が、物理的な解析・改ざんを防いだり、解析されても情報を守ったりするものかを見ます。
- プローブによる信号の読み取りを検知し、保存情報を消去するウが該当します。
選択肢別の誤答解説
- ア:非接触で認証する方式は、利用者の利便性を高めるためのものです。ICチップの不正解析や改ざんを防ぐ対策ではありません。
- イ:予備のICカードを用意するのは、故障時にもサービスを継続するための可用性対策です。耐タンパ性とは目的が異なります。
- ウ:プローブの取り付けを検知してチップ内の情報を消去するため、不正な物理解析から情報を守る耐タンパ対策です。
- エ:退職者のカードを利用停止にするのは、利用者の権限を管理するアクセス制御です。カードそのものの解析・改ざんへの対策ではありません。
よくある誤解
- 認証を行えば耐タンパ性も高まる:認証は、利用者が正当な権限を持つかを確認する仕組みです。ICチップへの物理的な解析を防ぐ仕組みとは別です。
- 故障に備えることは耐タンパ対策である:予備カードの用意は、故障によるサービス停止を防ぐ可用性対策です。
- 不正利用を停止すればカードの耐タンパ性も高まる:利用停止はアクセス制御として有効ですが、カード内部の情報を物理的に解析されにくくする対策ではありません。
補足コラム
耐タンパ対策には、不正な開封や信号の読み取りを検知する仕組みのほか、内部情報を暗号化したり、異常を検知した際に秘密情報を消去したりする方法があります。こうした仕組みは、不正な解析を完全に不可能にするというより、解析の難易度を高めたり、情報を読み取られるリスクを下げたりすることを目的とします。
FAQ
Q. プローブとは何ですか?
A. ICチップの端子などに接触させ、内部の信号を読み取るための器具です。信号を解析されると、保存情報や処理内容が漏れるおそれがあります。
A. ICチップの端子などに接触させ、内部の信号を読み取るための器具です。信号を解析されると、保存情報や処理内容が漏れるおそれがあります。
Q. 耐タンパ性とアクセス制御はどう違いますか?
A. 耐タンパ性は機器への物理的な解析・改ざんを困難にする性質です。アクセス制御は、誰がどの情報や機能を利用できるかを管理する仕組みです。
A. 耐タンパ性は機器への物理的な解析・改ざんを困難にする性質です。アクセス制御は、誰がどの情報や機能を利用できるかを管理する仕組みです。
関連キーワード: 耐タンパ性、ICカード、プローブ、物理解析、アクセス制御

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