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基本情報技術者試験 過去問・解説一覧
年度・セッション別の基本情報技術者試験過去問題集
基本情報技術者試験の過去問演習について
本ページでは基本情報技術者試験の過去問を年度・セッション別に計1,760問収録しています。基本情報技術者試験は過去問演習が合格への最短ルートです。年度別・セッション別の問題リストから自由に問題を選び、解答・解説を確認できます。
スマートフォンにも最適化されているため、通勤・通学などのスキマ時間学習にも活用してください。基本情報技術者試験の試験概要・出題形式・難易度・合格率の推移は、このページ下部にまとめて掲載しています。
基本情報技術者試験(FE)とは
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する基本情報技術者試験(FE)は、ITエンジニアとしての登竜門に位置づけられる国家試験です。現行シラバス(Ver.9.2)に基づき、基礎理論からセキュリティ・法務まで幅広い知識を体系的に問います。
この記事では、試験で本当に役立つ"範囲の切り分け"と、実務に通じる理解の仕方を軸に、出題範囲・試験形式・受験手続き・過去問解説・学習プランまでをまとめます。なお、最新の制度・日程・受験料は必ずIPA公式ページで確認してください。
まず押さえてほしいのは、FEが問う範囲は単なる用語暗記ではない、という点です。IPAのシラバスはカテゴリごとに「何が核になるか」「どのレベルで問われるか」を明確にしています。「範囲が広すぎる」と手が止まったとしても、シラバスの「出題の焦点」を見ると学習の優先順位が立てやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分 | FE(基本情報技術者) |
| レベル | レベル2 |
| 実施方式 | CBT(Computer Based Testing)方式・通年実施 |
| 試験科目 | 科目A(多肢選択式)/科目B(応用的な出題) |
| シラバス | Ver.9.2 |
| 公式情報 | IPA公式ページ |
試験の形式・出題構成・採点方式
現行制度では試験は「科目A」「科目B」に分かれ、CBT(Computer Based Testing)方式で通年実施されています。受験者が会場・日時を選んで予約する形式です。
科目A(多肢選択式)
試験時間は90分、出題数は60問です。広範囲の基礎知識・用語・短い計算問題が中心で、短時間で正誤を判定する力が求められます。過去問を数多く解き、重要語句や公式、進数変換・確率の基本計算を素早く処理できるまで反復することが対策の核になります。
科目B(応用的な出題)
試験時間は100分、出題数は20問です。「アルゴリズムとプログラミング」と「情報セキュリティ」の2分野に絞られ、擬似コードのトレースや実務に近いセキュリティ事例問題が中心です。選択肢の吟味に時間がかかるため、擬似コードの読解とアルゴリズムの手順追跡を最優先で鍛え、本番想定の時間配分訓練が必須です。
採点方式と合格基準
科目A・科目BともにIRT(項目反応理論)に基づく1000点尺度のスコアが算出されます。合格基準は両科目とも600点以上です。IRTにより受験者ごとに異なる問題でも実力を公平に比較できる仕組みになっています。最新の合格基準・統計資料はIPA公式で確認してください。
CBT形式では、画面上での解答操作や時間表示への慣れも得点に影響します。本番前にCBTの操作イメージをつかんでおきましょう。
2027年度からの制度変更予定: IPAが2026年3月31日に公表した試験区分体系の見直しにより、基本情報技術者試験は2027年度以降も継続(CBT・通年実施を維持予定)しますが、新試験制度の対象として2027年度春頃から科目Aの出題体系変更を含む新形式へ移行する予定です。新制度のシラバス案は2026年度夏頃を目途に順次公表される予定のため、最新情報はIPA公式(新試験制度のシラバス案)で確認してください。
対象者像・求められる知識と技能
対象者像
基本情報技術者試験は、ITを利用した企業活動の基礎から情報システムの開発・運用まで、ITエンジニアとして独立して業務を担える人材を対象としています。経験の浅いエンジニアやこれからIT職を目指す学生・社会人が最初に目指すべき資格です。
求められる主な能力
- 基礎理論・数学的素養を土台にしたアルゴリズム設計力
- コンピュータ構成・OS・ネットワーク・データベースの基盤知識
- 情報セキュリティの脅威把握と基本的な対策の選択
- システム開発のライフサイクル全般にわたる技術理解
- プロジェクトマネジメント・サービスマネジメントの基本
- 経営・法務・標準化に関するストラテジ知識
シラバス概要
基本情報技術者試験のシラバス(Ver.9.2)は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が公表している「情報処理技術者試験における知識・技能の細目」です。「共通キャリア・スキルフレームワーク」の知識体系(BOK)に沿って、科目Aと科目Bの出題範囲を大分類・中分類・小分類の階層で整理しています。
分野構成の全体像
シラバスはテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3領域で構成されています。
テクノロジ系は大分類1〜4で、基礎理論(離散数学・応用数学・情報理論・通信理論・計測制御)、アルゴリズムとプログラミング、コンピュータシステム(コンピュータ構成要素・システム構成要素・ソフトウェア・ハードウェア)、技術要素(ユーザーインタフェース・情報メディア・データベース・ネットワーク・セキュリティ)、開発技術(システム開発技術・ソフトウェア開発管理技術)を含みます。
マネジメント系は大分類5〜6で、プロジェクトマネジメント(統合・ステークホルダ・スコープ・資源・時間・コスト・リスク・品質・調達・コミュニケーションの10対象群)、サービスマネジメント(サービスマネジメントシステムの計画と運用・パフォーマンス評価・サービスの運用・ファシリティマネジメント)、システム監査(監査の手続・内部統制)を扱います。
ストラテジ系は大分類7〜9で、システム戦略(情報システム戦略・業務プロセス・ソリューションビジネス・システム企画)、経営戦略(経営戦略マネジメント・技術戦略マネジメント・ビジネスインダストリ)、企業と法務(企業活動・法務)を対象としています。
AIと機械学習に関する出題の位置づけ
Ver.9.2では、大分類1「基礎理論」の中分類1「基礎理論」にAI(人工知能)に関する技術が含まれています。機械学習の基本的な仕組み(教師あり学習・教師なし学習・強化学習)、ディープラーニングの基本(ニューラルネットワーク・バックプロパゲーション・転移学習)、自然言語処理や生成AIへの応用(大規模言語モデル・プロンプトエンジニアリング)が明示的に対象として挙げられています。AI活用のリスク(ハルシネーション・ディープフェイク・プロンプトインジェクション)もセキュリティ分野と横断的に問われます。
分野別の出題数・出題傾向(学習テーマ別)
基本情報技術者試験の午前問題(旧制度の午前試験。現在の科目Aにおおむね相当する範囲)の出題範囲を、情報処理推進機構(IPA)が公表する公式シラバス(Ver.9.2)を読み解いたうえで、戦国IT独自の切り口で学習テーマ別に整理し、テーマごとの出題数を集計しました。そのため、IPA公式の分野区分とは、分類のまとめ方や名称が一部異なります(公式の正式な分野構成はIPAのシラバスでご確認ください)。どのテーマが多く問われているかの目安としてご活用ください。
公開されている旧午前試験の過去問 全1760問を、戦国IT独自の学習テーマ別に分類した出題数の分布です。なお、CBT方式への移行後、科目A試験の問題は原則非公開となっているため、集計対象は公開済みの旧午前問題です。現在の科目A対策における分野別の出題傾向をつかむ目安としてご活用ください。
| 学習テーマ | 出題数 | 割合 |
|---|---|---|
| 基礎理論 | 100問 | 5.7% |
| アルゴリズムとプログラミング | 135問 | 7.7% |
| コンピュータシステム | 293問 | 16.6% |
| ユーザーインタフェース・情報メディア | 71問 | 4.0% |
| データベース | 138問 | 7.8% |
| ネットワーク | 167問 | 9.5% |
| セキュリティ | 183問 | 10.4% |
| システム開発技術 | 119問 | 6.8% |
| ソフトウェア開発管理技術 | 91問 | 5.2% |
| プロジェクトマネジメント | 57問 | 3.2% |
| サービスマネジメント・システム監査 | 126問 | 7.2% |
| システム戦略 | 84問 | 4.8% |
| 経営戦略 | 83問 | 4.7% |
| 企業と法務 | 80問 | 4.5% |
| AI・データサイエンス | 11問 | 0.6% |
| 横断・複合領域 | 1問 | 0.1% |
| その他 | 21問 | 1.2% |

出題範囲とサンプル問題(学習テーマ別)
ここからは、上の分布で示した学習テーマごとに、何が問われるかの要点と、実際に出題された午前の過去問を1問ずつ紹介します。
本セクションで扱う学習テーマは全16テーマです。
- 基礎理論
- アルゴリズムとプログラミング
- コンピュータシステム
- ユーザーインタフェース・情報メディア
- データベース
- ネットワーク
- セキュリティ
- システム開発技術
- ソフトウェア開発管理技術
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント・システム監査
- システム戦略
- 経営戦略
- 企業と法務
- AI・データサイエンス
- 横断・複合領域
基礎理論
このテーマで問われること
基礎理論は、情報技術を数学・理論面から支える土台が出題される。集合・命題論理・関係・グラフなどの離散数学、確率・統計や解析などの応用数学に加え、情報量・エントロピー・符号化といった情報理論、通信路や変調・誤りに関する通信理論、さらに計測・制御の基本概念(フィードバック、安定性など)を扱う。公式や性質を暗記するだけでなく、与条件から計算・判断できる力が問われる。
出題の焦点
- 命題・集合・関係・グラフの扱い
- 確率分布・期待値・分散の計算
- 情報量・エントロピーと符号化の理解
- 通信路と誤り発生の考え方
- フィードバック制御と安定性の基本
- 数式からの条件判断・計算問題への対応
問題 ― 平成27年秋期午前 問3
関数$f(x)$は、引数も戻り値も実数型である。この関数を使った、①〜⑤から成る手続きを考える。 手続きの実行を開始してから②~⑤を十分に繰り返した後に、③で表示される$y$値に変化がなくなった。このとき成立する関係式はどれか。
- ア:$f(a)=y$
- イ:$f(y)=0$
- ウ:$f(y)=a$
- エ:$f(y)=y$
正解と解説
正解:エ
手続きを一度の反復ごとに「入力 → 出力 = f(入力)」と考えると、ある時点で表示される $y$ が以降変化しないということは、その次の出力も同じ $y$ になることを意味します。すなわち入力に $y$ を与えたときの出力が $y$ であるため $f(y)=y$ が成り立ちます。よって正解は エ です。
アルゴリズムとプログラミング
このテーマで問われること
アルゴリズムとプログラミングでは、問題を手順化し正しく効率よく実装するための知識が問われる。配列・リスト・スタック・キュー・木・ハッシュ表などのデータ構造の特徴と操作、探索・整列・再帰・分割統治など代表的アルゴリズム、計算量(オーダ)に基づく性能比較が中心。加えて、条件分岐・繰返し・例外処理等の基本構文、関数/手続き、スコープや型など言語の概念、各種言語(スクリプト等)の特性理解も対象となる。
出題の焦点
- データ構造の選択と操作手順
- 探索・整列・再帰の典型問題
- 計算量(オーダ)と性能比較
- 疑似言語の読解とトレース
- 変数スコープ・型・引数渡し
- 言語特性(手続き/オブジェクト/スクリプト等)
問題 ― 平成27年秋期午前 問7
整列アルゴリズムの一つであるクイックソートの記述として、適切なものはどれか。
- ア:対象集合から基準となる要素を選び、これよりも大きい要素の集合と小さい要素の集合に分割する。この操作を繰り返すことによって、整列を行う。
- イ:対象集合から最も小さい要素を順次取り出して、整列を行う。
- ウ:対象集合から要素を順次取り出し、それまでに取り出した要素の集合に順序関係を保つよう挿入して、整列を行う。
- エ:隣り合う要素を比較し、逆順であれば交換して、整列を行う。
正解と解説
正解:ア
選択肢アは「基準(ピボット)を選び、それより大きい要素と小さい要素に分割し繰り返す」と記述しており、クイックソートの本質的手順である「ピボットによるパーティション分割」と「分割した部分に再帰的に同じ操作を適用する」ことを正しく表しています。これにより最終的に全体が整列されます。
コンピュータシステム
このテーマで問われること
コンピュータシステムは、ハードウェアとOS・ミドルウェアを含む基盤技術全般が出題範囲となる。CPUの命令実行やパイプライン等のプロセッサ機構、キャッシュを含むメモリ階層、バスや入出力方式・周辺装置の特性を理解することが重要。さらに、クライアント/サーバや仮想化等のシステム構成、性能・信頼性・可用性などの評価指標、プロセス管理・記憶管理などOSの機能、ファイルシステム、DBMSやWebサーバ等のミドルウェア、開発ツール、OSSとライセンスの基礎も問われる。
出題の焦点
- CPUの命令実行・性能向上手法
- キャッシュ/主記憶/補助記憶の役割
- 入出力方式(割込み、DMA等)
- 性能・信頼性・可用性の指標計算
- OSのプロセス/メモリ/資源管理
- ミドルウェアの役割と配置
- OSSライセンスと利用上の注意
問題 ― 平成25年春期午前 問23
DRAMの特徴はどれか。
- ア:書込み及び消去を一括又はブロック単位で行う。
- イ:データを保持するためのリフレッシュ操作又はアクセス操作が不要である。
- ウ:電源が遮断された状態でも、記憶した情報を保持することができる。
- エ:メモリセル構造が単純なので高集積化することができ、ビット単価を安くできる。
正解と解説
正解:エ
DRAMは1個のトランジスタと1個のコンデンサ($1\text{T}+1\text{C}$)で1ビットを構成するためセル面積が小さく、高集積化と低ビット単価を実現します。これが選択肢エの記述を支持する直接的な理由です。
ユーザーインタフェース・情報メディア
このテーマで問われること
ユーザーインタフェース・情報メディアでは、人が使いやすいシステムを設計する観点と、画像・音声などメディア情報の扱いが問われる。画面設計、入力支援、アクセシビリティ、ユーザビリティ評価などのUI技術に加え、利用者の目的達成を重視するUX/UIデザイン(ペルソナ、カスタマージャーニー、プロトタイピング等)の考え方を理解する。情報メディア分野では、画像・音声・動画の表現、圧縮・符号化、メディア同期や配信などのマルチメディア技術と、その応用(編集・ストリーミング等)が出題対象となる。
出題の焦点
- ユーザビリティとアクセシビリティ
- 画面遷移・入力支援の設計原則
- UX設計プロセスと評価手法
- 画像/音声の基本表現(解像度、サンプリング等)
- 圧縮・符号化の狙いと効果
- ストリーミング等のメディア応用
問題 ― 平成27年秋期午前 問73
ソーシャルメディアをビジネスにおいて活用している事例はどれか。
- ア:営業部門が発行部数の多い雑誌に商品記事を頻繁に掲載し、商品の認知度の向上を目指す。
- イ:企業が自社製品の使用状況などの意見を共有する場をインターネット上に設けて、製品の改善につなげる。
- ウ:企業が市場の変化に合わせた経営戦略をビジネス専門誌に掲載し、企業の信頼度向上を目指す。
- エ:企業の研究者が、国内では販売されていない最新の専門誌をネット通販で入手して、研究開発の推進につなげる。
正解と解説
正解:イ
イは「企業が自社製品の使用状況などの意見を共有する場をインターネット上に設けて、製品の改善につなげる」とあり、これはユーザーが意見を投稿・共有し、企業がそれを受け取って改善に活かす双方向の仕組みを示しています。ソーシャルメディア(SNS、掲示板、コミュニティ等)はユーザー生成コンテンツと相互作用が本質であり、イはこの定義に合致します。他の選択肢は雑誌掲載や専門誌購入など一方向的な情報流通や個人の入手行為であり、ソーシャルメディアの特徴を満たしません。
データベース
このテーマで問われること
データベースは、データを整合性高く蓄積・検索・更新するための方式と設計・運用が中心に出題される。関係データベースの基本概念(表、キー、制約、関係モデル)やDBMSの役割、ER図などによる概念設計から正規化を含む論理設計、索引やアクセスパスを意識した物理設計の考え方を理解する。SQLによるデータ定義・操作・問い合わせ、集計や結合の読解は頻出。さらに、トランザクション処理ではACID特性、排他制御、障害回復、同時実行制御などを扱い、分散/レプリケーション等の応用も問われる。
出題の焦点
- キー・制約と関係モデルの理解
- ER図から表設計への変換
- 正規化(第1〜第3正規形など)
- SQL(SELECT/結合/集計/更新)の読解
- 索引と検索性能の考え方
- ACID・排他制御・障害回復
- 分散DBやレプリケーションの目的
問題 ― 平成22年秋期午前 問30
関係データベースにおいて、表から特定の列を得る操作はどれか。
- ア:結合
- イ:削除
- ウ:射影
- エ:選択
正解と解説
正解:ウ
正解は ウ(射影)です。関係代数における射影(projection)は、ある表(関係)から特定の列(属性)のみを取り出す演算を指します。記法では一般に $$ π_{列1,列2,\dots}(表) $$ のように表し、例えば $π_{name,age}(Employee)$ は Employee 表から name と age の列だけを取り出します。したがって「表から特定の列を得る操作」は射影を意味します。
ネットワーク
このテーマで問われること
ネットワークでは、通信の仕組みを階層的に捉え、設計・運用・トラブル対応に必要な知識が問われる。LAN/WANの構成、トポロジ、スイッチ/ルータ等の機器役割、アドレス設計の基礎を押さえる。データ通信と制御では、誤り検出/訂正、再送制御、フロー制御などの概念を理解し、効率や信頼性との関係を考える。通信プロトコルはTCP/IPを中心に、IP、TCP/UDP、DNS、HTTP、メール等の代表プロトコルとポート、通信手順が頻出。加えて、監視・障害対応・性能管理などネットワーク管理と、各種ネットワーク応用を扱う。
出題の焦点
- LAN/WANとネットワーク機器の役割
- TCP/IP階層モデルと主要プロトコル
- IPアドレス/サブネットの基礎
- 誤り制御・再送・フロー制御の理解
- DNS/HTTP/メール等の通信手順
- 監視・ログ・障害切り分けの観点
- ネットワークサービスの応用例
問題 ― 平成22年秋期午前 問13
デイジーチェーン接続はどれか。
- ア:IEEE1394接続コネクタが2ロある工業用カメラを数珠つなぎにし、一端をPCに接続する。
- イ:PCと計測機器とをRS-232Cで接続し、PCとプリンタとをUSBを用いて接続する。
- ウ:USBハブにキーボード、マウス、プリンタをつなぎ、USBハブとPCとを接続する。
- エ:数台のネットワークカメラ及びPCをネットワークハブに接続する。
正解と解説
正解:ア
デイジーチェーン(daisy chain)は機器を「直列に順につなぐ」接続形態を指します。選択肢のうち、IEEE1394接続コネクタが2つある工業用カメラを数珠つなぎにし、一端をPCに接続する説明はまさに「機器A→機器B→機器C→PC」の直列接続を示しています。IEEE1394(FireWire)は各機器に入力/出力ポートを持たせて複数台を直列に接続できる仕様であり、典型的なデイジーチェーンの実例です。したがってアが正解です。
セキュリティ
このテーマで問われること
セキュリティは、脅威から情報資産を守るための技術と管理の両面が出題される。機密性・完全性・可用性(CIA)や認証・認可の基本、マルウェアや不正アクセス、脆弱性といった代表的脅威の理解が土台となる。暗号(共通鍵・公開鍵、ハッシュ、電子署名)や鍵管理、アクセス制御、認証方式などの対策技術に加え、脆弱性診断やリスク評価などの技術評価も扱う。さらに、組織的対策として情報セキュリティ管理(ポリシ、体制、教育、インシデント対応、ISMS等)を押さえ、具体策の選択・適用判断が問われる。
出題の焦点
- CIAと脅威・脆弱性の対応関係
- 暗号方式・ハッシュ・電子署名の使い分け
- 認証(多要素等)とアクセス制御
- セキュリティ対策の選定(技術/運用)
- リスク評価・脆弱性評価の観点
- インシデント対応プロセス
- ISMS等の管理策・文書化
問題 ― 平成25年春期午前 問37
手順に示す処理を実施したとき、メッセージの改ざんの検知の他に、受信者Bがセキュリティ上できることはどれか。
〔手順〕 送信者Aの処理 (1)メッセージから、ハッシュ関数を使ってダイジェストを生成する。 (2)秘密に保持していた自分の署名生成鍵を用いて、(1)で生成したダイジェストからメッセージの署名を生成する。 (3)メッセージと、(2)で生成したデータを受信者Bに送信する。
受信者Bの処理 (4)受信したメッセージから、ハッシュ関数を使ってダイジェストを生成する。 (5)受信したデータ、(4)で生成したダイジェスト及び送信者Aの署名検証鍵を用いて、署名を検証する。
- ア:メッセージが送信者Aからのものであることの確認
- イ:メッセージの改ざん部位の特定
- ウ:メッセージの盗聴の検知
- エ:メッセージの漏えいの防止
正解と解説
正解:ア
手順では送信者Aがメッセージのダイジェストを自分の秘密鍵で署名し、受信者Bがその署名を送信者の公開鍵で検証しています。この仕組みは次を満たします。
- 署名検証に成功すれば、メッセージは署名を作成した秘密鍵の所有者(=送信者A)によるものであると確認できます(真正性)。
- 同時に、ダイジェストと署名の不一致は改ざんの検出を意味します(整合性)。
しかし、通信路での盗聴検知やメッセージの漏えい防止(機密性)は公開鍵/署名方式そのものの機能ではありません。したがって選択肢のうち正しいのは「送信者Aからのものであることの確認(ア)」です。
システム開発技術
このテーマで問われること
システム開発技術は、企画後の開発ライフサイクルに沿って、成果物を作り上げる技法と工程理解が問われる。要件定義では業務要件・機能要件・非機能要件の整理、利害関係者との合意、要件の表現(ユースケース等)を押さえる。設計では外部設計・内部設計、モジュール分割やインタフェース、テスト観点を意識した設計が重要。実装・構築ではコーディング規約やビルド、環境構築、移行を含む。統合・テストでは結合/総合テストやテスト技法、導入・受入れ支援では教育・受入れ試験、保守・廃棄では変更対応、運用引継ぎ、廃棄手順まで扱う。
出題の焦点
- 要件(機能/非機能)と合意形成
- 外部設計・内部設計の役割分担
- モジュール分割とインタフェース設計
- テスト工程(結合/総合)とテスト技法
- 移行・導入・受入れの進め方
- 保守(変更/障害)と廃棄の観点
問題 ― 令和1年秋期午前 問56
システムの移行計画に関する記述のうち、適切なものはどれか。
- ア:移行計画書には、移行作業が失敗した場合に旧システムに戻す際の判断基準が必要である。
- イ:移行するデータ量が多いほど、切替え直前に一括してデータの移行作業を実施すべきである。
- ウ:新旧両システムで環境の一部を共有することによって、移行の確認が容易になる。
- エ:新旧両システムを並行運用することによって、移行に必要な費用が低減できる。
正解と解説
正解:ア
移行計画の目的は単に新システムへ移すことではなく、移行失敗時にも業務継続を確保することです。したがって「移行作業が失敗した場合に旧システムに戻す際の判断基準」が計画書に含まれていることは必要不可欠です。判断基準がないと、判断が遅れたり恣意的になり、業務停止時間の長期化やデータ不整合など重大な被害を招きます。
ソフトウェア開発管理技術
このテーマで問われること
ソフトウェア開発管理技術は、開発を品質・コスト・納期の観点で統制し、再現性ある形で進めるための管理手法が出題される。ウォータフォールやアジャイルなどの開発プロセス・手法の特徴、工程管理やレビューの位置付けを理解する。知的財産適用管理では、著作権・ライセンス、成果物の権利帰属、再利用時の注意点など、開発に直結する知財の扱いが重要。開発環境管理は、標準化、ツール・環境の整備、作業手順の統一など。構成管理・変更管理では、版管理、ベースライン、変更要求の受付から影響分析・承認・反映までの統制が問われる。
出題の焦点
- 開発プロセス(WF/アジャイル)の特徴比較
- レビュー・テストの位置付けと品質確保
- ライセンス/著作権と成果物の権利管理
- 開発環境の標準化と整備ポイント
- 構成管理(版・ベースライン)の基本
- 変更管理(影響分析・承認フロー)
問題 ― 平成21年秋期午前 問53
入力、出力などを基に複雑さを加味してシステム規模を見積もる方法であり、開発工数の見積りにも使われるものはどれか。
- ア:COCOMO
- イ:標準タスク法
- ウ:ファンクションポイント法
- エ:プットナム(Putnum)モデル
正解と解説
正解:ウ
ファンクションポイント法は「入力」「出力」「照会」「内部論理ファイル」「外部インタフェースファイル」といった機能を数え、複雑さに応じた重みを適用して機能点(UFP)を算出します。さらに14項目程度のシステム特性(データ通信や性能要求など)の評価で調整係数(VAF)を求め、最終的な機能点(FP)を得ます。このFPはプログラミング言語に依存しないため、設計初期段階から規模を見積もり、過去の生産性データと組み合わせて開発工数を推定できます。問題文の「入力、出力などを基に複雑さを加味して」の記述がファンクションポイント法の特徴そのものです。したがって正解は ウ です。
プロジェクトマネジメント
このテーマで問われること
プロジェクトマネジメントでは、プロジェクトを成功に導くための管理領域と実務的手法が体系的に問われる。統合では計画の整合、変更統制、進捗の全体最適を理解する。ステークホルダ管理は関係者の期待調整と合意形成が中心。スコープはWBS作成と範囲逸脱防止、資源は要員・設備の配分、時間はスケジュール作成やクリティカルパス、コストは見積りと予算・原価管理、リスクは特定・分析・対応策、品質は品質計画と品質管理、調達は外部委託・契約、コミュニケーションは報告・会議・情報共有の設計が対象。用語だけでなく、状況に応じた判断が問われる。
出題の焦点
- 変更統制と計画の整合(統合管理)
- WBSとスコープ管理
- 工程作成・クリティカルパス
- コスト見積りと予算/原価管理
- リスク分析(発生確率×影響)と対応
- 品質計画・品質管理の違い
- 調達と契約の基本
- 報告・会議体設計などコミュニケーション管理
問題 ― 平成27年春期午前 問52
プロジェクトに関わるステークホルダの説明のうち、適切なものはどれか。
- ア:組織の内部に属しており、組織の外部にいることはない。
- イ:プロジェクトに直接参加し、間接的な関与にとどまることはない。
- ウ:プロジェクトの成果が、自らの利益になる者と不利益になる者がいる。
- エ:プロジェクトマネージャのように、個人として特定できることが必要である。
正解と解説
正解:ウ
ステークホルダ(利害関係者)とは、プロジェクトの成果物や成果によって利益または不利益を受ける個人、集団、または組織を指します(PMBOK等の定義に準拠)。したがって「プロジェクトの成果が、自らの利益になる者と不利益になる者がいる」という記述は、ステークホルダの本質を正しく表しています。
他の選択肢は定義の主要要素を誤って限定しているため不適切です。具体的には、内部に限定する、直接参加のみを条件とする、個人で特定できることを必要とする、いずれも一般的な定義と矛盾します。
サービスマネジメント・システム監査
このテーマで問われること
サービスマネジメント・システム監査は、稼働中のITサービスを安定提供し、統制と改善を行うための知識が出題される。サービスマネジメントでは、サービスの設計・移行・運用・改善の考え方、サービスマネジメントシステム(SMS)の計画・運用、SLAや指標に基づくパフォーマンス評価、継続的改善(PDCA)を理解する。運用面ではインシデント/問題/変更などの管理プロセスや、バックアップ、障害対応、運用手順の整備が重要。ファシリティマネジメントでは設備・環境(電源、空調、入退室等)を扱う。システム監査は監査目的・手続・証拠・報告、内部統制は統制環境や統制活動などの枠組みを押さえる。
出題の焦点
- SMS/ITILの基本概念と用語
- SLAとサービス品質指標の読み取り
- インシデント・問題・変更管理の流れ
- 継続的改善(PDCA)と評価手法
- 運用手順・バックアップ・障害対応
- ファシリティ(電源/空調/入退室)対策
- 監査手続(計画・実施・報告)
- 内部統制の目的と統制活動
問題 ― 平成29年秋期午前 問54
プロジェクトで発生した課題の傾向を分析するために、ステークホルダ、コスト、スケジュール、品質などの管理項目別の課題件数を棒グラフとして件数が多い順に並べ、この順で累積した課題件数を折れ線グラフとして重ね合わせた図を作成した。この図はどれか。
- ア:管理図
- イ:散布図
- ウ:特性要因図
- エ:パレート図
正解と解説
正解:エ
設問の条件(カテゴリ別の件数を件数が多い順に並べた棒グラフと、その順に累積した件数を折れ線で重ね合わせる図)そのものがパレート図の定義に合致します。パレート図は「どのカテゴリが全体に対して大きな影響を与えているか(重要少数)」を短時間で把握するための可視化手法であり、棒グラフは個別件数、折れ線は累積比率を表します。よって正解はエ(パレート図)です。
システム戦略
このテーマで問われること
システム戦略は、経営目標とITを整合させ、組織として情報システムをどう活用するかを問う分野である。情報システム戦略では、現状分析から将来像(To-Be)を描き、IT投資の優先順位やロードマップ、ガバナンスの考え方を整理する。業務プロセスは、業務分析・BPRの視点で改善点を特定し、システム化に落とし込む力が重要。ソリューションビジネスでは、顧客課題を把握し適切な提案・価値提供につなげる。システム活用促進・評価では、導入後の定着施策と効果測定(KPI、ROI等)の考え方を扱う。さらにシステム化計画、企画段階の要件定義、調達計画・実施(選定、契約、ベンダ管理)まで一連の企画業務が出題対象となる。
出題の焦点
- 経営目標とIT施策の整合(アライメント)
- As-Is/To-Be分析とBPRの基本
- システム化計画と優先順位付け
- 企画段階の要件定義と合意形成
- KPI/ROI等による効果測定
- 提案型ソリューションの組立て
- 調達(RFP・選定・契約)とベンダ管理
問題 ― 平成25年秋期午前 問64
利用者が、インターネットを経由してサービスプロバイダ側のシステムに接続し、サービスプロバイダが提供するアプリケーションの必要な機能だけを必要なときにオンラインで利用するものはどれか。
- ア:ERP
- イ:SaaS
- ウ:SCM
- エ:XBRL
正解と解説
正解:イ
正解は イ:SaaS(Software as a Service)です。問題文は「インターネット経由」「サービスプロバイダ側のシステムに接続」「提供するアプリケーション」「必要な機能だけを必要なときにオンラインで利用」というキーワードを並べています。これはクラウド型のアプリケーション提供形態であるSaaSの定義そのもので、利用者はアプリケーションをインストールせずに利用し、運用・保守は提供者側が行います。多くの場合マルチテナント化や従量課金・サブスクリプションで提供される点も一致します。
経営戦略
このテーマで問われること
経営戦略は、企業が競争優位を築き目標を達成するための枠組みと、その実行・評価の考え方が出題される。経営戦略手法ではSWOT、3C、PPMなどの分析・立案手法、マーケティングではSTPや4Pなど市場理解と施策設計を押さえる。ビジネス戦略と目標・評価は、戦略目標の設定、KPIやバランススコアカード等による評価・改善が中心。経営管理システムでは、意思決定を支える管理会計や情報活用の仕組みを扱う。技術戦略では技術開発戦略の立案と技術開発計画(ロードマップ等)を理解する。さらにビジネスインダストリとして、業種別(ビジネス、エンジニアリング、e-ビジネス、民生・産業機器)の特性とIT活用の代表例が問われる。
出題の焦点
- SWOT/3C/PPMなど戦略分析手法
- STP・4P等マーケティングの基本
- KPI設計と目標管理・評価の流れ
- 経営管理システムと意思決定支援
- 技術ロードマップと技術開発計画
- e-ビジネスモデルと収益構造
- 業種別システム活用の典型例
問題 ― 平成29年春期午前 問69
アンゾフが提唱した成長マトリクスにおいて、既存市場に対して既存製品で事業拡大する場合の戦略はどれか。
- ア:市場開発
- イ:市場浸透
- ウ:製品開発
- エ:多角化
正解と解説
正解:イ
既存市場に対して既存製品で事業拡大を図る戦略は、アンゾフの成長マトリクスの定義どおり「市場浸透(Market Penetration)」です。市場浸透は既存の顧客層やチャネルでの販売を強化し、シェア拡大や購入頻度の向上、あるいは競合からの顧客奪取を目的とします。新製品や新市場を開拓する要素を含まないため、選択肢の中では市場浸透が最も適合します。
企業と法務
このテーマで問われること
企業と法務では、企業活動を支える組織・業務・会計の基礎と、ITに関わる法令・標準・倫理が出題される。経営・組織論として、組織形態、権限分掌、ガバナンスなどの基本概念を理解する。業務分析・データ利活用では、業務の可視化と改善、データに基づく意思決定や指標化など、企業活動における情報活用の観点が問われる。会計・財務は財務諸表、原価、利益、資金などの基礎計算・読解が中心。法務では知的財産権(特許・著作権等)、セキュリティ関連法規、労働・取引関連法規、各種ガイドライン、技術者倫理、さらに標準化(規格・標準の意義)まで幅広く扱う。
出題の焦点
- 組織形態・ガバナンスの基礎
- 業務分析とデータ利活用の進め方
- 財務諸表の読み取りと基礎計算
- 知的財産権(特許・著作権等)のポイント
- 個人情報等のセキュリティ関連法規
- 取引・労働関連法規の要点
- 技術者倫理とコンプライアンス
- 標準化・規格の役割
問題 ― 平成30年秋期午前 問80
請負契約を締結していても、労働者派遣とみなされる受託者の行為はどれか。
- ア:休暇取得の承認を発注者側の指示に従って行う。
- イ:業務の遂行に関する指導や評価を自ら実施する。
- ウ:勤務に関する規律や職場秩序の保持を実施する。
- エ:発注者の業務上の要請を受託者側の責任者が窓口となって受け付ける。
正解と解説
正解:ア
休暇の承認は日常的な労務管理の一部であり、本来は雇用主側(受託者)が行うべき権限です。発注者の指示に従って受託者が休暇承認を行う場合、受託者の従業員は実質的に発注者の指揮命令下に置かれています。労働者派遣の本質は派遣先による指揮命令関係ですから、このような運用は「派遣」に該当すると判断されます。
AI・データサイエンス
このテーマで問われること
AI・データサイエンスは、データから価値を引き出し、予測・分類・最適化などにより業務やサービスを高度化するための基礎が問われる分野である。統計的な考え方(分布、推定、検定、相関)、データ前処理(欠損・外れ値、特徴量、正規化)、学習の枠組み(教師あり/なし、過学習と汎化、評価指標)を理解し、代表的手法(回帰、分類、クラスタリング等)の目的と適用場面を押さえる。さらに、生成AIを含むAI活用に伴うリスク(偏り、説明可能性、著作権・個人情報)や、データ利活用のガバナンスも重要な論点となる。
出題の焦点
- データ前処理(欠損・外れ値・特徴量)
- 教師あり/なし学習の違い
- 過学習と汎化性能・交差検証
- 評価指標(正解率、適合率・再現率等)
- 回帰・分類・クラスタリングの目的
- AI活用のリスク(偏り・説明可能性)
- 個人情報・著作権を踏まえたデータ利用
問題 ― 平成24年春期午前 問64
企業が保有する顧客や市場などの膨大なデータから、有用な情報や関係を見つけ出す手法はどれか。
- ア:データウェアハウス
- イ:データディクショナリ
- ウ:データフローダイアグラム
- エ:データマイニング
正解と解説
正解:エ
問題文の「膨大なデータから有用な情報や関係を見つけ出す」という目的は、まさにデータマイニング(大量データからパターン、ルール、予測モデルを抽出する手法)を指します。データマイニングは統計的手法や機械学習アルゴリズムを利用して、データの中に潜む相関や規則性、クラス分類やクラスタリングなどを発見します。
横断・複合領域
このテーマで問われること
横断・複合領域は、特定の技術分野に閉じず、複数領域をまたいで設計・判断するための総合力が問われる。例えば、性能・可用性・セキュリティ・コストのトレードオフを踏まえた方式選定、業務要件からアーキテクチャや運用設計へ落とし込む視点、クラウドや外部サービス利用時の責任分界と統制、障害・インシデント発生時の技術対応と組織対応の連携などが典型論点となる。個別知識をつなげて、制約条件の下で最適解を選ぶ力を養うことが重要である。
出題の焦点
- 非機能要件(性能・可用性・保守性)の優先付け
- セキュリティと利便性のトレードオフ
- 方式・アーキテクチャ選定の判断軸
- クラウド利用時の責任分界と統制
- 障害/インシデント時の切り分けと連携
- コスト・納期・品質のバランス設計
問題 ― 平成28年春期午前 問71
ディジタルディバイドを説明したものはどれか。
- ア:PCや通信などを利用する能力や機会の違いによって、経済的又は社会的な格差が生じること
- イ:インターネットなどを活用することによって、住民が直接、政府や自治体の政策に参画できること
- ウ:国民の誰もが、地域の格差なく、妥当な料金で平等に利用できる通信及び放送サービスのこと
- エ:市民生活のイベント又は企業活動の分野ごとに、全てのサービスを1か所で提供すること
正解と解説
正解:ア
選択肢アは「PCや通信などを利用する能力や機会の違いによって、経済的又は社会的な格差が生じること」と明示しており、ディジタルディバイドの本質(利用能力・機会の差が社会経済的格差を招くこと)を正確に表現しています。国際機関や学術文献における定義と整合しており、最も適切な説明です。
攻略ポイント・学習アドバイス
出題範囲が広い試験であるため、公式シラバス(Ver.9.2)で各カテゴリの学習項目を把握し、バランスよく対策することが重要です。以下に分野別の優先ポイントをまとめます。
科目Aは過去問演習を中心に、頻出分野(ネットワーク、データベース、セキュリティ、プロジェクトマネジメントなど)を重点的に繰り返すのが効率的です。広い出題範囲に対して闇雲に全分野を均等に学ぶより、「出題の焦点」を絞って演習量を確保するほうが得点に直結します。
科目Bはアルゴリズムの疑似コードトレースと情報セキュリティ事例問題の2本立てです。過去問で出題パターンを把握し、擬似言語の読解を通じて手順追跡の精度を上げることが合格への近道です。時間管理の訓練も欠かせません。
AI・データサイエンス分野の記述はシラバス Ver.9.0(2025年4月適用)で大幅に拡充され、現行の Ver.9.2 にも引き継がれています。機械学習の基礎(教師あり/なし学習・過学習・評価指標)に加え、ディープラーニングの各手法(CNN・RNN・拡散モデル・LLM)や生成AIのリスク(ハルシネーション・プロンプトインジェクション)が明示的に学習対象に挙げられています。DX推進関連の用語(Society5.0・デジタルトランスフォーメーション・スーパーシティ)も同様です。最新技術の動向にも目を向けておくと、科目Aの得点を底上げできます。
関連リンク(IPA公式)
基本情報技術者試験の難易度・合格率の推移
以下は年度ごとの受験者数・合格者数・合格率・合格者平均年齢の推移データです。合格率の傾向を把握し、学習計画の目安にしてください。
年度別 統計データ(表形式)
各年度ごとの合格率・平均年齢・合格者数などの推移です。
※ 表は横にスクロールできます
| 年度 | 受験申込者数(人) | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) | 合格者平均年齢(才) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2009 春期 | 90752 | 64544 | 17685 | 27.4 | 26.3 |
| 2009 秋期 | 107800 | 79829 | 28270 | 35.4 | 26.0 |
| 2010 春期 | 92108 | 65407 | 14489 | 22.2 | 26.2 |
| 2010 秋期 | 100113 | 73242 | 17129 | 23.4 | 25.3 |
| 2011 春期 | 88001 | 58993 | 14579 | 24.7 | 25.2 |
| 2011 秋期 | 82090 | 59505 | 15569 | 26.2 | 25.3 |
| 2012 春期 | 75085 | 52582 | 12437 | 23.7 | 25.0 |
| 2012 秋期 | 79674 | 58905 | 15987 | 27.1 | 25.3 |
| 2013 春期 | 66667 | 46416 | 10674 | 23.0 | 25.4 |
| 2013 秋期 | 76020 | 55426 | 12274 | 22.1 | 24.6 |
| 2014 春期 | 65141 | 46005 | 11003 | 23.9 | 25.8 |
| 2014 秋期 | 74577 | 54874 | 12950 | 23.6 | 24.5 |
| 2015 春期 | 65570 | 46874 | 12174 | 26.0 | 25.5 |
| 2015 秋期 | 73221 | 54347 | 13935 | 25.6 | 24.9 |
| 2016 春期 | 61281 | 44184 | 13418 | 30.4 | 25.3 |
| 2016 秋期 | 75095 | 55815 | 13173 | 23.6 | 24.6 |
| 2017 春期 | 67784 | 48875 | 10975 | 22.5 | 25.1 |
| 2017 秋期 | 76717 | 56377 | 12313 | 21.8 | 24.7 |
| 2018 春期 | 73581 | 51377 | 14829 | 28.9 | 25.0 |
| 2018 秋期 | 82347 | 60004 | 13723 | 22.9 | 24.8 |
| 2019 春期 | 77470 | 54686 | 12155 | 22.2 | 25.2 |
| 2019 秋期 | 91700 | 66870 | 19069 | 28.5 | 24.8 |
| 2020 秋期 | 60411 | 52993 | 25499 | 48.1 | 24.4 |
| 2021 春期 | 37004 | 32238 | 13522 | 41.9 | 25.2 |
| 2021 秋期 | 60475 | 52831 | 21167 | 40.1 | – |
年度別 統計推移グラフ
各年度ごとの合格者数・受験者数・合格率・平均年齢の推移
合格者数

受験者数

合格率(%)

合格者平均年齢

