エンベデッドシステムスペシャリスト 2020年 午前2 問06
問題文
システム基盤に対する非機能要求のうち、可用性は、継続性、耐障害性、災害対策、回復性に分類できる。この分類において、継続性の要求項目に該当するものはどれか。
選択肢
ア:システムに対する冗長化の要求や、データに対するバックアップ方式とどの時点のデータまで復旧させるかといった範囲に対する要求
イ:システムの運用時間を基にしたシステムの稼働時間と、障害発生時の目標復旧時間から計算した稼働率に対する要求(正解)
ウ:システムの復旧方針と、外部にデータを保管する場合の保管場所の分散度合や保管方法などに対する要求
エ:バックアップデータからのシステムの復旧方針と、代替業務による運用の範囲といった復旧作業に対する要求
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可用性の継続性要求【午前2解説】
正解の理由
継続性の要求は、システムをどの時間帯にどれだけ稼働させるか、また障害が起きた場合にどの程度の稼働率を維持・回復するかに関する要求です。
イは、システムの運用時間と障害発生時の目標復旧時間を基に、稼働率に対する要求を定めています。これは、システムのサービスを継続して提供するための要求なので、継続性に該当します。
解法ステップ
- 可用性の分類を、要求の対象で見分けます。
- 「稼働時間」「稼働率」に関する記述は、サービスを継続して提供するための要求です。
- したがって、稼働率に対する要求を示すイが該当します。
選択肢別の誤答解説
-
ア:誤り
冗長化やバックアップ方式、どの時点のデータまで復旧するかに関する要求です。主に、障害に備えるための耐障害性に関係します。 -
イ:正しい
運用時間や目標復旧時間を踏まえ、稼働率に対する要求を定めています。サービスを継続して提供できる度合いを扱うため、継続性に該当します。 -
ウ:誤り
外部に保管するデータの保管場所や分散度合、保管方法に関する要求です。災害時にもデータを利用できるよう備える災害対策に該当します。 -
エ:誤り
バックアップデータからの復旧方針や、代替業務による運用範囲など、障害後の復旧作業に関する要求です。回復性に該当します。
よくある誤解
-
バックアップに関する記述はすべて同じ分類だと思う
バックアップの方式や復旧対象の時点など、障害に備える仕組みは耐障害性に関係します。一方、バックアップからどう復旧するかという手順は回復性に関係します。 -
目標復旧時間と稼働率を別々の話だと考える
目標復旧時間が短いほど、障害による停止時間を抑えやすくなります。そのため、目標復旧時間は稼働率の要求にも関係します。 -
「継続性」を、障害が起きないことだと捉える
継続性は、障害を完全になくすことではなく、必要な時間帯にサービスを提供し続けることに関する要求です。
補足コラム
稼働率は、一般に次のように表せます。
サービスを提供する予定の時間帯を基準に考える場合は、その時間帯のうちどれだけ稼働できたかが重要です。目標復旧時間を短く設定すると、障害発生時の停止時間を抑え、稼働率の向上につながります。
FAQ
Q. 継続性と回復性は、どちらも復旧時間に関係するのですか?
A. はい、関連します。継続性は、稼働時間や稼働率など、サービスを提供し続けるための目標に着目します。回復性は、障害後にどのような方針や作業でシステムを復旧するかに着目します。
A. はい、関連します。継続性は、稼働時間や稼働率など、サービスを提供し続けるための目標に着目します。回復性は、障害後にどのような方針や作業でシステムを復旧するかに着目します。
Q. 目標復旧時間とは何ですか?
A. 障害が発生してから、システムや業務を目標とする状態まで復旧させる時間の目標です。一般にRTO(Recovery Time Objective)と呼ばれます。
A. 障害が発生してから、システムや業務を目標とする状態まで復旧させる時間の目標です。一般にRTO(Recovery Time Objective)と呼ばれます。
関連キーワード: 可用性、継続性、耐障害性、災害対策、回復性、稼働率、目標復旧時間

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