基本情報技術者 2015年 春期 午前(科目A) 問52
問題文
プロジェクトに関わるステークホルダの説明のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:組織の内部に属しており、組織の外部にいることはない。
イ:プロジェクトに直接参加し、間接的な関与にとどまることはない。
ウ:プロジェクトの成果が、自らの利益になる者と不利益になる者がいる。(正解)
エ:プロジェクトマネージャのように、個人として特定できることが必要である。
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ステークホルダの特性【午前解説】
正解の理由
正解は ウ です。ステークホルダ(利害関係者)とは、プロジェクトの成果物や成果によって利益または不利益を受ける個人、集団、または組織を指します(PMBOK等の定義に準拠)。したがって「プロジェクトの成果が、自らの利益になる者と不利益になる者がいる」という記述は、ステークホルダの本質を正しく表しています。
他の選択肢は定義の主要要素を誤って限定しているため不適切です。具体的には、内部に限定する、直接参加のみを条件とする、個人で特定できることを必要とする、いずれも一般的な定義と矛盾します。
解法ステップ
- 問題文で問われている概念(ステークホルダ)の定義を思い出す。
- 重要な要素を確認する:成果による影響(利益/不利益)、内部/外部の別、直接/間接の関与、個人/組織の区別。
- 各選択肢を、上記要素と照合して矛盾がないか検証する。
- 最も定義に合致する選択肢(成果の影響を受ける者)を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「組織の内部に属しており、組織の外部にいることはない。」
誤りです。顧客、供給者、規制当局、地域社会など外部の利害関係者が多数存在します。ステークホルダは内外双方を含みます。 - イ: 「プロジェクトに直接参加し、間接的な関与にとどまることはない。」
誤りです。間接的な関与(例えば規制や市場の変化による影響)でもステークホルダに含まれます。直接参加は必須条件ではありません。 - ウ: 「プロジェクトの成果が、自らの利益になる者と不利益になる者がいる。」
正解です。成果の影響を受けるかどうかがステークホルダ判定の本質であり、利益と不利益の双方が存在する点を示しています。 - エ: 「プロジェクトマネージャのように、個人として特定できることが必要である。」
誤りです。ステークホルダは個人でも組織でもよく、個人で特定できることが必要という条件はありません。
よくある誤解
- ステークホルダは組織内部の関係者だけだと考える誤解。外部(顧客、規制当局、地域住民など)も含まれます。
- ステークホルダはプロジェクトに直接関与している人だけだと思い込む誤解。間接的な利害関係でもステークホルダです。
- ステークホルダは個人で特定できなければならないという誤解。組織やグループとしてのステークホルダも多く存在します。
補足コラム
- ステークホルダ分析の実務ツールとして「ステークホルダ登録簿」「権力—関心マトリクス(Power/Interest Grid)」「影響度/関心度マップ」などがあります。これらを用いて、影響力と関心度に応じた対応計画(情報提供、協力獲得、監視など)を立てます。
- 例:発注者(高権力・高関心)、エンドユーザ(低権力・高関心)、規制当局(高権力・中関心)、地域住民(低権力・中関心)など。対応方針はマトリクスで決めると有効です。
- 試験対策では「ステークホルダ=成果に影響を受ける者」という定義をまず暗記し、その他の限定表現は誤りと判断する癖をつけてください。
FAQ
Q: ステークホルダと顧客は同じですか?
A: 一部重なるが同じではありません。顧客は成果を受け取る主体でステークホルダの一種ですが、規制当局や地域社会など顧客以外のステークホルダも存在します。
A: 一部重なるが同じではありません。顧客は成果を受け取る主体でステークホルダの一種ですが、規制当局や地域社会など顧客以外のステークホルダも存在します。
Q: 間接的な利害関係でも必ずステークホルダですか?
A: 原則として成果による影響があればステークホルダです。ただし影響の程度に応じて優先度や対応方法を決めます。
A: 原則として成果による影響があればステークホルダです。ただし影響の程度に応じて優先度や対応方法を決めます。
Q: 組織単位がステークホルダになる例は?
A: 発注元の企業、サプライヤー団体、地方自治体など組織単位がステークホルダとして扱われます。個人特定は必須ではありません。
A: 発注元の企業、サプライヤー団体、地方自治体など組織単位がステークホルダとして扱われます。個人特定は必須ではありません。
Q: 試験で迷ったらどう判断すべきですか?
A: 「成果による影響があるか」を基準に選択肢を評価し、内部/外部や直接参加などの限定表現が含まれている選択肢は疑ってかかると良いです。
A: 「成果による影響があるか」を基準に選択肢を評価し、内部/外部や直接参加などの限定表現が含まれている選択肢は疑ってかかると良いです。
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