基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A) 問35
問題文
OpenFlowを使ったSDN(Software-Defined Networking)の説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:RFIDを用いるIoT (Internet of Things)技術の一つであり、物流ネットワークを最適化するためのソフトウェアアーキテクチャ
イ:音楽や動画、オンラインゲームなどの様々なソフトウェアコンテンツをインターネット経由で効率的に配信するために開発された、ネットワーク上のサーバの最適配置手法
ウ:データ転送と経路制御の機能を論理的に分離し、データ転送に特化したネットワーク機器とソフトウェアによる経路制御の組合せで実現するネットワーク技術(正解)
エ:データフロー図やアクティビティ図などを活用して、業務プロセスの問題点を発見し改善を行うための、業務分析と可視化ソフトウェアの技術
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OpenFlowとSDNアーキテクチャ【午前解説】
正解の理由
正解: ウ
OpenFlowはSDNの代表的な南向きプロトコルであり、ネットワーク機器の「データ転送(データプレーン)」と「経路制御やポリシー決定(制御プレーン)」を論理的に分離して実現します。コントローラがネットワーク全体のビューに基づきフローエントリを生成してスイッチに配布し、スイッチはそのフローに従ってパケットを高速転送します。したがって、「データ転送に特化した機器+ソフトウェアによる経路制御の組合せ」とするウが正解です。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「OpenFlow」と「SDN(Software-Defined Networking)」に注目します。
- SDNの基本定義「制御プレーンとデータプレーンの分離」を頭に置きます。
- 各選択肢の説明が「制御と転送の分離」を説明しているかを照合します。
- IoT、配信最適化、業務プロセス可視化などネットワーク層以外の説明は除外します。
- 最もSDNの定義に一致する選択肢を選びます(ウ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: RFIDを用いるIoT技術の一つであり…
→ 誤り。RFIDや物流最適化はIoT/アプリケーション層の話で、OpenFlowやSDNの核心ではありません。 - イ: 音楽や動画、オンラインゲームなどの様々なソフトウェアコンテンツを効率的に配信するためのサーバ配置手法
→ 誤り。これはCDNや配信最適化(アプリケーション/配信層)に関する説明で、OpenFlow固有の制御・転送分離とは無関係です。 - ウ: データ転送と経路制御の機能を論理的に分離し、データ転送に特化したネットワーク機器とソフトウェアによる経路制御の組合せで実現するネットワーク技術
→ 正解。OpenFlowはまさにこの「制御プレーンとデータプレーンの分離」を実現する南向きプロトコルの代表で、コントローラとスイッチの連携でフローを制御します。 - エ: 業務プロセスの問題点を発見し改善を行うための業務分析と可視化ソフトウェアの技術
→ 誤り。業務プロセス可視化はBPM(Business Process Management)領域で、ネットワーク制御技術とは用途が異なります。
よくある誤解
- OpenFlow=すべてのSDNという誤解:OpenFlowはSDNを実現する代表的プロトコルの一つであり、SDN概念を実現する方法は他にもあります。
- OpenFlowはアプリケーション層のコンテンツ配信技術ではない:パケット転送やフロー制御を扱うネットワーク層の技術で、CDNや配信最適化とは目的が異なります。
- ハードウェア限定という誤解:物理スイッチのTCAMを使うことが多いですが、ソフトウェアスイッチ(仮想スイッチ)でもOpenFlowは利用できます。
補足コラム
- OpenFlowの仕組み:スイッチはフローテーブル(マッチ条件+アクション)を持ち、未知パケットはコントローラへ問い合わせてフローを追加します。コントローラはネットワーク全体のポリシーに基づきフローを決定します。
- 代表的なコントローラ:OpenDaylight、ONOS、Ryuなどがあり、これらが南向き(OpenFlow等)でスイッチを制御します。
- バージョンと課題:OpenFlowは1.0以降継続的に拡張され、現場ではスケーラビリティやフロー数制限(TCAM容量)などの課題対策が重要です。
- 利用例:データセンタのネットワーク仮想化、トラフィックの動的制御、研究用途の実験ネットワークなど。
FAQ
Q1: OpenFlowとSDNは同じ意味ですか?
A1: 異なります。SDNは概念やアーキテクチャであり、OpenFlowはその考えを実現するための代表的なプロトコル(実装手段)の一つです。
A1: 異なります。SDNは概念やアーキテクチャであり、OpenFlowはその考えを実現するための代表的なプロトコル(実装手段)の一つです。
Q2: OpenFlowは物理スイッチでしか使えませんか?
A2: いいえ。仮想スイッチ(ソフトウェアスイッチ)でもOpenFlowは利用可能で、仮想化環境でも広く使われます。
A2: いいえ。仮想スイッチ(ソフトウェアスイッチ)でもOpenFlowは利用可能で、仮想化環境でも広く使われます。
Q3: OpenFlowでルーティング機能はどうなるのですか?
A3: 従来の分散ルーティングはコントロールプレーン側で代替・補完され、コントローラが経路決定を行いフローをスイッチに設定します。従来のルーティングプロトコルと併用されることもあります。
A3: 従来の分散ルーティングはコントロールプレーン側で代替・補完され、コントローラが経路決定を行いフローをスイッチに設定します。従来のルーティングプロトコルと併用されることもあります。
関連キーワード: OpenFlow、SDN、制御プレーン、データプレーン、フローテーブル、コントローラ、南向きプロトコル、ネットワーク仮想化、OpenDaylight、ONOS、フロー制御、スイッチ、TCAM

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