基本情報技術者 2009年 春期 午前(科目A) 問13
問題文
RAID1〜5の各構成は、何に基づいて区別されるか。
選択肢
ア:構成する磁気ディスク装置のアクセス性能
イ:コンピュータ本体とのインタフェースの違い
ウ:データ及び冗長ビットの記録方法と記録位置の組合せ(正解)
エ:保証する信頼性のMTBF値
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RAID構成の区別基準【午前解説】
正解の理由
RAID(Redundant Array of Independent Disks)の各レベル(1〜5)は、主にデータの分散方法(ストライピングの単位)、冗長性の有無とその実現手段(ミラー、専用パリティ、分散パリティなど)、および冗長ビット(パリティ)をどのディスクに置くか(専用ディスクか分散か)という設計方針の違いで定義されています。例えば:
- RAID0:ストライピングのみ(冗長性なし)
- RAID1:ミラーリング(同一データを複数ディスクに複製)
- RAID3/4/5:パリティを使う方式で、RAID3はバイト単位+専用パリティ、RAID4はブロック単位+専用パリティ、RAID5はブロック単位+分散パリティ これらは「記録方法と記録位置の組合せ」による明確な差であり、よって選択肢ウが正解です。
解法ステップ
- 問題文で「何に基づいて区別されるか」を正確に確認する(定義を問う設問)。
- 各選択肢が「定義要素か」「結果(性能や信頼性)か」を切り分ける。
- RAIDの基本概念(ストライプ/ミラー/パリティ、専用パリティ vs 分散パリティ)を思い出す。
- 「記録方法と記録位置」に合致する選択肢を選び、その他を排除する。
- 最終確認としてRAID0〜5の代表的な違いと照合する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 構成する磁気ディスク装置のアクセス性能
→ 誤り。アクセス性能は各RAIDレベルの結果(速い/遅い)が異なるだけで、定義そのものではありません。性能でRAIDを分類するのは正しくありません。 - イ: コンピュータ本体とのインタフェースの違い
→ 誤り。インタフェース(SATA/SAS/RAIDコントローラ等)は物理的・実装的要素であり、RAIDの論理的な定義要素ではありません。 - ウ: データ及び冗長ビットの記録方法と記録位置の組合せ
→ 正解。RAIDレベルはまさにデータの分散方法(ストライプ/ミラー)とパリティの有無・配置によって分類されます。ウ - エ: 保証する信頼性のMTBF値
→ 誤り。MTBFは実運用での信頼性指標であり、RAID仕様書が「このMTBFである」といった基準で分類するものではありません。
よくある誤解
- 「RAIDレベルは性能(アクセス性能)で決まる」:性能差は結果の一つに過ぎず、定義そのものは記録方式と配置の違いです。性能だけで判別すると誤答します。
- 「インタフェース(SATA/SAS/PCIe)でRAIDが決まる」:インタフェースは物理接続様式でありRAID方式の定義要素ではありません。
- 「MTBFや保証される信頼性の数値でRAIDが分類される」:MTBFは実運用上の評価指標の一つであり、RAID定義の基準ではありません。
補足コラム
- パリティは通常 XOR 演算で計算されます。例えば2つのデータブロックでのパリティは のように表せます。RAID5では複数ディスクに渡るブロックのパリティを分散配置するため、単一ディスクに書き込み集中が起きにくい一方で「書き込みペナルティ(read-modify-write)」が発生します。
- RAIDのトレードオフ:容量効率(有効容量/総容量)、耐障害性、読み書き性能、再構築時間(リビルド)が重要な検討項目です。RAID5は容量効率が良く一般用途で多用されますが、大容量ディスク時には再構築中の二次障害リスクが問題になることがあります(そのためRAID6の採用が増えています)。
FAQ
Q1. RAIDとバックアップは同じですか?
A1. いいえ。RAIDは可用性と耐障害性を高める仕組みであり、データの災害対策や誤削除防止の代替にはなりません。バックアップは別途必要です。
A1. いいえ。RAIDは可用性と耐障害性を高める仕組みであり、データの災害対策や誤削除防止の代替にはなりません。バックアップは別途必要です。
Q2. RAID0は冗長化されていますか?
A2. いいえ。RAID0はストライピングのみで冗長性がないため、ディスク故障でデータ全損のリスクがあります。
A2. いいえ。RAID0はストライピングのみで冗長性がないため、ディスク故障でデータ全損のリスクがあります。
Q3. RAID5は読み書きとも高速ですか?
A3. 読み取りは高速化が期待できますが、書き込みはパリティ計算と更新が必要なため書き込みペナルティがあります。
A3. 読み取りは高速化が期待できますが、書き込みはパリティ計算と更新が必要なため書き込みペナルティがあります。
Q4. RAIDはMTBFを必ず上げますか?
A4. RAIDは単一ディスク故障からの耐性を提供しますが、全体システムのMTBFが必ずしも上がるわけではなく、運用や再構築時のリスク管理が重要です。
A4. RAIDは単一ディスク故障からの耐性を提供しますが、全体システムのMTBFが必ずしも上がるわけではなく、運用や再構築時のリスク管理が重要です。
関連キーワード: RAID, ミラーリング, ストライピング, パリティ, 冗長化, データ可用性, 容量効率, 再構築, パフォーマンス

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