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基本情報技術者 2018年 春期 午前(科目A)15


問題文

システムのスケールアウトに関する記述として、適切なものはどれか。

選択肢

既存のシステムにサーバを追加導入することによって、システム全体の処理能力を向上させる。(正解)
既存のシステムのサーバの一部又は全部を、クラウドサービスなどに再配置することによって、システム運用コストを下げる。
既存のシステムのサーバを、より高性能なものと入れ替えることによって、個々のサーバの処理能力を向上させる。
一つのサーバをあたかも複数のサーバであるかのように見せることによって、システム運用コストを下げる。

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スケールアウト【午前解説】

正解の理由

: 既存のシステムにサーバを追加導入することによって、システム全体の処理能力を向上させる、という記述はスケールアウト(水平スケーリング)の定義そのものです。複数台に処理を分散することでスループットと可用性を高め、負荷増大に対処します。ロードバランサやステートレス設計と組み合わせることで効果が得られます。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワード「スケールアウト(scale-out)」を識別する。
  2. スケールアウトの定義を思い出す:水平スケーリング=ノード(サーバ)を増やす。
  3. 各選択肢を「サーバを追加するか」「サーバを置換するか」「クラウド移行か」「仮想化か」で分類する。
  4. 水平スケーリングに該当する選択肢を選ぶ(サーバを追加する記述が正解)。

選択肢別の誤答解説

  • : 正解。サーバを追加して全体の処理能力を向上させる記述はスケールアウトの定義に一致します。
  • イ: 誤り。既存のサーバをクラウドに再配置して運用コストを下げる記述は「クラウド移行」や「リホスト/リファクタリング」に該当し、スケールアウトの定義ではありません。
  • ウ: 誤り。サーバをより高性能なものと入れ替えることはスケールアップ(垂直スケーリング)であり、スケールアウトとは異なります。
  • エ: 誤り。一つのサーバを複数に見せるのは仮想化やコンテナ技術の説明であり、仮想マシン化は資源の分割や効率化を図るものの、スケールアウト(物理的なノード追加)とは別概念です。

よくある誤解

  • 「スケールアウト=クラウドに移すこと」と混同する点:クラウド移行は運用やコスト構造を変える手段であり、必ずしもサーバ台数を増やすスケーリング手法とは限りません。
  • 「サーバを入れ替えればスケールアウト」と思う点:サーバを高性能化するのはスケールアップ(垂直スケール)であり、スケールアウトとは異なります。
  • 「仮想化で一台が複数に見える=スケールアウト」と考える点:仮想化は資源の有効利用や隔離を提供しますが、システム全体の処理能力を単純に向上させる手法とは区別が必要です。

補足コラム

  • スケールアウトの利点:水平増設によりスループットと冗長性が向上し、障害時の影響を局所化しやすい。
  • 注意点:アプリケーション設計がステートレスであること、データ整合性や共有ストレージの設計、ロードバランシングの導入が前提になります。水平スケールは無制限に有効というわけではなく、分散アルゴリズムやネットワーク帯域がボトルネックになる場合があります。
  • スケールアップとの使い分け:短期的に高い単一スレッド性能が必要な場合はスケールアップ、継続的な負荷増大や高可用性が必要な場合はスケールアウトが適します。

FAQ

Q1: スケールアウトとスケールアップの違いは?
A1: スケールアウトはサーバ台数を増やして処理を分散する水平スケーリング、スケールアップは既存サーバのCPUやメモリを強化する垂直スケーリングです。
Q2: クラウドに移すと自動的にスケールアウトされますか?
A2: クラウドはスケールアウトを容易にする機能(オートスケール等)を提供しますが、移行自体が自動的に水平スケールを行うわけではなく、設計と設定が必要です。
Q3: 仮想化はスケールアウトに含まれますか?
A3: 仮想化はリソースの分割・隔離を提供しますが、物理ノードを追加して全体能力を上げるスケールアウトとは概念的に異なります。必要に応じて併用します。

関連キーワード: スケールアウト、スケールアップ、水平スケール、垂直スケール、クラウド移行、仮想化、負荷分散、オートスケール、可用性、冗長化
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