基本情報技術者 2013年 春期 午前(科目A) 問80
問題文
S社が備品を購入するとき、購入先のK社と図の手順で取引を行っている。この取引手順の中で、売買契約が成立するのはどの時点か。ここで、取引の内容は見積書以降の取引手順を通じて変わらないものとする。

選択肢
ア:①
イ:②(正解)
ウ:③
エ:④
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売買契約の成立時点【午前解説】
正解の理由
正解:イ
この取引手順では買主(S社)が「注文書」を送付して申込みをし、それに対して売主(K社)が「注文請書」を返送して承諾します。民法上、契約は「申込み」と「承諾」の意思表示が合致したときに成立し、承諾は申込みをした者(買主)に到達した時点で効力を生じます。したがって、売主の承諾に相当する「注文請書」が買主に届いた(図中の丸数字②の時点)時点で売買契約が成立します。見積書や納品・請求のやり取りは契約の成立ではなく契約の締結前の交渉や履行段階に該当します。
この取引手順では買主(S社)が「注文書」を送付して申込みをし、それに対して売主(K社)が「注文請書」を返送して承諾します。民法上、契約は「申込み」と「承諾」の意思表示が合致したときに成立し、承諾は申込みをした者(買主)に到達した時点で効力を生じます。したがって、売主の承諾に相当する「注文請書」が買主に届いた(図中の丸数字②の時点)時点で売買契約が成立します。見積書や納品・請求のやり取りは契約の成立ではなく契約の締結前の交渉や履行段階に該当します。
解法ステップ
- 書類ごとに「誰が出すか」「役割は申込みか承諾か、あるいは履行か」を整理する。
- 民法の基本を想起する:「申込み」と「承諾」の合致で契約成立、承諾は申込者に到達した時点で効力。
- 図中の矢印の向きと番号を対応付ける:注文書(上段買主→下段売主)が申込み、注文請書(下段→上段)が承諾なので、承諾到達の番号が答え。
- 選択肢と図を照合して、承諾が買主に届く番号(②)を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: ①(注文書の下向き矢印)→誤り。これは買主の申込みにあたり、承諾がない段階なので契約は成立しません。
- イ: ② →正解。これは売主の「注文請書」(承諾)が買主に到達する矢印で、承諾到達時に契約が成立します。
- ウ: ③(納品→受領の上向き矢印)→誤り。納品は契約の履行(引渡し)を示すもので、契約成立そのものではありません。
- エ: ④(受領書が下段へ送られる矢印)→誤り。受領書は履行の確認応答であり、契約の成立時点を示すものではありません。
よくある誤解
- 「注文書を出した時点で契約成立」と考える誤り:注文書は申込みであり、相手の承諾がない限り契約は成立しません。
- 「見積書=契約内容の確定」と誤解する点:見積書は条件提示や交渉材料であり、通常は拘束力ある承諾ではありません。
- 「納品や受領のやり取りで契約が成立する」と混同する誤り:納品は契約の履行(目的物の引渡し)であり成立時点とは別です。
補足コラム
- 民法(意思表示)では一般に「到達主義」が採られており、承諾が申込者に到達した時点で契約が成立します。商慣行で即時承諾が想定される場合もありますが、試験問題では書類の役割(注文書=申込み、注文請書=承諾)を優先して考えるとよいでしょう。
- 見積書は「価格・条件の提示」であり、法的には「申込みの誘引(invitation to treat)」と扱われることが多い点を押さえておくと応用問題に強くなります。
FAQ
Q1: 見積書にも「この見積りで契約する」とあれば効力はありますか?
A1: 見積書自体に明確な承諾表現や注文に相当する意思表示があれば契約成立の要素になり得ますが、通常は条件提示であり、明確な承諾があるかどうかを確認する必要があります。問題文では「見積書以降で内容は変わらない」とあるため、見積りは拘束的ではない前提で考えます。
A1: 見積書自体に明確な承諾表現や注文に相当する意思表示があれば契約成立の要素になり得ますが、通常は条件提示であり、明確な承諾があるかどうかを確認する必要があります。問題文では「見積書以降で内容は変わらない」とあるため、見積りは拘束的ではない前提で考えます。
Q2: 口頭で承諾がされた場合はどうなりますか?
A2: 口頭の承諾でも相手に到達していれば承諾成立となり得ます。書類の授受が条件とされる場合を除き、意思表示の到達がポイントです。
A2: 口頭の承諾でも相手に到達していれば承諾成立となり得ます。書類の授受が条件とされる場合を除き、意思表示の到達がポイントです。
Q3: 注文請書が返送されなかったが納品された場合、契約は成立しているのですか?
A3: 一般には承諾がない限り契約は成立していないが、売主の納品により黙示の承諾や過去の取引慣行で成立とみなされる場合もあるため、事実関係を詳述して判断します。
A3: 一般には承諾がない限り契約は成立していないが、売主の納品により黙示の承諾や過去の取引慣行で成立とみなされる場合もあるため、事実関係を詳述して判断します。
関連キーワード: 取引手順、注文請書、承諾到達、申込みと承諾、見積書、納品・受領、請求書、売買契約

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