基本情報技術者 2017年 秋期 午前(科目A) 問70
問題文
コア技術の事例として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:アライアンスを組んでインタフェースなどを策定し、共通で使うことを目的とした技術
イ:競合他社がまねできないような、自動車エンジンのアイドリングストップ技術(正解)
ウ:競合他社と同じCPUコアを採用し、ソフトウェアの移植性を生かす技術
エ:製品の早期開発、早期市場投入を目的として、汎用部品を組み合わせて開発する技術
コア技術の事例【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:競合他社が模倣しにくく企業の競争優位を長期に支える独自技術(例:アイドリングストップ技術)がコア技術です。
- 根拠:コア技術は製品差別化や高い付加価値の源泉で、模倣困難性・ノウハウ蓄積・継続的改善が特徴です。
- 差がつくポイント:標準化や汎用化は普及を促すが、コア技術は独自性と特許等の保護で他社と差をつけます。
正解の理由
正解:イ
コア技術とは「企業が競争上の優位を得るために持つ、模倣が難しく持続的な価値を生む技術」です。選択肢イは「競合他社がまねできないような、自動車エンジンのアイドリングストップ技術」であり、独自性・模倣困難性・製品差別化の要件を満たしています。したがってコア技術の事例として最も適切です。
よくある誤解
- 標準化された技術がコア技術と考えてしまう:標準技術は互換性や普及を促すが、差別化要因にはなりにくいです。
- 「汎用部品の組み合わせ=効率的技術」がコア技術と誤認する:開発速度向上の手法であり、競争優位の源泉ではありません。
- 共通プラットフォーム採用がコアだと勘違いする:移植性やコスト削減に寄与するが、独自性・模倣困難性がないとコアとは言えません。
解法ステップ
- 設問の「コア技術」の定義を確認:模倣困難性、差別化、持続的価値を生むかを基準にする。
- 各選択肢がその基準を満たすか照合する:独自性・模倣困難性・差別化への寄与をチェック。
- 標準化・共通化・汎用化は要件を満たさないことを除外法で確認。
- 最も条件を満たす選択肢(イ)を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: アライアンスでインタフェースを共通化する技術は「標準化」や互換性向上であり、差別化よりも普及や共通基盤の構築が目的でコア技術ではない。
- イ: 競合が真似できない独自のアイドリングストップ技術は模倣困難性と差別化を兼ね備え、コア技術の典型例で正解。
- ウ: 他社と同じCPUコアを採用してソフト移植性を高める手法は互換性・コスト削減の戦術であり、独自の競争優位を生むコア技術とは言えない。
- エ: 汎用部品を組み合わせて早期市場投入する「モジュール化・標準部品活用」は開発効率の戦略であり、コア技術(独自性)とは性格が異なる。
補足コラム
コア技術(コアコンピタンス)を見分ける具体的チェック項目:
- 競合が短期間で模倣できるか?(模倣困難なら候補)
- その技術が製品の主要な価値や差別化に直結しているか?
- 技術・ノウハウが組織内に蓄積されているか(人材・プロセス)?
- 特許やノウハウ管理で保護されうるか?
実務では、標準化・共通化は市場拡大や協業に有効だが、企業独自の価値を生むのはコア技術です。研究開発や知的財産戦略はコア技術育成に不可欠です。
FAQ
Q1: 標準化されたインタフェースは将来コア技術になり得ますか?
A1: 基本的には標準は普及が目的であり差別化要素になりにくい。ただし、標準をリードする位置を維持し続ければ間接的な競争優位を生むことはあります。
A1: 基本的には標準は普及が目的であり差別化要素になりにくい。ただし、標準をリードする位置を維持し続ければ間接的な競争優位を生むことはあります。
Q2: ソフトウェアの移植性向上はコア技術になり得ますか?
A2: 移植性は運用効率やコスト削減に寄与しますが、独自性・模倣困難性がなければコア技術とは呼びにくいです。
A2: 移植性は運用効率やコスト削減に寄与しますが、独自性・模倣困難性がなければコア技術とは呼びにくいです。
Q3: コア技術を試験で見極めるポイントは?
A3: 「模倣の難易度」「製品・サービスへの直結性」「長期的な競争優位性」の3点で照合すると正答が見えやすくなります。
A3: 「模倣の難易度」「製品・サービスへの直結性」「長期的な競争優位性」の3点で照合すると正答が見えやすくなります。
関連キーワード: コア技術、コアコンピタンス、競争優位、差別化、模倣困難、標準化、モジュール化、特許、技術戦略

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