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基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A)51


問題文

図のように、プロジェクトチームが実行すべき作業を上位の階層から下位の階層へ段階的に分解したものを何と呼ぶか。
基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問51の問題画像

選択肢

CPM
EVM
PERT
WBS(正解)

##: 作業を上位の階層から下位の階層へ段階的に分解したものは何か【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:上位から下位へ段階的に作業や成果物を分解した図は「WBS(作業分解構成)」であり、プロジェクトの範囲や作業項目を明確にするために使います。
  • 根拠:問題文の「上位の階層から下位へ段階的に分解」「プロジェクトチームが実行すべき作業を並べる」はWBSの定義そのもので、成果物・作業をツリー構造で表現します。
  • 差がつくポイント:WBSは成果物ベース(デリバラブル)で作るのが原則、作業よりも成果物を基準に分解すると試験で正答しやすくなります。

正解の理由

正解: WBS(Work Breakdown Structure、作業分解構成図)です。
図は「システム開発」を最上位に取り、その下に企画、要件定義、さらにその下位に「プロセス開始の準備」「利害関係者要件の定義」などと分岐しており、上位から下位へ段階的に作業・成果物を分解する構造はWBSの典型的な表現です。WBSはプロジェクトのスコープを階層的に明示し、各作業パッケージ(ワークパッケージ)へと落とし込むための図表であり、問題文の図示と一致します。

よくある誤解

  • 「作業を順に並べたガントチャートやPERTと同じ」と混同する点:WBSは順序や期間を示さず、範囲・構成を示す点で異なります。
  • 「細かく書けばよい」と考えすぎる点:分解は目的(管理単位や見積もり単位)に応じて適切な粒度に留め、過度な細分化は逆に管理を難しくします。
  • 「WBS=工程表」と誤解する点:WBSは何をするか(範囲)を示し、工程(いつ・どの順で)は別のスケジュール図で表現します。

解法ステップ

  1. 問題文(図)のキーワードを把握:「上位の階層から下位の階層へ段階的に分解」「プロジェクトチームが実行すべき作業」。
  2. 各選択肢の定義を思い出す:CPM/PERT→工程・経路解析、EVM→進捗とコストの評価、WBS→作業分解。
  3. 図の目的(構造化して範囲を明確化)と選択肢の目的が一致するものを選ぶ。
  4. 出題意図(用語の基本定義の確認)に基づきWBSを選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: CPM(Critical Path Method)
    誤り。CPMはネットワーク図を使って工程の最長経路(クリティカルパス)を把握し、工程のスケジューリングや所要時間の算出を行う手法であり、階層的な分解図ではありません。順序と期間が主対象です。
  • イ: EVM(Earned Value Management)
    誤り。EVMはコストとスケジュールのパフォーマンスを定量的に評価する手法で、作業の分解図そのものを表すものではありません。進捗・コスト管理の評価指標が中心です。
  • ウ: PERT(Program Evaluation and Review Technique)
    誤り。PERTは不確実性を考慮した工程の所要時間見積りやネットワーク図によるスケジュール手法であり、作業の階層的分解(成果物別の分解)ではありません。
  • エ: WBS(Work Breakdown Structure)
    正解。プロジェクトのスコープを階層的に分解し、管理単位(ワークパッケージ)まで落とし込む手法・図表であり、問題の図と一致します。

補足コラム

WBS作成の実務ポイント:
  • 100%ルール:上位要素の範囲は下位要素の合計で完全に表現されるべき(抜けや重複を防ぐ)。
  • ワークパッケージ:WBSの最下位要素で見積り、責任者の割当、開始・完了基準を定義する単位です。
  • WBS辞書(WBS Dictionary):各ワークパッケージの内容、成果物、担当、受け入れ基準などを文章化して補完すると管理が容易になります。
  • WBSはスケジュール(ガント)やコスト管理(EVM)と連携して使うのが一般的です。

FAQ

Q1: WBSは工程(順序)も示しますか?
A1: いいえ。WBSは何をするか(スコープ)を階層的に示します。工程の順序や期間はガントチャートやネットワーク図(PERT/CPM)で表します。
Q2: WBSは成果物ベースにすべきですか?
A2: はい。成果物(デリバラブル)ベースで分解するのが推奨され、責任の明確化や進捗評価がしやすくなります。
Q3: どの程度まで分解すればよいですか?
A3: 管理・見積り・責任割当が可能な粒度(ワークパッケージ)まで。細かすぎると手間が増え、大雑把すぎると管理できません。

関連キーワード: WBS、ワークパッケージ、100%ルール、スコープ管理、WBS辞書、ガントチャート、ネットワーク図、クリティカルパス、EVM、PERT
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