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基本情報技術者 2014年 春期 午前(科目A)15


問題文

フェールセーフ設計の考え方に該当するものはどれか。

選択肢

作業範囲に人間が入ったことを検知するセンサが故障したとシステムが判断した場合、ロボットアームを強制的に停止させる。(正解)
数字入力フィールドに数字以外のものが入力された場合、システムから警告メッセージを出力して正しい入力を要求する。
専用回線に障害が発生した場合、すぐに公衆回線に切り替え、システムの処理能力が低下しても処理を続行する。
データ収集システムでデータ転送処理に障害が発生した場合、データ入力処理だけを行い、障害復旧時にまとめて転送する。

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フェールセーフ設計【午前解説】

正解の理由

アは「センサが故障したとシステムが判断した場合にロボットアームを強制停止させる」動作で、故障や異常が検出された際に被害を防ぐために機器を安全側(停止)に移すというフェールセーフの定義と一致します。人間が作業範囲に入っている可能性がある状況でセンサ故障を放置すると重大事故につながるため、検出時に強制停止してリスクを回避するのが妥当です。

解法ステップ

  1. 問題文で「フェールセーフ(fail-safe)」の意味を思い出す:故障時に安全側に移す設計かを確認。
  2. 各選択肢が「安全優先(停止・遮断)」か「可用性優先(継続・切替)」かを分類する。
  3. 安全優先の選択肢があればフェールセーフに該当する。該当しないものはフォールトトレラント等の別概念として除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: は正解。センサ故障を検知したらロボットを強制停止させ、人命や設備被害を防ぐという典型的フェールセーフの実装である。
  • イ: 数字入力のバリデーションと警告は入力検査や入力バリデーションであり、フェールセーフではなくユーザ誘導・データ整合性の対策である。
  • ウ: 専用回線から公衆回線への即時切替で処理を続行するのは冗長化やフェイルオーバ(可用性重視)で、フェールセーフ(安全優先)とは目的が異なる。
  • エ: 障害時にデータ入力のみを許容して後で転送する形はストア&フォワードや耐障害性の一手法であり、可用性・データ損失回避を重視した設計であってフェールセーフとは言えない。

よくある誤解

  • 「故障しても動作を続ければ良い」と誤認する: 可用性(継続稼働)を優先する設計はフォールトトレラントやグレースフルデグラデーションであり、フェールセーフとは目的が異なります。
  • 「常に停止=安全」と安易に考える誤り: 停止自体が別の危険を生む場合もあり、状況に応じた安全状態の定義(停止、遮断、フェイルバックなど)が必要です。

補足コラム

フェールセーフ(fail-safe)と混同されやすい用語:
  • フォールトトレラント(fault-tolerant): 故障が発生してもサービスを継続する設計(冗長化やフェイルオーバ)。
  • グレースフルデグラデーション: 機能を段階的に削りながらサービスを維持する戦略。
  • フェールセキュア(fail-secure): 故障時に安全・機密性を優先してアクセスを遮断する設計(例: セキュリティドアが電源喪失で閉じる)。
    実運用では「どの状態が最も安全か」をケースバイケースで判断し、センサの自己診断や二重化、監視回路、非常停止などを組み合わせます。例:踏切は障害で信号が消えれば列車に停止信号(安全側)を与える設計になっています。

FAQ

Q1: フェールセーフは常に「停止」すれば良いのですか?
A1: いいえ。最も安全な状態は状況により異なり、停止以外に遮断や制限運転などが選ばれる場合もあります。重要なのは「被害を最小化する状態」に移すことです。
Q2: フェールセーフと冗長化(冗長設計)はどちらが良いですか?
A2: 目的次第です。人命や重大事故リスクがある場面ではフェールセーフを優先し、サービス継続が最優先なら冗長化やフォールトトレラントを採用します。両者を組み合わせることもあります。
Q3: センサ故障で停止させると業務に支障が出る。どうするべきですか?
A3: 影響度に応じて二重化や代替検出手段を導入し、誤停止を減らす一方で異常時は安全側を優先する運用ポリシーを設けます。

関連キーワード: フェールセーフ, フェイルセーフ, フォールトトレランス, グレースフルデグラデーション, 冗長化, センサー故障検知, 非常停止, 安全設計
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