基本情報技術者 2015年 秋期 午前(科目A) 問57
問題文
業務部門が起票した入力原票を、情報システム部門でデータ入力する場合、情報システム部門の業務として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:業務部門が入力原票ごとの処理結果を確認できるように、処理結果リストを業務部門に送付している。(正解)
イ:入力原票の記入内容に誤りがある場合は、誤りの内容が明らかなときに限り、入力担当者だけの判断で入力原票を修正し、入力処理している。
ウ:入力原票は処理期日まで情報システム部門で保管し、受領枚数の点検などの授受確認は、処理期日直前に一括して行うことにしている。
エ:入力済みの入力原票は、不正使用や機密情報の漏えいなどを防止するために、入力後直ちに廃棄することにしている。
入力原票を情報システム部門でデータ入力する場合【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:情報システム部門は入力処理の結果を業務部門に通知し、業務部門が処理結果を確認できる体制を整えるべきです。
- 根拠:処理結果リストにより照合や差異把握、監査証跡の確保が可能となり、内部統制と責任分離が維持されます。
- 差がつくポイント:原票の修正は原則不可、受領時点で点検し訂正は手順で行い廃棄は規程に基づくことを重視してください。
正解の理由
正解: ア
業務部門が起票した原票を情報システム部門が入力する場合、情報システム部門は「入力を代理して処理した事実」と「処理結果」を業務部門に示し、業務部門が内容を確認・照合できるようにすることが求められます。処理結果リストを送付することで、業務部門による受領確認、差異の検出、訂正指示が可能になり、責任の透明化と監査対応が両立します。したがって選択肢アが適切です。
業務部門が起票した原票を情報システム部門が入力する場合、情報システム部門は「入力を代理して処理した事実」と「処理結果」を業務部門に示し、業務部門が内容を確認・照合できるようにすることが求められます。処理結果リストを送付することで、業務部門による受領確認、差異の検出、訂正指示が可能になり、責任の透明化と監査対応が両立します。したがって選択肢アが適切です。
よくある誤解
- 入力担当者が「明らかな誤り」を勝手に修正してよい:一見効率的でも、訂正の正当性や責任が不明確になり不正や誤処理の温床になります。
- 受領確認は処理期日前にまとめて行えばよい:受領時点での点検を怠ると枚数差や改ざん等を早期に発見できず、事後対応が困難になります。
- 入力後すぐに原票を廃棄してよい:監査、紛争、法定保存義務の観点から即時廃棄は原則不適切で、保管ルールに従う必要があります。
解法ステップ
- 問題文で「起票は業務部門/入力は情報システム部門」と役割分担が明示されている点を確認。
- 各選択肢を内部統制(責任分離、証憑管理、監査証跡、受領確認)の観点で評価する。
- 「業務部門による確認が可能か」「無断修正・即廃棄・受領点検のタイミング」が適切かを基準に正誤を判定する。
- 最も管理的に妥当な選択肢(処理結果の通知による確認可能性)を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:正解。処理結果リストを送付することにより業務部門が照合・確認でき、内部統制と監査証跡を確保できます。
- イ:誤り。入力担当者の単独判断で原票を修正するのは不可。訂正は起票部門に差戻すか、所定の訂正手続きを経て記録を残す必要があります。
- ウ:誤り。受領枚数や受領状況は受領時点で確認・記録すべきで、処理期日前に一括点検すると途中で改変や紛失の検出が遅れます。
- エ:誤り。入力後直ちに廃棄すると監査・法令対応・トラブル対応で必要な証拠を失うため、廃棄は保存期間や手続きに従って行うべきです。
補足コラム
- 内部統制の基本原則として「職務の分離(Segregation of Duties)」と「証憑(エビデンス)の保存」があります。入力業務を情報システム部門が代行する場合でも、業務判断は起票者(業務部門)が担い、情報システム部門は処理の正確性と結果報告を担うのが望ましい役割分担です。
- 訂正手続きの実務例:入力エラーは入力ログに記録し、修正は原票の起票者に差戻して再起票、あるいは訂正票を発行して双方の承認を得る方法が一般的です。
- 証憑の保存期間は業種や法令で異なるため、自社の証憑管理規程に従い、安全に保管・廃棄してください。
FAQ
Q1: 「明らかに単純な誤記」なら入力担当者が直してもよいですか?
A1: 原則は不可です。どんな小さな修正でも履歴と承認を残すことが重要です。緊急対応が必要な場合は一時対応後に起票部門へ報告・承認を得ます。
A1: 原則は不可です。どんな小さな修正でも履歴と承認を残すことが重要です。緊急対応が必要な場合は一時対応後に起票部門へ報告・承認を得ます。
Q2: 処理結果リストには何を含めるべきですか?
A2: 原票ID、入力担当者、入力日時、入力値、差異・エラー一覧、差戻し済の有無など照合可能な項目を含めます。
A2: 原票ID、入力担当者、入力日時、入力値、差異・エラー一覧、差戻し済の有無など照合可能な項目を含めます。
Q3: 原票の保管期間はどのくらいが適切ですか?
A3: 法令・業務要件に従います。一般には監査や紛争対応を考慮して一定期間(数年)保管し、その後規程に従って廃棄します。
A3: 法令・業務要件に従います。一般には監査や紛争対応を考慮して一定期間(数年)保管し、その後規程に従って廃棄します。
Q4: 業務部門が確認しない場合はどうするべきですか?
A4: 確認期限と督促手順を規定し、未確認時の処理停止やエスカレーションルートを設けることが必要です。
A4: 確認期限と督促手順を規定し、未確認時の処理停止やエスカレーションルートを設けることが必要です。
関連キーワード: 業務分掌、内部統制、受領確認、処理結果通知、証憑管理、訂正手続、監査証跡、責任分離、入力業務

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