基本情報技術者 2011年 秋期 午前(科目A) 問47
問題文
モジュールの内部構造を考慮することなく、仕様書どおりに機能するかどうかをテストする手法はどれか。
選択肢
ア:トップダウンテスト
イ:ブラックボックステスト(正解)
ウ:ボトムアップテスト
エ:ホワイトボックステスト
モジュールの内部構造を考慮することなく仕様書どおりに機能するかどうかをテストする手法はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:仕様どおりの入出力と振る舞いのみを検証するテストはブラックボックステストで、内部実装を無視します。
- 根拠:ブラックボックスはテスト設計を仕様(要求)と入出力に基づいて行い、コード構造やモジュール結合を考慮しないため該当します。
- 差がつくポイント:境界値分析や等価クラステストで外部仕様の観点からテストケースを系統的に作成できるかが評価の分かれ目になります。
正解の理由
正解は イ(ブラックボックステスト)です。問題文の「モジュールの内部構造を考慮することなく、仕様書どおりに機能するか」をそのまま日本語で解釈すると、内部実装を参照せずに仕様(入出力・振る舞い)だけで検証する手法を示しています。ブラックボックステストはまさにこの方針で、テスターはソフトウェアの内部構造を知らなくても、仕様に対する入出力の正しさや振る舞いを検証できます。他の選択肢(トップダウン/ボトムアップ/ホワイトボックス)は内部構造や結合順序、コードの網羅性を重視する手法です。
よくある誤解
- 「ブラックボックス=受入テスト」だけではない:ブラックボックスは単体、結合、受入など複数レベルで用いる技法であり、必ず受入テストを指すわけではありません。
- 「ホワイトボックスはバグを全部見つける」わけではない:内部構造を見てもテスト設計が不十分だと抜けが生じます。ホワイトボックスは主にカバレッジ向上に有効です。
- 「トップダウン/ボトムアップはブラックボックスと無関係」ではない:統合テストの戦略であり、ブラック/ホワイト両方の視点でテストを組み合わせることが可能です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「内部構造を考慮しない」「仕様書どおりに機能するか」を抽出する。
- 手法の定義を照合する:ブラックボックスは内部非考慮で入出力・仕様検証、ホワイトボックスは内部検証であることを想起する。
- 選択肢を一つずつ消去する:内部構造や結合手順を前提とするもの(トップダウン/ボトムアップ/ホワイトボックス)を除外し、残ったブラックボックスを選ぶ。
- 補強:境界値や等価クラステスト等のブラックボックス設計技法が当てはまるか確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: トップダウンテスト
統合テストの戦略で、上位モジュールから順に結合する手法です。内部構造やモジュール間の接続を意識するため、問題文とは合致しません。 - イ: イ ブラックボックステスト
内部実装を見ずに仕様(入出力・振る舞い)だけを検証する手法で、問題文の条件に完全に一致します。 - ウ: ボトムアップテスト
統合テストの逆順で下位モジュールから上へ結合していく方式です。モジュール構造やスタブ/ドライバの利用など内部構造を考慮する点で不適切です。 - エ: ホワイトボックステスト
ソースコードや内部構造を基にテストケースを設計し、制御フローや条件網羅を確認します。内部構造を考慮しないという条件と反対の手法です。
補足コラム
ブラックボックステストで用いる代表的なテスト設計技法には等価クラステスト、境界値分析、状態遷移テスト、因果関係法(決定表)、ユースケース/シナリオベースのテストがあります。これらは仕様書や要求仕様から直接テストケースを導出するため、要件の抜けや誤りの検出、ユーザー観点での検証に強みがあります。実務ではホワイトボックス(単体テスト)とブラックボックス(結合・受入等)を組み合わせて品質を高めます。
FAQ
Q: ブラックボックステストはどのテストレベルで使えますか?
A: 単体、結合、システム、受入の各レベルで使用可能です。レベルに応じてテストケースの粒度や対象が変わります。
A: 単体、結合、システム、受入の各レベルで使用可能です。レベルに応じてテストケースの粒度や対象が変わります。
Q: ホワイトボックスとブラックボックス、どちらが優先ですか?
A: 目的によります。コードの欠陥や網羅性確認はホワイト、仕様準拠やユーザー視点の検証はブラックが有効で、併用が望まれます。
A: 目的によります。コードの欠陥や網羅性確認はホワイト、仕様準拠やユーザー視点の検証はブラックが有効で、併用が望まれます。
Q: ブラックボックスで網羅率は測れる?
A: 内部構造を見ないため伝統的なコードカバレッジのような数値的網羅率は得にくいですが、仕様のカバレッジや要求項目のカバレッジは評価できます。
A: 内部構造を見ないため伝統的なコードカバレッジのような数値的網羅率は得にくいですが、仕様のカバレッジや要求項目のカバレッジは評価できます。
関連キーワード: ブラックボックステスト、ホワイトボックステスト、トップダウンテスト、ボトムアップテスト、統合テスト、単体テスト、テスト設計技法

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