基本情報技術者 2011年 春期 午前(科目A) 問56
問題文
ITサービスマネジメントの活動のうち、インシデント管理として行うものはどれか。
選択肢
ア:サービスデスクに対する顧客満足度が、サービスレベルの要求を満たしているかどうかを評価する。
イ:ディスクの空き容量がしきい値に近づいたので、対策を検討する。
ウ:プログラム変更を行った場合の影響度を調査する。
エ:利用者からの障害報告に対し、既知のエラーに該当するかどうかを照合する。(正解)
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インシデント管理の照合作業【午前解説】
正解の理由
正解:エ
利用者からの障害報告に対して既知のエラーに該当するか照合する行為は、インシデント管理の典型的な作業です。インシデント管理はサービス停止や障害の影響をできるだけ速やかに軽減・復旧することを目的とし、既知エラー(Known Error)データベースを参照して既存の解決策や回避策を適用することで迅速な復旧を図ります。したがって「利用者からの障害報告に対し、既知のエラーに該当するかどうかを照合する」はインシデント管理に該当します。
利用者からの障害報告に対して既知のエラーに該当するか照合する行為は、インシデント管理の典型的な作業です。インシデント管理はサービス停止や障害の影響をできるだけ速やかに軽減・復旧することを目的とし、既知エラー(Known Error)データベースを参照して既存の解決策や回避策を適用することで迅速な復旧を図ります。したがって「利用者からの障害報告に対し、既知のエラーに該当するかどうかを照合する」はインシデント管理に該当します。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを読む:「インシデント管理」「障害報告」「既知のエラー」などの語句に注目します。
- 各選択肢をプロセス目的で分類する:即時対応・復旧か、予防・計画か、恒久対策かを判断します。
- インシデント管理の目的に合致する選択肢を選ぶ:即時の復旧・一次対応・既知エラー照合が該当すれば正解です。
- 残りの選択肢がどのプロセス(変更管理、問題管理、キャパシティ管理、サービスレベル管理など)に該当するか説明できれば確実です。
選択肢別の誤答解説
- ア: サービスデスクに対する顧客満足度が、サービスレベルの要求を満たしているかどうかを評価する。
→ 誤り。これはサービスレベル管理や継続的サービス改善(CSI)、顧客満足度評価の範囲であり、インシデント対応の直接業務ではありません。 - イ: ディスクの空き容量がしきい値に近づいたので、対策を検討する。
→ 誤り。これはキャパシティ管理や監視運用の予防的対応であり、インシデント管理は通常、既に発生した障害やサービス中断への対処が中心です。 - ウ: プログラム変更を行った場合の影響度を調査する。
→ 誤り。これは変更管理(Change Management)の範疇です。変更の影響評価や承認手続きは変更管理プロセスで扱います。 - エ: 利用者からの障害報告に対し、既知のエラーに該当するかどうかを照合する。
→ 正解。インシデント管理は報告された障害に対する一次対応や既知エラーの参照による迅速な復旧を行うため、この作業が該当します。
よくある誤解
- インシデント管理=問題管理と混同する誤解:インシデント管理は即時の復旧を目的とし、問題管理は根本原因の分析と恒久対策の実施が目的です。
- 監視系の検知や予防対応もインシデント扱いとする誤解:ディスク容量のしきい値対応や容量計画はキャパシティ管理や監視運用の領域で、必ずしもインシデント管理の直接的業務ではありません。
補足コラム
インシデント管理と問題管理、変更管理の関係性を整理すると、試験でも混同を避けやすくなります。インシデント管理は「いま起きていること」に対する即時対応(短期的な復旧)、問題管理は「なぜ起きたか」を調査して恒久的対策を行う活動、変更管理は恒久対策などを安全に本番へ導入するための承認・実施手順です。実務ではこれらが連携して初めて安定したサービス運用が可能になります。既知エラーDB(Known Error Database)は、問題管理で特定した原因と回避策を格納し、インシデント対応のスピードを高めます。
FAQ
Q1: 既知エラーがなければインシデント管理は完了しないのですか?
A1: いいえ。既知エラー照合は迅速な対応手段の一つです。既知エラーが無い場合は、一次対応やワークアラウンド提供、エスカレーションを行います。
A1: いいえ。既知エラー照合は迅速な対応手段の一つです。既知エラーが無い場合は、一次対応やワークアラウンド提供、エスカレーションを行います。
Q2: 障害検知はインシデント管理の仕事ですか?
A2: 障害検知自体は監視(運用監視)の役割ですが、検知後の対応—受理、分類、一次対応、復旧—がインシデント管理の仕事です。
A2: 障害検知自体は監視(運用監視)の役割ですが、検知後の対応—受理、分類、一次対応、復旧—がインシデント管理の仕事です。
Q3: 問題管理とインシデント管理はどちらが重要ですか?
A3: どちらも重要です。インシデント管理で可用性を確保しつつ、問題管理で再発防止を図ることで運用品質を高めます。
A3: どちらも重要です。インシデント管理で可用性を確保しつつ、問題管理で再発防止を図ることで運用品質を高めます。
関連キーワード: インシデント管理、既知のエラー、サービスデスク、問題管理、変更管理、キャパシティ管理、監視運用、既知エラーDB、ITIL、一次対応

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