基本情報技術者 2013年 秋期 午前(科目A) 問69
問題文
図に示すマトリックス表を用いたポートフォリオ類型によって、事業計画や競争優位性の分析を行う目的はどれか。

選択肢
ア:目標として設定したプロモーション効果を測定するために、自らの置かれた立場を評価する。
イ:目標を設定し、資源配分の優先順位を設定するための基礎として、自らの置かれた立場を評価する。(正解)
ウ:目標を設定し、製品の品質を高めることによって、市場での優位性を維持する方策を評価する。
エ:目標を設定するために、季節変動要因や地域的広がりを加味することによって市場の変化を評価する。
図に示すマトリックス表を用いたポートフォリオ類型によって、事業計画や競争優位性の分析を行う目的はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: 正解は イ — ポートフォリオ類型(BCGマトリックス)は事業単位を分類し、資源配分の優先順位を決めるために用いる。
- 根拠: 縦軸が市場成長率(事業の魅力度)、横軸が相対的市場シェア(事業の強み)であり、各象限に応じて「投資」「維持」「縮小」「撤退」方針を示すからである。
- 差がつくポイント: 四象限(スター/問題児/キャッシュカウ/負け犬)ごとに具体的な投資・回収戦略が異なる点を押さえ、資源配分と優先順位設定を明確に説明できること。
正解の理由
図は典型的なポートフォリオマトリックス(BCGマトリックス)で、縦軸に市場成長率、横軸に市場シェア(事業の強み)を取るものです。目的は各事業の位置付けを明確にして、どの事業に投資すべきか、どれを維持・回収・撤退すべきかを判断することです。したがって「目標を設定し、資源配分の優先順位を設定するための基礎として、自らの置かれた立場を評価する」選択肢(イ)が最も適合します。
よくある誤解
- 「プロモーション効果の測定」に使う:ポートフォリオは全社的な事業配分判断を目的とし、個別プロモーションの効果測定とは目的が異なります。
- 「品質向上で市場優位を維持する手段の評価」と混同:品質改善は競争戦術の一つだが、マトリックスは各事業の資源配分方針決定が主目的です。
- 「季節変動や地域差を評価するツール」ではない:市場の魅力度は成長率など長期的指標であり、短期の季節性や地域差は直接の軸ではありません。
解法ステップ
- 図の軸ラベルを読む:縦軸=事業の魅力度(市場成長率)、横軸=事業の強み(市場シェア)。
- 図のタイプを特定:縦横で四象限に分ける形はBCGマトリックスであることを思い出す。
- マトリックスの目的を理解:事業を分類し、投資・維持・縮小・撤退などの方針を決めるために用いる。
- 選択肢を比較:資源配分・優先順位に言及する選択肢が最も一致するため選ぶ。
- 他選択肢を除外:プロモーション測定、品質向上、季節性評価は目的が異なるので誤り。
選択肢別の誤答解説
- ア: 目標として設定したプロモーション効果の測定に使う、は不適切。マトリックスは個別施策の効果測定ではなく事業単位の戦略判断が目的です。
- イ: 正解。事業の位置付けを評価して、どこに資源を振るか(投資優先順位)を決めるための基礎になる点が一致します。
- ウ: 製品の品質向上で市場優位を維持する方策の評価、はマトリックスの直接目的ではありません。品質改善は戦術であり、マトリックスは戦略的資源配分の判断ツールです。
- エ: 季節変動や地域的広がりを加味して市場の変化を評価する、は誤り。軸は成長率と市場シェアであり、短期的季節変動や地理的分布は本来の対象ではありません。
補足コラム
- BCGマトリックスの四象限名称と一般的方針
- スター(高成長・高シェア):積極投資で成長維持を目指す。
- 問題児(高成長・低シェア):投資でシェア拡大を狙うか撤退かの判断。
- キャッシュカウ(低成長・高シェア):安定収益源として利益回収を重視。
- 負け犬(低成長・低シェア):撤退や縮小の候補。
- 限界点:成長率や相対シェアだけでは企業間シナジー、技術変化、競争環境の質的要素を見落としやすい点に注意が必要です。代替としてGE/マッキンゼー・マトリックスなど複数軸での分析もあります。
FAQ
Q1: BCGマトリックスはいつ使うべきですか?
A1: 中長期の事業ポートフォリオ戦略を検討するとき、どの事業に投資を集中させ収益を確保するかを決める際に有効です。短期のマーケ施策評価には向きません。
A1: 中長期の事業ポートフォリオ戦略を検討するとき、どの事業に投資を集中させ収益を確保するかを決める際に有効です。短期のマーケ施策評価には向きません。
Q2: 縦軸の「事業の魅力度」は具体的に何を指しますか?
A2: 一般には市場成長率などの構造指標を指します。市場規模、成長性、収益性など複数指標を総合して評価することもあります。
A2: 一般には市場成長率などの構造指標を指します。市場規模、成長性、収益性など複数指標を総合して評価することもあります。
Q3: 市場シェアは「相対シェア」と「絶対シェア」のどちらを使いますか?
A3: BCGでは通常「相対的市場シェア」(最大競合他社に対する比率)を用い、競争優位の度合いを測ります。
A3: BCGでは通常「相対的市場シェア」(最大競合他社に対する比率)を用い、競争優位の度合いを測ります。
関連キーワード: BCGマトリックス, ポートフォリオ分析, 資源配分, 事業ポートフォリオ, 事業戦略, キャッシュカウ, スター, 問題児, 負け犬

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