エンベデッドシステムスペシャリスト 2025年 午前2 問11
問題文
マイコンに供給するクロックとシリアル通信ポートに使用するクロックとを共用するマイコンシステムがある。が自然数のとき、クロックを分の1に分周して57.6kビット/秒の通信速度が得られるクロック周波数は何MHzか。ここで、シリアル通信ポートのクロックの誤差は5%以内とする。

選択肢
ア:52
イ:60(正解)
ウ:66
エ:72
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分周クロックと通信速度【午前2解説】
正解の理由
シリアル通信ポートに供給するクロックは、マイコンのクロックを 分周したものです。通信速度が57.6 kビット/秒になるには、分周後のクロックが57.6 kHzに近く、誤差が5%以内である必要があります。
選択肢のうち、イの60 MHzを で分周すると、
となります。57.6 kHzに対する誤差は約1.7%で、5%以内です。したがって、イが適切です。
解法ステップ
-
目標の通信速度をHzに直します。
です。 -
入力クロックを分周する倍率を考えます。
60 MHzを57.6 kHz程度にするには、約1,000分の1にする必要があります。2のべき乗で最も近いのは、 です。 -
各選択肢を1,024で分周し、通信速度の誤差を確認します。
60 MHzの場合は約58.6 kHzとなり、目標との差は約1.7%です。5%以内なので条件を満たします。
選択肢別の誤答解説
-
ア:52 MHz
で分周すると約50.8 kHzです。57.6 kHzとの差は約11.8%となり、許容誤差の5%を超えます。 -
イ:60 MHz
で分周すると約58.6 kHzとなり、誤差は約1.7%です。条件を満たします。 -
ウ:66 MHz
で分周すると約64.5 kHzです。57.6 kHzとの差は約11.9%となり、許容範囲外です。 -
エ:72 MHz
で分周すると約70.3 kHzです。57.6 kHzとの差は約22.1%となり、許容範囲外です。
いずれの選択肢も、分周比を2倍または半分にすると通信速度も大きく変わり、57.6 kHzからさらに離れます。
よくある誤解
-
分周後の周波数と通信速度を混同する
分周後のクロック周波数が、通信速度に対応します。元のクロック周波数をそのまま通信速度と考えないようにします。 -
5%の誤差をクロック周波数にだけ当てはめる
ここでは、分周後の通信速度が57.6 kビット/秒に対して5%以内かを確認します。 -
分周比を自由に選べると考える
分周比は に限られます。目標との比が、2のべき乗に近いかを確かめます。
補足コラム
通信速度の許容範囲は、57.6 kビット/秒の±5%なので、54.72~60.48 kビット/秒です。60 MHzを1,024分周した約58.6 kビット/秒は、この範囲に入っています。
FAQ
Q. なぜ分周比を1,024にするのですか?
A. 60 MHzを約57.6 kHzにするには、約1,042分の1にする必要があります。分周比として使える2のべき乗のうち、近い値が1,024()です。
A. 60 MHzを約57.6 kHzにするには、約1,042分の1にする必要があります。分周比として使える2のべき乗のうち、近い値が1,024()です。
Q. ビット/秒とHzは同じ単位ですか?
A. 厳密には、Hzは1秒あたりの周期数、ビット/秒は1秒あたりのビット数です。この問題では分周後のクロックが1ビットのタイミングに対応するため、数値を比較できます。
A. 厳密には、Hzは1秒あたりの周期数、ビット/秒は1秒あたりのビット数です。この問題では分周後のクロックが1ビットのタイミングに対応するため、数値を比較できます。
関連キーワード: クロック周波数、分周、2のべき乗、通信速度、許容誤差

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