基本情報技術者 2015年 春期 午前(科目A) 問04
問題文
入力されたビットに対して出力されるビットがかのいずれかである確率を遷移確率という。遷移確率を表にしたとき、の関係はどれか。

選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
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二値通信の遷移確率表【午前解説】
正解の理由
正解は イ です。表の行見出しが「入力」、列見出しが「出力」を示しているため、ある入力値(0または1)が与えられたときに出力が0か1かの確率の合計は必ず1になります。
具体的には、入力が0の場合は出力が0になる確率と出力が1になる確率の和が1、すなわち 。同様に入力が1の場合は が成り立ちます。これは条件付き確率の基本性質、すなわち与えられた条件下で取りうる事象の確率和が1であることによります。
具体的には、入力が0の場合は出力が0になる確率と出力が1になる確率の和が1、すなわち 。同様に入力が1の場合は が成り立ちます。これは条件付き確率の基本性質、すなわち与えられた条件下で取りうる事象の確率和が1であることによります。
解法ステップ
- 表の見出しを確認して「入力」と「出力」の配置を確定する(本問では行が入力)。
- 「ある入力が与えられたときに出力が0か1か」という条件付き確率の合計を考える。
- 入力0の行について 、入力1の行について を計算し、それぞれが1であることを確認する。
- 選択肢を照合し、 を示す選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:
誤り。これは四つの確率の総和が1である場合のみ成立しますが、問題では「入力が与えられたときの出力の確率」を示しており、各入力の重み(入力が起きる確率)を考慮していないため一般には成り立ちません。 - イ: (正解)
各入力に対する出力の確率和が1になるという条件付き確率の性質に一致します。 - ウ:
列ごとの和が1になる主張であり、これは「出力が与えられたときの入力の確率」が列に対応している場合に成り立つが、本表の行が入力である本問とは対応しません。行・列の意味を取り違えた結果です。 - エ:
斜めの組み合わせは意味を持ちません。条件付き確率や周辺確率の自然な和の形とは一致しないため誤りです。
よくある誤解
- 表全体の和が1になると勘違いする:全体和が1になるには各入力の発生確率(周辺確率)を掛け合わせた重み付き和を取る必要があり、本設問の前提とは別物です。
- 行と列を逆に読む:見出しがどちらを示すかを確認せずに「列和が1」としてしまう誤りが多いです。見出しの配置をまず見る習慣を付けてください。
- 非負と上限1の条件を忘れる:確率は である点を考慮しないと実現可能性の判断を誤ります。
補足コラム
- この種の表は「確率遷移行列(遷移確率行列)」や「通信チャネルの遷移確率表」として扱われ、行(あるいは列)ごとに和が1になる行列を行確率和1の「行方向確率行列(row-stochastic matrix)」と呼びます。行が入力を表す場合は各行和が1、列が入力を表す記法なら列和が1になります。
- 実務では、入力の発生確率(例:入力0が発生する確率p)を掛けて出力の周辺分布を求めることがあり、その時には全体和が1になる条件が使われます。混同しないように注意してください。
FAQ
Q1: 全ての確率は0や1以外の値でもよいですか?
A1: はい。各値は を満たす任意の実数でよく、組として条件 、 を満たせば構いません。
A1: はい。各値は を満たす任意の実数でよく、組として条件 、 を満たせば構いません。
Q2: 表の向きが逆ならどう判断すべきですか?
A2: 見出し(行か列か)をまず確認し、「入力ごとに出力確率の和が1」か「出力ごとに入力確率の和が1」かを判定してください。
A2: 見出し(行か列か)をまず確認し、「入力ごとに出力確率の和が1」か「出力ごとに入力確率の和が1」かを判定してください。
Q3: なぜ選択肢アのような全体和が1は誤りなのですか?
A3: 全体和が1になるのは、各入力の発生確率(重み)を考えた周辺確率の合計が1になる場合に限られます。本問は条件付き確率表であり、入力の発生確率は与えられていません。
A3: 全体和が1になるのは、各入力の発生確率(重み)を考えた周辺確率の合計が1になる場合に限られます。本問は条件付き確率表であり、入力の発生確率は与えられていません。
関連キーワード: 遷移確率、条件付き確率、確率遷移行列、行確率和、チャネル、マルコフ連鎖

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