基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A) 問66
問題文
RFIに回答した各ベンダに対してRFPを提示した。今後のベンダ選定に当たって、公正に手続を進めるためにあらかじめ実施しておくことはどれか。
選択肢
ア:RFIの回答内容の評価が高いベンダに対して、選定から外れたときに備えて、再提案できる救済措置を講じておく。
イ:現行のシステムを熟知したベンダに対して、RFPの要求事項とは別に、そのベンダを選定しやすいように評価を高くしておく。
ウ:提案の評価基準や要求事項の適合度への重み付けをするルールを設けるなど、選定の手順を確立しておく。(正解)
エ:ベンダ選定後、迅速に契約締結をするために、RFPを提示した全ベンダに内示書を発行して、契約書や作業範囲記述書の作成を依頼しておく。
RFIに回答した各ベンダに対してRFPを提示した。今後のベンダ選定に当たって、公正に手続を進めるためにあらかじめ実施しておくことはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→選定手順、評価基準、要求適合度の重み付け、異議申立て手続などを事前に文書化して定め、公正かつ説明可能な運用を担保する。
- 根拠→評価ルールを事前に確定すればベンダ間で比較可能となり、恣意的評価や随意選定を防止し透明性を確保できる。
- 差がつくポイント→重み付けの妥当性、スコア算出方法、利害関係管理や監査証跡の記録などを具体的に定めて説明できること。
正解の理由
正解: ウ
選定の公正性・透明性を担保するためには、評価基準や要求事項への適合度に対する重み付けなどを事前に定め、評価手順を確立しておくことが必要です。これにより、各ベンダの提案を同じ基準で比較でき、評価者の主観や事後の変更による恣意性を排除できます。さらに、基準と手順を文書化して説明可能にしておけば、選定結果に対する外部監査や内部説明にも耐えられます。
選定の公正性・透明性を担保するためには、評価基準や要求事項への適合度に対する重み付けなどを事前に定め、評価手順を確立しておくことが必要です。これにより、各ベンダの提案を同じ基準で比較でき、評価者の主観や事後の変更による恣意性を排除できます。さらに、基準と手順を文書化して説明可能にしておけば、選定結果に対する外部監査や内部説明にも耐えられます。
よくある誤解
- 「有利なベンダを優遇すれば早く決まる」→優遇は短期的に早いが調達法令や内部監査で問題になり得る。
- 「内示や契約準備を先に済ませれば効率的」→選定前に過度な前準備や内示は公平性を損ない、不正の疑いを招く。
- 「RFIでの印象が良ければ評価で優遇して良い」→RFIは情報収集が目的で、RFP評価は公開・事前基準に基づくべきである。
解法ステップ
- 問題文の目的語(公正に手続を進める)を確認する。
- 各選択肢が「公正性」「透明性」「事前の手続整備」に合致するかを評価する。
- 「事前に定める」「文書化」「評価ルール」の文言が含まれる選択肢を優先する。
- 優遇・事後手続・事前内示など公平性を損ねる表現を含む選択肢は排除する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: RFIの回答内容の評価が高いベンダに対して、選定から外れたときに備えて、再提案できる救済措置を講じておく。
→救済措置自体は必要な場合があるが、「事前に確立すべき公正手続」としては不適切。救済措置は例外対応であり、選定基準や評価手順の確立ほど根本的対策ではありません。 -
イ: 現行のシステムを熟知したベンダに対して、RFPの要求事項とは別に、そのベンダを選定しやすいように評価を高くしておく。
→明確に不公平かつ恣意的であり、公正性・透明性を損なう。試験の観点でも最悪の選択肢です。 -
ウ: 提案の評価基準や要求事項の適合度への重み付けをするルールを設けるなど、選定の手順を確立しておく。
→正解。事前に具体的ルールを定めることで、比較可能性・説明可能性を確保し、公正な選定が可能になります。 -
エ: ベンダ選定後、迅速に契約締結をするために、RFPを提示した全ベンダに内示書を発行して、契約書や作業範囲記述書の作成を依頼しておく。
→選定前に内示や契約書作成依頼を行うことは、公平性を損ねるリスクがあり不適切。内示は選定結果確定後に行うべきです。
補足コラム
ベンダ選定の実務では、スコアリングシート(評価項目×重み×スコア)を用意し、評価者間のバラつきを減らすことが重要です。重みは業務影響度や技術要件の重要度に基づき設定し、その根拠を記録します。さらに、利害関係の申告と評価プロセスのログ(日時、評価者、コメント)を残すことで、後の監査やクレーム対応が容易になります。公共調達や大規模案件では外部の第三者レビューや評価委員会を設けるケースも有効です。
FAQ
Q: RFIとRFPの違いは何ですか?
A: RFIは情報収集(市場・技術・ベンダ能力の把握)が目的、RFPは具体的な提案依頼で要件や条件に基づく提案を求めます。
A: RFIは情報収集(市場・技術・ベンダ能力の把握)が目的、RFPは具体的な提案依頼で要件や条件に基づく提案を求めます。
Q: 重み付けはどのように決めれば良いですか?
A: 事業目標や業務影響、技術的リスクを基準に各評価項目の重要度を関係者で合意して決定し、根拠を文書化します。
A: 事業目標や業務影響、技術的リスクを基準に各評価項目の重要度を関係者で合意して決定し、根拠を文書化します。
Q: 内示書はいつ出すべきですか?
A: 内示書(非公式通知含む)は正式な選定後、落札者に対して行い、他のベンダには結果通知に留めるのが一般的です。
A: 内示書(非公式通知含む)は正式な選定後、落札者に対して行い、他のベンダには結果通知に留めるのが一般的です。
関連キーワード: RFI、RFP、ベンダ選定、評価基準、重み付け、透明性、調達ガバナンス、スコアリング、監査証跡、利害関係管理

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