基本情報技術者 2018年 春期 午前(科目A) 問14
問題文
コンピュータを2台用意しておき、現用系が故障したときは、現用系と同一のオンライン処理プログラムをあらかじめ起動して待機している待機系のコンピュータに速やかに切り替えて、処理を続行するシステムはどれか。
選択肢
ア:コールドスタンバイシステム
イ:ホットスタンバイシステム(正解)
ウ:マルチプロセッサシステム
エ:マルチユーザシステム
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ホットスタンバイシステム【午前解説】
正解の理由
選択肢の中で、現用系が故障したときに「同一のオンライン処理プログラムをあらかじめ起動して待機」させ、故障時に速やかに切り替えて処理を継続する方式に該当するのはイ(ホットスタンバイシステム)です。ホットスタンバイは待機系が常時稼働状態(オンライン)で、処理状態の同期やフェイルオーバの準備ができているため切替時間(フェイルオーバ時間)が最短に近く、質問文の条件と一致します。
解法ステップ
- 問題のキーワードを確認:待機系が「同一のオンライン処理プログラムをあらかじめ起動して待機」している点に注目する。
- 各方式の特徴を比較:コールド(停止状態)、ウォーム(部分準備/一部同期)、ホット(常時オンライン・即時切替)という分類を思い出す。
- 即時切替/オンライン性を満たす方式を選ぶ:常時稼働しているのはホット。よってイを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: コールドスタンバイシステム
コールドは待機系が通常は停止状態で、障害時にプログラムを起動・設定して復旧する方式です。起動・同期に時間がかかるため「あらかじめ起動して待機」している条件を満たしません。 - イ: ホットスタンバイシステム
待機系が常時稼働し、オンライン状態で処理切替が速やかに行える方式です。問題文の「同一のオンライン処理プログラムをあらかじめ起動して待機」に合致します。 - ウ: マルチプロセッサシステム
同一マシン内で複数のプロセッサを用いる設計であり、冗長化や待機系のフェイルオーバ方式の説明ではありません。 - エ: マルチユーザシステム
複数ユーザが同時にシステムを利用できることを指す概念で、冗長構成や待機方式の説明とは無関係です。
よくある誤解
- 「ウォームとホットの差が操作手順の違いだけ」と捉える誤解:ウォームは一部のサービスやデータが事前に準備されているが、完全なオンライン同期は行われていない場合が多く、切替時間はホットより長くなります。
- 「コールドでもすぐに使える」と思うミス:コールドは起動とデータ同期に時間が必要で、可用性要件の高いシステムには不向きです。
- 「ホットは常にアクティブ・アクティブである」と混同する点:ホットスタンバイは通常アクティブ/パッシブ(アクティブと待機)構成であることが多く、必ずしも両機が同時に処理する(アクティブ・アクティブ)わけではありません。
補足コラム
- フェイルオーバの観点からの比較
- ホットスタンバイ:待機系が常時サービス可能な状態であり、RTO(復旧時間目標)は最も短い。
- ウォームスタンバイ:部分的に準備済みで、復旧に中程度の時間を要するためRTOは中間。
- コールドスタンバイ:待機系が停止状態で、起動・構成・データ同期に時間がかかるためRTOは最も長い。
- RTO(Recovery Time Objective)とRPO(Recovery Point Objective)
- RTOはシステムが停止してから復旧できるまでの許容時間(短いほど可用性要求が高い)。
- RPOは許容できるデータ損失の最大時間(例えばRPO=0はデータ損失ゼロを意味)。
ホットスタンバイは通常、短いRTOと低いRPOを実現しやすいが、コストや同期負荷が大きくなる点に注意します。
- 実装上の考慮点:状態同期(レプリケーション)、ヘルスチェック(ハートビート)、自動フェイルオーバ閾値、スプリットブレイン対策(クラスタの分裂防止)などを設計に組み込む必要があります。
FAQ
Q1: ホットスタンバイは必ず別物理機である必要がありますか?
A1: 別物理機が一般的ですが、同一マシン内の仮想化を利用するケースもあります。可用性を高めるなら物理的分離が望ましいです。
A1: 別物理機が一般的ですが、同一マシン内の仮想化を利用するケースもあります。可用性を高めるなら物理的分離が望ましいです。
Q2: ホットとアクティブ・アクティブは同義ですか?
A2: 異なります。ホットスタンバイは待機系が常時稼働して速やかに引継ぐ方式(多くはアクティブ/パッシブ)で、アクティブ・アクティブは複数ノードが同時に処理を分担する方式です。
A2: 異なります。ホットスタンバイは待機系が常時稼働して速やかに引継ぐ方式(多くはアクティブ/パッシブ)で、アクティブ・アクティブは複数ノードが同時に処理を分担する方式です。
Q3: コストを抑えたい場合はどの方式を選ぶべきですか?
A3: 可用性要件と許容するRTO/RPOに応じて選びます。低コストならコールド、バランス重視ならウォーム、高可用性が必要ならホットを検討します。
A3: 可用性要件と許容するRTO/RPOに応じて選びます。低コストならコールド、バランス重視ならウォーム、高可用性が必要ならホットを検討します。
関連キーワード: フェイルオーバ、スタンバイ、冗長化、RTO、RPO、レプリケーション、ハートビート、アクティブパッシブ、高可用性

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