エンベデッドシステムスペシャリスト 2015年 午前2 問13
問題文
図に示すPLLがロック状態の場合、出力周波数を基準周波数で表したものはどれか。ここで、分周器の分周比はとする。

選択肢
ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
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PLLのロック時出力周波数【午前2解説】
正解の理由
PLLがロック状態になると、位相比較器に入力される基準信号とフィードバック信号の周波数が等しくなります。
フィードバック信号は、出力周波数 を分周比 で割った信号です。したがって、
両辺に を掛けると、
となります。この関係を表す選択肢は エ です。
解法ステップ
- PLLのフィードバック経路を確認します。出力 が分周器に入力されています。
- 分周比が なので、分周器の出力周波数は です。
- ロック状態では、位相比較器に入る2つの信号の周波数が等しくなります。
- よって、 となり、 です。
選択肢別の誤答解説
-
ア:
基準周波数をさらに分周した値です。分周器に入力されるのは基準信号ではなく、出力信号です。 -
イ:
周波数の関係を逆に扱っています。周波数を分周比で割った値が基準周波数に一致するため、出力周波数を求めるには を掛けます。また、この式は周波数の単位にもなりません。 -
ウ:
周波数の逆数は周期に相当します。出力周波数を求める式ではありません。 -
エ:
分周後の周波数が になるには、分周前の出力周波数がその 倍である必要があります。
よくある誤解
-
分周器があるので、出力周波数も基準周波数より低くなると思う
分周されるのは、出力から戻るフィードバック信号です。VCOの出力自体は、基準周波数の 倍になります。 -
ロック状態では、出力周波数と基準周波数が等しいと思う
等しくなるのは、位相比較器に入力される2つの信号です。フィードバック側には分周器があるため、出力周波数は基準周波数と異なります。 -
分周比の掛け算・割り算を逆にする
まず「出力を で割ると基準周波数になる」と立式すると、関係を取り違えにくくなります。
補足コラム
PLLは、基準信号とフィードバック信号の位相差を利用して、VCOの出力を調整する回路です。出力を分周してフィードバックする構成では、分周比 を変えることで、基準周波数に対する出力周波数の倍率を変えられます。
FAQ
Q. ロック状態では、位相も周波数も完全に同じですか?
A. 位相差が一定に保たれ、周波数が一致した状態です。位相差そのものが必ずゼロになるとは限りません。
A. 位相差が一定に保たれ、周波数が一致した状態です。位相差そのものが必ずゼロになるとは限りません。
Q. 分周比 の場合、出力周波数はどうなりますか?
A. となります。分周による倍率がないため、出力周波数は基準周波数と等しくなります。
A. となります。分周による倍率がないため、出力周波数は基準周波数と等しくなります。
関連キーワード: PLL、位相比較器、ループフィルタ、VCO、分周器、ロック状態

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