基本情報技術者 2010年 春期 午前(科目A) 問25
問題文
二つの安定状態をもつ回路で,SRAM の記憶セルに使用される順序回路の基本構成要素はどれか。
選択肢
ア:AND ゲート
イ:加算器
ウ:キャパシタ
エ:フリップフロップ(正解)
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SRAM記憶セルの順序回路要素【午前解説】
正解の理由
正解: エ フリップフロップ
SRAM の記憶セルは「二つの安定状態(ビステーブル)」を利用して1ビットを保持します。フリップフロップ(ラッチ/クロス結合インバータで構成されるビステーブル素子)はこの要件を満たす順序回路の基本構成要素であり,SRAM のビットセルの概念に一致します。したがって選択肢の中で正しいのはフリップフロップです。
SRAM の記憶セルは「二つの安定状態(ビステーブル)」を利用して1ビットを保持します。フリップフロップ(ラッチ/クロス結合インバータで構成されるビステーブル素子)はこの要件を満たす順序回路の基本構成要素であり,SRAM のビットセルの概念に一致します。したがって選択肢の中で正しいのはフリップフロップです。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「二つの安定状態」を確認し,ビステーブル(bistable)を連想する。
- ビステーブルを実現する順序回路要素を列挙する(ラッチ、フリップフロップなど)。
- 選択肢と照合する:AND(組合せ),加算器(組合せ),キャパシタ(静電的ストレージ=DRAM寄り),フリップフロップ(順序回路の記憶素子)。
- 最も該当するのはフリップフロップ。これが正答であると判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: AND ゲート
組合せ論理回路の基本素子で,入力に応じた出力を返すのみで内部に状態を保持しないため記憶素子としては不適切です。 - イ: 加算器
算術演算を行う組合せ回路であり,ビットを保持する機能はないため誤りです。 - ウ: キャパシタ
コンデンサは電荷を貯めることで情報を一時的に保持しますが,これは DRAM の方式であり定期的なリフレッシュが必要です。SRAM のセルは能動的なビステーブル回路で構成されます。 - エ: フリップフロップ
フリップフロップやラッチは二つの安定状態を持ち,1ビットの情報を保持する順序回路要素であり正解です。
よくある誤解
- 「キャパシタがメモリ素子」と混同する誤り:キャパシタは DRAM のストレージ要素であり,SRAM のセルとは構造・動作原理が異なります。
- 「ラッチとフリップフロップを区別しない」:試験ではビステーブル(状態保持素子)と明示されていればラッチ/フリップフロップが該当しますが,タイミング(エッジ駆動かレベル駆動か)で違いがある点は注意が必要です。
- 「組合せ回路でも記憶できる」と誤解する:ANDや加算器は入力依存の出力を返す組合せ回路で,内部に状態を保持しません。
補足コラム
- SRAM の典型的なビットセルは 6 トランジスタ(6T)で構成され,クロス結合された 2 個のインバータ(ラッチ)と,アクセス用のトランジスタからなります。これにより外部から読み書き可能なビステーブルが形成されます。
- 「フリップフロップ」と「ラッチ」の違い:ラッチは信号のレベル(レベル感度)で活性化されるのに対し,フリップフロップはエッジ(立ち上がり/立ち下がり)で状態転送を行う点でタイミング特性が異なります。
- DRAM はキャパシタに電荷を蓄える方式でリフレッシュが必要,SRAM はトランジスタでビステーブルを保持するためリフレッシュ不要(ただし電源断で消える=揮発性)。
FAQ
Q1: SRAM の記憶セルはフリップフロップそのものですか?
A1: 厳密にはビットセルはクロス結合インバータ(ラッチ)とアクセストランジスタの組合せで実現されるため「ラッチ形のビステーブル」が正確ですが,試験問題ではフリップフロップ(状態保持素子)で正解とされます。
A1: 厳密にはビットセルはクロス結合インバータ(ラッチ)とアクセストランジスタの組合せで実現されるため「ラッチ形のビステーブル」が正確ですが,試験問題ではフリップフロップ(状態保持素子)で正解とされます。
Q2: DRAM ではなぜキャパシタを使うのですか?
A2: キャパシタは一個のトランジスタ+コンデンサで非常に高密度なビット格納が可能ですが電荷漏れのため定期的なリフレッシュが必要になります。これが DRAM の特性です。
A2: キャパシタは一個のトランジスタ+コンデンサで非常に高密度なビット格納が可能ですが電荷漏れのため定期的なリフレッシュが必要になります。これが DRAM の特性です。
Q3: フリップフロップとラッチはどちらが汎用的ですか?
A3: 同じ「状態保持」機能を持ちますが,タイミング制御(同期設計)を重視するデジタル回路ではエッジトリガのフリップフロップがよく使われます。ラッチは低消費や簡易な回路で使われます。
A3: 同じ「状態保持」機能を持ちますが,タイミング制御(同期設計)を重視するデジタル回路ではエッジトリガのフリップフロップがよく使われます。ラッチは低消費や簡易な回路で使われます。
関連キーワード: SRAM、ビステーブル、フリップフロップ、ラッチ、クロス結合インバータ、DRAM、キャパシタ、順序回路、6Tセル、記憶素子

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