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エンベデッドシステムスペシャリスト 2024年 午前2 問23


問題文

製品のロードマップに従って製品を開発していく場合に、プロダクトライン開発を適用する利点はどれか。

選択肢

ア:技術者個人の力を組織力よりも重視するので、成熟度が低い組織でも製品開発に成功しやすい。
イ:品質が安定した資産を再利用していくので、品質が安定した製品を低いコストで開発できる。(正解)
ウ:ロードマップ上の各製品を完全に独立して開発していくので、一つの製品の不具合が他の製品に波及することがない。
エ:ロードマップ上の最初の機種の開発開始時に、開発環境を準備するなどの初期投資が不要なので、市場への新規参入が容易になる。

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プロダクトライン開発の利点【午前2解説】

正解の理由

正解はイです。
プロダクトライン開発では、共通する機能や設計、ソフトウェア部品などを「共通資産」として整備し、複数の製品で再利用します。品質を確認した資産を繰り返し使うことで、製品ごとに一から開発する場合に比べて、品質を安定させながら開発コストを抑えやすくなります。
ロードマップに沿って複数の製品を開発する場合、製品間の共通部分を見極めて再利用することが、プロダクトライン開発の大きな利点です。

解法ステップ

  1. 「製品のロードマップに従って製品を開発する」という状況を確認します。
  2. プロダクトライン開発の特徴である、複数製品に共通する資産の整備と再利用を思い出します。
  3. 品質・コストに関する効果を述べているイが適切だと判断します。
  4. 「個人の力を重視する」「製品を完全に独立させる」「初期投資が不要」といった説明は、プロダクトライン開発の特徴と合うかを確認します。

選択肢別の誤答解説

  • ア:誤りです。プロダクトライン開発では、共通資産や開発プロセスを組織的に整備し、複数の製品で活用します。技術者個人の力を組織力より重視することが利点ではありません。むしろ、資産の管理や再利用を行うための組織的な仕組みが重要です。
  • イ:正しいです。品質を確認した共通資産を再利用することで、開発コストを抑え、製品の品質を安定させやすくなります。
  • ウ:誤りです。プロダクトライン開発では、製品間で共通資産を利用するため、製品を完全に独立して開発するわけではありません。共通資産に不具合があれば、複数の製品に影響が及ぶ可能性があります。
  • エ:誤りです。共通資産や開発基盤を整備するため、初期段階で投資が必要になることがあります。初期投資が不要になる点を利点とする説明は適切ではありません。

よくある誤解

  • 「再利用すれば必ず品質が上がる」と考えること
    再利用する資産自体の品質が低ければ、不具合も複数製品に広がるおそれがあります。資産の品質確認と適切な管理が前提です。
  • 「製品ごとに独立して開発する方式」と混同すること
    プロダクトライン開発は、共通部分を意識的に集約して複数製品で使う方式です。製品を完全に独立させる考え方とは異なります。
  • 「初期投資を抑える方式」と考えること
    共通資産の開発や整備には、初期投資が必要な場合があります。その投資を後続製品での再利用によって回収し、全体のコストを抑える考え方です。

補足コラム

プロダクトライン開発では、複数製品に共通する部分と、製品ごとに異なる部分を分けて考えます。共通部分は再利用できる資産として整備し、製品ごとの違いは選択・設定できるようにします。
最初の製品では共通資産の整備に手間がかかることがありますが、後続製品で再利用できれば、開発の効率化や品質の安定化につながります。

FAQ

Q. プロダクトライン開発では、すべての製品を同じ仕様にするのですか?
A. いいえ。共通部分を再利用しながら、製品ごとに必要な機能や仕様の違いにも対応します。
Q. 初期投資が必要なのに、なぜコスト削減につながるのですか?
A. 共通資産の整備には初期コストがかかりますが、その資産を複数の製品で使うことで、製品ごとの重複開発を減らせるためです。

関連キーワード: プロダクトライン開発、共通資産、ソフトウェア再利用、製品ロードマップ、開発コスト、品質管理
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