基本情報技術者 2018年 秋期 午前(科目A) 問75
問題文
商品の1日当たりの販売個数の予想確率が表のとおりであるとき、1個当たりの利益を1,000円とすると、利益の期待値が最大になる仕入個数は何個か。ここで、仕入れた日に売れ残った場合,1個当たり300円の廃棄ロスが出るものとする。

選択肢
ア:4
イ:5
ウ:6(正解)
エ:7
仕入個数と期待利益の最大化【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:1個当たり利益1000円、売れ残り廃棄ロス300円のとき、期待利益が最大となる仕入個数は6個です。
- 根拠:表の各行で発生しうる販売個数ごとの利益を求め,各確率で重み付けして期待値を計算すると6個で最も大きくなります。
- 差がつくポイント:売れ残り1個あたりの損失を正しく引くことと,各行の確率を「その仕入数の場合の需要確率」として扱い期待値を合算する手順が肝要です。
正解の理由
表の各行は「その仕入個数のときに各販売個数になる確率」を示しており,各ケースでの利益を確率で重み付けして期待値を出します。1個売れれば利益は1000円、売れ残り1個につき廃棄ロス300円なので、販売個数、仕入個数のときの利益は
これを各確率で期待値化すると、仕入数ごとの期待利益は次の通りで、最大は仕入数6の4,830円です。
- 仕入4:期待利益 円
- 仕入5:期待利益 円
- 仕入6:期待利益 円 ← 最大
- 仕入7:期待利益 円
したがって正解は ウ(6個)です。
よくある誤解
- 「単純に売れた個数×1000だけ計算しておけばよい」と考え、売れ残りの廃棄ロス(マイナス分)を見落とすミス。
- 表の確率を「全ての仕入数で共通の需要分布」と誤解し、行による確率の違いを無視して計算するミス。
- 各ケースでの売上(販売額)だけを見るが、期待値は売上-廃棄ロスである点を忘れるミス。
解法ステップ
- 各仕入数について,表にある各販売個数の確率を読み取る。
- 各組合せでの利益を と計算する。
- その利益に確率を掛けて期待値成分を求め,販売個数全てで合計して仕入数の期待利益を得る。
- 全ての仕入数について期待利益を比較し最大のものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 4
- 計算すると仕入4の期待利益は 円です。売れ残りがないため単純ですが,他の選択肢の期待利益に負けます。
- イ: 5
- ケース別に利益を計算すると、売れ残り1個の場合に 、満たされた場合は 。期待値は 円で、6より小さいです。
- ウ: 6
- 各ケースの利益は(d=4) , (d=5) , (d=6) 。期待値は 円で最大になります。
- エ: 7
- 計算すると期待値は 円で,6の4,830円に劣ります。売れ残りが増えるため単純に多く仕入れればよいわけではありません。
補足コラム
この問題はニュースベンダー(newsvendor)モデルの単純版に相当します。臨界比率(critical fractile)は供給判断の目安になり,式は
この確率以上になる最小の需要量を目標に仕入れるのが理論的な最適解の考え方ですが,本問題では離散かつ与えられた確率表を直接使って期待値を比較する方が確実です。
FAQ
Q1. 売れ残りの「廃棄ロス」は費用として扱ってよいですか?
A1. はい。本問では廃棄ロスは1個当たり300円のマイナス(利益を減らす項)として扱います。利益 = 売上 - 廃棄ロスです。
A1. はい。本問では廃棄ロスは1個当たり300円のマイナス(利益を減らす項)として扱います。利益 = 売上 - 廃棄ロスです。
Q2. 表は行ごとに確率が違いますが,どのように解釈すればよいですか?
A2. 各行は「その仕入数における各販売個数の発生確率」を示しています。行内の確率は合計で100%になるため,そのまま期待値計算に使えます。
A2. 各行は「その仕入数における各販売個数の発生確率」を示しています。行内の確率は合計で100%になるため,そのまま期待値計算に使えます。
Q3. もし廃棄ロスが0ならどうなる?
A3. 廃棄ロスが0なら,売れ残りのペナルティがないため期待利益は単純に売れる最大数に合わせて増えやすく,この表の場合は仕入数を最大(7)にするほうが有利になり得ます。実際の比較が必要です。
A3. 廃棄ロスが0なら,売れ残りのペナルティがないため期待利益は単純に売れる最大数に合わせて増えやすく,この表の場合は仕入数を最大(7)にするほうが有利になり得ます。実際の比較が必要です。
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