基本情報技術者 2009年 秋期 午前(科目A) 問64
問題文
SOAを説明したものはどれか。
選択肢
ア:異機種間のデータ通信を実現するために、通信サービスを七つの階層に分割し、各層ごとに標準的なプロトコルや通信サービスの仕様を定めるという考え方である。
イ:業務上の一処理に相当するソフトウェアの機能をサービスとして実装し、それらのサービスを組み合わせてシステム全体を構築するという考え方である。(正解)
ウ:サービスレベル合意書に基づき、顧客要件を満たすITサービスの提供を実現し、その品質の継続的な改善に必要なプロセスを構築するという考え方である。
エ:ソフトウェアをネットワーク内のサーバに置き、ユーザが必要とする機能だけをサービスとしてネットワークを経由して提供するという考え方である。
SOAを説明したものはどれか。 【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: SOA(サービス指向アーキテクチャ)は業務機能をサービス単位で実装し組合せる考え方である。
- 根拠: SOAは「業務上の一処理をサービスとして公開し、再利用と組合せでシステムを構築」する設計原則に基づく。
- 差がつくポイント: SOAは「サービスの粒度」「疎結合」「再利用」「インタフェース重視」が重要で、SaaSやOSI等と混同しない。
正解の理由
正解は イ です。設問の文面「業務上の一処理に相当するソフトウェアの機能をサービスとして実装し、それらのサービスを組み合わせてシステム全体を構築する」という説明は、まさにSOAの定義に一致します。SOAは機能を独立したサービスとして設計・公開し、契約(インタフェース)に基づき呼び出すことで再利用や組合せによる柔軟なシステム構築を実現します。サービスの疎結合や標準プロトコル(例:SOAP/WSDLや最近はREST/HTTP)を前提とする点も特徴です。
よくある誤解
- SOAを単なるクラウドやSaaSのことと誤解しやすいが、SOAは設計思想であり提供形態とは別です。
- OSI参照モデルやITサービス管理(SLA)と混同しないようにすること。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出する(例:「業務上の一処理」「サービスとして実装」「組み合わせて構築」)。
- 各選択肢のキーワードや概念を照合する(OSIモデル、SOA、ITサービス管理、SaaSなど)。
- 定義に最も合致するものを選び、残りを排除法で確認する。
- 必要ならSOAの特徴(疎結合、再利用、インタフェース)で最終チェックする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 異機種間のデータ通信を七つの階層に分ける説明はOSI参照モデルの定義であり、SOAではない。
- イ: 正解。業務機能をサービス単位で提供し、組み合わせてシステムを構築するというSOAの説明に合致。
- ウ: サービスレベル合意書(SLA)や品質管理のプロセス構築はITサービス管理(例:ITIL)に関する説明であり、SOAの直接定義ではない。
- エ: ソフトウェアをサーバ上に置きネットワーク経由で機能を提供する説明はSaaS(Software as a Service)等の提供形態に近く、SOAの設計思想とは異なる。
補足コラム
- SOAの主要要素:サービス(Service)、サービス記述(インタフェース仕様)、サービスバス(ESB)、中立的な通信プロトコル。
- 技術スタック例:WSDL/SOAP(従来)、REST/HTTPやJSON(近年)、メッセージングやイベント駆動を組合せることも多い。
- マイクロサービスとの関係:どちらもサービス化を重視するが、マイクロサービスはより小さな粒度と独立デプロイを強調する点でSOAの一形態とも捉えられる。
- 利点と注意点:再利用性と柔軟性の向上が期待される一方、設計の難易度やサービス間統合・ガバナンスが課題となる。
FAQ
Q: SOAとSaaSは同じ概念ですか?
A: いいえ。SOAは設計思想(アーキテクチャ)であり、SaaSはソフトウェア提供形態の一つです。両者は関連しますが別概念です。
A: いいえ。SOAは設計思想(アーキテクチャ)であり、SaaSはソフトウェア提供形態の一つです。両者は関連しますが別概念です。
Q: SOAで重要な「疎結合」とは何ですか?
A: サービス間の依存を最小化し、内部実装を隠蔽してインタフェース(契約)で連携することを指します。これにより変更の影響範囲を限定できます。
A: サービス間の依存を最小化し、内部実装を隠蔽してインタフェース(契約)で連携することを指します。これにより変更の影響範囲を限定できます。
Q: マイクロサービスはSOAの置き換えですか?
A: 一概には言えません。マイクロサービスはSOAの考え方を小さな単位と自律性で実践したものと見ることができ、適用範囲や運用モデルで違いがあります。
A: 一概には言えません。マイクロサービスはSOAの考え方を小さな単位と自律性で実践したものと見ることができ、適用範囲や運用モデルで違いがあります。
関連キーワード: SOA、サービス指向アーキテクチャ、疎結合、再利用、WSDL、SOAP、REST、SaaS、マイクロサービス、ESB

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