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エンベデッドシステムスペシャリスト 2018年 午前2 問14


問題文

位置決めセンサに用いるインクリメンタルエンコーダの特徴はどれか。

選択肢

ア:回転方向を知るために出力信号が2相になっている。(正解)
イ:機械的位置の絶対値をアナログ電圧で出力する。
ウ:機械的位置の変化量をアナログ電圧で出力する。
エ:内部に機械的位置の絶対値を保持する機能を備えている。

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インクリメンタルエンコーダ【午前2解説】

正解の理由

インクリメンタルエンコーダは、回転や移動に応じてパルス信号を出力し、そのパルス数から位置の変化量を求めるセンサです。
回転方向を判別するため、位相がずれた2相の信号を出力する方式があります。どちらの信号が先行するかによって、回転方向を判断できます。この特徴を説明しているのがアです。

解法ステップ

  1. 「インクリメンタル」が、位置の絶対値ではなく位置の変化量を扱う方式だと確認します。
  2. 位置の変化量は、出力されるパルス数を数えて求めます。
  3. 回転方向も判別できる方式では、位相の異なる2相の信号を使います。
  4. よって、2相の出力信号で回転方向を判別するアが適切です。

選択肢別の誤答解説

  • ア:正しい記述です。2相の信号の位相関係から、どちらの方向に回転したかを判別できます。
  • イ:誤りです。機械的位置の絶対値をアナログ電圧で出力する説明であり、インクリメンタルエンコーダの特徴ではありません。
  • ウ:誤りです。インクリメンタルエンコーダは位置の変化量を扱いますが、一般に出力するのはアナログ電圧ではなくパルス信号です。
  • エ:誤りです。位置の絶対値を内部に保持するのは、アブソリュートエンコーダの特徴です。インクリメンタルエンコーダでは、電源断後などに位置を特定するため、原点復帰が必要になることがあります。

よくある誤解

  • 変化量を扱うから、変化量をアナログ電圧で出力すると考えてしまうことがあります。インクリメンタルエンコーダは、位置の変化をパルス数で表します。
  • 2相信号は位置の絶対値を表すと誤解しがちです。2相信号の主な役割は、位相の先行・遅れから回転方向を判別することです。
  • 電源を入れれば現在位置が分かるとは限りません。インクリメンタル方式では、基準位置からのパルスを数えるため、原点復帰が必要な場合があります。

補足コラム

2相の信号は、一般にA相・B相と呼ばれます。A相がB相より先に変化するか、B相がA相より先に変化するかで回転方向を判定します。信号の変化を利用することで、パルス数の計数だけでなく、移動方向の判別もできます。
一方、アブソリュートエンコーダは、位置ごとに異なる符号を出力するため、位置の絶対値を取得できます。電源断後の位置情報を扱えるかどうかが、両者を見分けるポイントです。

FAQ

Q. インクリメンタルエンコーダは位置を測れないのですか?
A. 測れます。ただし、パルス数を数えて基準位置からの移動量を求める方式です。絶対的な位置を知るには、基準となる原点が必要です。
Q. 2相の信号で、どのように回転方向を判断するのですか?
A. A相とB相のどちらが先に変化するかを調べます。先行する相が回転方向によって変わるため、方向を判別できます。

関連キーワード: インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダ、A相・B相、位相差、原点復帰
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