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基本情報技術者 2012年 秋期 午前(科目A)10


問題文

主記憶のアクセス時間が60ナノ秒、キャッシュメモリのアクセス時間が10ナノ秒であるシステムがある。キャッシュメモリを介して主記憶にアクセスする場合の実効アクセス時間が15ナノ秒であるとき、キャッシュメモリのヒット率は幾らか。

選択肢

0.1
0.17
0.83
0.9(正解)

キャッシュメモリのヒット率計算【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:キャッシュのヒット率は (90%)で、選択肢ではエが正解です。
  • 根拠:実効アクセス時間はヒット時とミス時の期待値であり、 を解きます。
  • 差がつくポイント:問題文の「主記憶のアクセス時間」「キャッシュのアクセス時間」が何を指すかで式が変わる点に注意してください。

正解の理由

与えられた値を式に当てはめます。キャッシュアクセス時間を ns、主記憶アクセス時間を ns、実効アクセス時間を ns とすると、
となり、代入して
を解くと
よって正解は です。

よくある誤解

  • 「ミス時の時間はキャッシュの時間を加算する」と誤認すること:問題文の定義次第で式は になるが、今回の数値設定では加算しない解釈で正しい。
  • 小数切り捨てによる近似ミス:ウ(0.83)は近いが精算すると ns であり 15ns にならない点を見落としやすい。
  • 単位の混同:ns(ナノ秒)を揃えていないと計算が破綻するため、必ず同じ単位で扱う必要があります。

解法ステップ

  1. 変数を定義する:ヒット率を とする。
  2. 実効アクセス時間の式を立てる:(問題文解釈により式が変わる場合がある)。
  3. 与えられた数値を代入して を解く。
  4. 得られた を選択肢と照合する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 0.1
    計算:ns。与えられた15nsとは大きく異なります。
  • イ: 0.17
    計算:ns。15nsにはならないため誤りです。
  • ウ: 0.83
    計算:ns。15nsには近いものの一致しません。
  • エ: 0.9(正解)
    計算:ns で与えられた実効時間に一致します。

補足コラム

  • 式の取り扱いについて:キャッシュのアクセスでミスが発生した場合、実際の時間モデルは問題文によって二通りあります。
    • モデルA(今回採用):ヒット時は 、ミス時は として、
    • モデルB(プローブ時間を含む):キャッシュ参照時間は常に発生し、ミス時にさらに主記憶アクセス時間がかかる場合、(ここで は追加遅延)。
      問題文をよく読み、どちらの意味で与えられているかを判断してください。
  • 実務的にはミスペナルティが性能に与える影響が非常に大きく、ヒット率向上の投資対効果を判断する指標になります。
コード例(計算確認用)
Tc = 10.0
Tm = 60.0
EAT = 15.0
h = (Tm - EAT) / (Tm - Tc)
print(h)  # 0.9

FAQ

Q1: なぜ を使ったのですか?
A1: 問題文の数値(10ns と 60ns)が「ヒット時に10ns、ミス時に60ns」と解釈でき、重み付き平均で実効時間が与えられるためです。文意により別解釈が必要な場合は式を使い分けます。
Q2: 小数は四捨五入してよいですか?
A2: 試験問題では選択肢が明確に分かれているため、正確に解くことが必要です。近似でなく代数的に解いてください。
Q3: ミス率を聞かれたらどうする?
A3: ミス率は なので、今回なら (10%)です。

関連キーワード: キャッシュ, ヒット率, 実効アクセス時間, 平均メモリアクセス時間, ミス率, キャッシュアクセス時間, 主記憶アクセス時間
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