基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問52
問題文
図のアローダイアグラムで表されるプロジェクトは、完了までに最短で何日を要するか。

選択肢
ア:115
イ:120(正解)
ウ:125
エ:130
アローダイアグラムでのプロジェクト最短完了日数算出【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:最短完了日数は 日で、選択肢は イ が正解です。ダミー矢印が実工数に影響しないが先行関係を強制します。
- 根拠:イベントの最早発生時刻を前方計算すると,ノード2=30,3=35,4=60,5=60,6=90,7=120 となり最大値は120日です。
- 差がつくポイント:破線(ダミー)は工数0でもノードの到着時刻を遅らせるため,並列可能と思い込むと誤答になります。
正解の理由
図は AOA(矢印=作業、節点=イベント)で,破線はダミー(所要日数0)です。ダミーは作業の順序を表し,実行時間は加算されませんが,イベント到着の最大値を決めるためプロジェクト所要日数に影響します。前方計算により終点ノード7の最早時刻が120日となるため,正解は イ です。
よくある誤解
- 誤解1:ダミーは無視してよい — ダミー自体は0日でも,別経路のイベント到着を遅らせるため無視すると誤答になります。
- 誤解2:各枝の最長単一路だけ見ればよい — ノードの到着は複数の入力の最大値で決まるため,個別経路の合計だけで判断すると失敗します。
- 誤解3:AOAとAONを混同して計算する — 図中の節点がイベントである点を忘れると,開始・終了時刻の扱いを誤ります。
解法ステップ
- 節点(イベント)毎に「最早発生時刻(Earliest Event Time)」を順に計算する。開始ノード1は0日とする。
- 各作業(有線矢印)は始点の時刻に作業日数を加え,終点イベントへの到着候補時刻を求める。
- 終点イベントの最早時刻は,そのイベントに入るすべての矢印の到着候補時刻の最大値。ダミー矢印は0日の候補を与える。
- 最終ノード(7)の最早時刻がプロジェクトの最短完了日数。
具体的前方計算(要所のみ):
- ノード1 = 0 日
- ノード2 = ノード1 + 30 = 30 日
- ノード3 = ノード2 + 5 = 35 日
- ノード4 = max(ノード2 + 30 = 60, ノード3 + 0(ダミー) = 35) = 60 日 → 実際は2→4の到着が支配
- ノード5 = max(ノード2 + 20 = 50, ノード4 + 0(ダミー) = 60) = 60 日 → ダミーが支配して50→60へ遅延
- ノード6 = max(ノード3 + 40 = 75, ノード4 + 25 = 85, ノード5 + 30 = 90) = 90 日
- ノード7 = ノード6 + 30 = 120 日
よって最短完了日数 = 120 日(イ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 115 — ダミー矢印(4→5)を無視し,経路 1→2→4→6→7 の合計 30+30+25+30 = 115 を最長と見なした誤り。ダミーにより5の到着が60に遅れるためこの解は誤りです。
- イ: 120 — 正解。ダミーが原因でノード5が遅延し,結果的に 1→2→4→5→6→7 の流れ(ダミー含む)がクリティカルになり120日。
- ウ: 125 — 複数経路を二重計上したり,ノード到着時刻の計算で最大値ではなく総和を取ってしまった場合に生じる値。具体的な図の整合性がありません。
- エ: 130 — 全ての作業を直列とみなす(並列を許容しない)など過大評価した場合に出る典型的な誤答です。
補足コラム
- AOA(矢印図)では「節点=イベント」「矢印=作業」。ダミー矢印は「順序関係のみを示す仮想作業」で,所要日数は0です。AON(アクティビティ・オン・ノード)とは表記法が異なり,誤って混同すると計算が狂います。
- クリティカルパスではダミーも経路の一部として扱われ得ます。工数は無いが先行関係を保証するため,実作業の発生順を変えてプロジェクト全体時間に影響を与えます。
FAQ
Q1: ダミー矢印は無視してよいですか?
A1: いいえ。所要日数は0でもイベントの到着条件に影響するため,前方(および後方)計算で考慮する必要があります。
A1: いいえ。所要日数は0でもイベントの到着条件に影響するため,前方(および後方)計算で考慮する必要があります。
Q2: クリティカルパスはどの活動列ですか?
A2: 主要なクリティカル系列は 1→2(30)→2→4(30)→(ダミー4→5)→5→6(30)→6→7(30)で,ダミーを含めると所要120日を決定します。
A2: 主要なクリティカル系列は 1→2(30)→2→4(30)→(ダミー4→5)→5→6(30)→6→7(30)で,ダミーを含めると所要120日を決定します。
Q3: 最短完了日数はどうやって最小化できますか?
A3: クリティカル活動の短縮(クラッシング),並列化可能な非クリティカル作業の移動,リソース再配分などが基本手法です。
A3: クリティカル活動の短縮(クラッシング),並列化可能な非クリティカル作業の移動,リソース再配分などが基本手法です。
関連キーワード: アローダイアグラム、ダミー作業、クリティカルパス、最早発生時刻、前方計算、CPM

\ せっかくなら /
基本情報技術者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

