基本情報技術者 2015年 秋期 午前(科目A) 問56
問題文
情報システムの安全性や信頼性を向上させる考え方のうち、フェールセーフはどれか。
選択肢
ア:システムが部分的に故障しても、システム全体としては必要な機能を維持する。
イ:システム障害が発生したとき、待機しているシステムに切り替えて処理を続行する。
ウ:システムを構成している機器が故障したときは、システムが安全に停止するようにして、被害を最小限に抑える。(正解)
エ:利用者が誤った操作をしても、システムに異常が起こらないようにする。
情報システムの安全性や信頼性を向上させる考え方のうち、フェールセーフはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:故障が発生したときにシステムを安全に停止させ被害を最小化するのがフェールセーフであり、正解はウです。
- 根拠:フェールセーフは「安全優先」の設計思想で、可用性を犠牲にしても人命や設備の損害を防ぐことを目的とします。
- 差がつくポイント:可用性維持(継続処理)を示す記述はフェイルオーバーやフォールトトレランス、誤操作無害化はフールプルーフを疑ってください。
正解の理由
選択肢のうちフェールセーフは「故障時に安全に停止して被害を最小化する」考え方を指します。故障や異常が発生した際に、動作を継続してさらに危険を拡大するよりも、機器やシステムを安全な状態に遷移(停止や遮断)させることで人的被害や設備損傷を防ぐのが目的です。したがって「システムを構成している機器が故障したときは、システムが安全に停止するようにして、被害を最小限に抑える。」を表すウが正解になります。
よくある誤解
- フェールセーフ=常に稼働し続ける、という誤解:フェールセーフは安全に停止させることを重視し、稼働継続は必ずしも目標ではありません。
- フェールセーフとフェールソフト(フェールセーフとも呼ばれることがある)の混同:フェールソフトは機能を低下させつつ稼働を続ける方針で、目的が異なります。
- 誤操作対策(フールプルーフ)と混同する誤り:利用者の誤操作を無害化するのはフールプルーフで、フェールセーフとは別です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「安全に停止」「被害を最小限」→安全優先を連想。
- 選択肢の目的語を分類:継続して処理するか、安全に停止するか、誤操作対策かを判別。
- 用語対応:安全に停止=フェールセーフ、切替で継続=フェイルオーバー、部分的維持=フォールトトレランス。
- 最も一致する選択肢を選ぶ(この問題では安全停止を示すウ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「システムが部分的に故障しても、システム全体としては必要な機能を維持する。」
→ これはフォールトトレランス(耐障害性)の説明であり、可用性を保つ方針でフェールセーフとは異なります。 - イ: 「システム障害が発生したとき、待機しているシステムに切り替えて処理を続行する。」
→ これはフェイルオーバー(冗長化して切替)で、高可用性を目的とする記述です。 - ウ: 「システムを構成している機器が故障したときは、システムが安全に停止するようにして、被害を最小限に抑える。」
→ これがフェールセーフの定義に一致します(正解)。 - エ: 「利用者が誤った操作をしても、システムに異常が起こらないようにする。」
→ これはフールプルーフ(誤操作防止)の概念であり、フェールセーフとは用途が異なります。
補足コラム
フェールセーフは特に安全性が最優先される分野で重視されます。例として鉄道信号、医療機器、原子力制御などが挙げられます。工業制御では故障時に機器を安全に停止して隔離することで事故拡大を防ぎます。対してクラウドやWebサービスでは可用性が重視されるため、フォールトトレランスや自動フェイルオーバーの設計が主に採用されます。
FAQ
Q1: フェールセーフとフェールソフトは同じですか?
A1: 違います。フェールセーフは安全停止を優先し、フェールソフトは機能を限定してでも動作を続ける方針です。用途や優先度で使い分けます。
A1: 違います。フェールセーフは安全停止を優先し、フェールソフトは機能を限定してでも動作を続ける方針です。用途や優先度で使い分けます。
Q2: 試験で「継続」「停止」のどちらを答える基準は?
A2: 問題が「安全」「被害最小化」を強調する場合は停止(フェールセーフ)、「継続」「切替」「冗長」を強調する場合は可用性系(フェイルオーバー/フォールトトレランス)です。
A2: 問題が「安全」「被害最小化」を強調する場合は停止(フェールセーフ)、「継続」「切替」「冗長」を強調する場合は可用性系(フェイルオーバー/フォールトトレランス)です。
Q3: フールプルーフとは何が違いますか?
A3: フールプルーフは人為ミスを防ぐための設計(誤操作で問題が起きない工夫)で、故障発生時の挙動に関するフェールセーフとは目的が異なります。
A3: フールプルーフは人為ミスを防ぐための設計(誤操作で問題が起きない工夫)で、故障発生時の挙動に関するフェールセーフとは目的が異なります。
関連キーワード: フェールセーフ、フェイルセーフ、フォールトトレランス、フェイルオーバー、フェールソフト、フールプルーフ、冗長化、高可用性、安定停止、安全設計

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