エンベデッドシステムスペシャリスト 2022年 午前2 問12
問題文
次の論理回路の入力A、Bに図のように信号を与えたときのCの出力波形はどれか。
ここで、Cの初期値はLowとする。


選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
🔒 解説は解答すると表示されます
NOR形RSラッチの動作【午前2解説】
正解の理由
この回路は、2個のNORゲートを相互に帰還させたRSラッチです。入力AがCをLowにするリセット、入力BがCをHighにするセットとして働きます。
BによってCがHighになった後、BがLowに戻っても、帰還によってその状態が保持されます。同様に、AによってCがLowになった後も、次にBがセットするまでLowが保持されます。
入力波形の変化に合わせてこの動作を追うと、Cは「前半でHigh、その後Low、さらに中央付近から長くHigh、最後にLow」となります。したがって、該当する波形はイです。
解法ステップ
-
上側のNORゲートの出力をC、下側のNORゲートの出力をDとします。
-
回路の論理式は次のとおりです。
-
入力の働きを整理します。
- AがHighになると、上側のNORゲートの出力CはLowになります。
- BがHighになると、下側のNORゲートの出力DはLowになります。AがLowなら、CはHighになります。
-
AとBがともにLowの間は、相互帰還によって直前の状態が保持されます。入力がLowに戻っただけでは、出力は元に戻りません。
-
AによるリセットとBによるセットのタイミングを追うと、Cは前半に一度Highになった後にLowへ戻り、再びHighになった状態を保った後、最後にLowになります。
初期値はCがLowです。したがって、最初のセットが起きるまではCはLowのままです。
選択肢別の誤答解説
- ア:Cが何度も細かくHighになる波形です。ラッチはBのパルスごとに出力をHigh・Lowと繰り返すのではなく、AまたはBによって状態が変わるまで直前の状態を保持します。
- イ:AによるリセットとBによるセットに応じて状態が切り替わり、入力がLowになった後も状態を保持する波形です。回路の動作と一致します。
- ウ:右端でCがHighのままです。問題の入力波形では最後にリセットが起こるため、右端ではLowになります。
- エ:中央付近のHigh状態がいったんLowになった後、再びHighになる区間があります。ラッチの状態保持を無視して、入力パルスに応じて出力が何度も変化すると考えた場合に生じる誤りです。
よくある誤解
- 入力がLowに戻ると、出力もLowに戻る
そうとは限りません。入力が両方Lowのときは、帰還によって直前の状態が保たれます。 - BのHighパルスが終わると、CもLowになる
BはCをセットする入力です。BがLowに戻っても、Aによるリセットが起こるまではCはHighを保ちます。 - AとBの役割を取り違える
この回路では、上側のNORゲートに入るAがCのリセット、下側のNORゲートに入るBがCのセットに対応します。
補足コラム
NOR形RSラッチでは、入力A・BがともにLowのときに状態を保持します。ここで、AとBが同時にHighになると、2つのNORゲートの出力がともにLowになる状態が生じます。通常のセット・リセット動作とは異なるため、試験問題では同時入力の有無にも注意してください。
FAQ
Q. なぜ入力波形より出力波形のHigh区間が長くなるのですか?
A. ラッチは入力のHigh区間だけ出力を変える回路ではなく、セットされた状態をリセットされるまで保持する回路だからです。
A. ラッチは入力のHigh区間だけ出力を変える回路ではなく、セットされた状態をリセットされるまで保持する回路だからです。
Q. AとBが両方Lowのとき、Cは必ずLowですか?
A. いいえ。AとBが両方Lowのときは直前の状態を保持します。直前にCがHighならHigh、LowならLowのままです。
A. いいえ。AとBが両方Lowのときは直前の状態を保持します。直前にCがHighならHigh、LowならLowのままです。
Q. 初期値C=Lowは何に関係しますか?
A. 入力波形の開始時点でのラッチの状態を決めます。初期状態が異なると、入力の最初の変化に対する出力波形も変わる場合があります。
A. 入力波形の開始時点でのラッチの状態を決めます。初期状態が異なると、入力の最初の変化に対する出力波形も変わる場合があります。
関連キーワード: RSラッチ、NORゲート、セット・リセット、相互帰還、状態保持

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