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基本情報技術者 2011年 秋期 午前(科目A)54


問題文

生産物の品質を時系列に表し、生産工程が管理限界内で安定した状態にあるかどうかを判断するための図はどれか。

選択肢

管理図(正解)
散布図
特性要因図
パレート図

生産物の品質を時系列に表し、生産工程が管理限界内で安定した状態にあるかどうかを判断するための図はどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論→生産物の品質を時系列で示し、管理限界で工程の安定性や特別原因の有無を判定するのは管理図である。
  • 根拠→管理図は平均線と上下管理限界(通常±3σ)を用いて時系列変動を視覚化し、統計的に異常を検出する手法である。
  • 差がつくポイント→散布図やパレート図は相関や頻度分析、特性要因図は原因整理が主目的で、時系列評価には管理図が最適である。

正解の理由

正解: 管理図
管理図(Control Chart)は観測値を「時間順」にプロットし、中心線と上下の管理限界を設定して工程のばらつきが偶発(常態)か特別原因かを判定します。管理限界を超える振る舞い(点が3σ外、もしくは連続した偏りなど)は工程に特別原因がある兆候で、工程が「管理状態(安定)」かどうかを判断するための代表的な図です。したがって設問の「時系列」「管理限界」「安定かどうか」のキーワードに合致します。

よくある誤解

  • 管理図と仕様限界(顧客要求の上下限)を混同し、管理限界=仕様限界と誤解する。管理限界は工程の統計的ばらつきに基づく。
  • 散布図を「時系列データの推移」だと誤認しやすいが、散布図は通常2変数間の相関を見るための図であり時系列表示ではない。
  • パレート図や特性要因図を工程の「時系列評価」ツールと勘違いする。これらは原因の整理や頻度の優先順位付けが目的である。

解法ステップ

  1. 問題文からキーワードを抽出:「時系列」「管理限界」「安定」。
  2. 各図表の目的を照合:時系列+管理限界を使うのは管理図であると即断する。
  3. 他の選択肢の用途を確認して除外:散布図=相関、特性要因図=原因整理、パレート図=頻度優先順位。
  4. 必要なら管理図の具体例(X̄-R, mR, p, cなど)を思い出して適合性を再確認する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 管理図 —— 正解。品質指標を時系列にプロットして上下の管理限界で工程の安定性を判定するための図である。
  • イ: 散布図 —— 誤り。2変数間の関係(相関)を視覚化する図で、時系列の変化や管理限界の判定は目的としない。
  • ウ: 特性要因図 —— 誤り。原因と結果を整理するための図(フィッシュボーン図)で、時系列変動や管理限界の判定には用いない。
  • エ: パレート図 —— 誤り。問題の発生頻度や影響度を大きい順に示し、優先的に対処すべき項目を特定するための図で、時系列評価向けではない。

補足コラム

管理図には代表的な種類があり、記述対象によって使い分けます。連続データ(量的変数)では X̄-R(小標本平均と範囲)や個別値用の X-mR、離散データ(属性)では pチャート(不良率)、cチャート(単位当たり欠陥数)や uチャート(標本サイズが異なる場合)のようなものがあります。一般的な管理限界の考え方は平均±3σで、統計的に約99.73%の範囲を示します。例:pチャートの上下限は のように求めます。

FAQ

Q1: 管理図とランチャート(時系列折れ線)の違いは何ですか?
A1: ランチャートは単に時系列で値をプロットするのみですが、管理図は中心線と管理限界を設け統計的異常を判断できる点が異なります。
Q2: 管理限界と仕様限界は同じですか?
A2: 異なります。管理限界は工程の統計的変動に基づく判断基準、仕様限界は顧客要求や設計上の許容範囲です。
Q3: 属性データはどの管理図を使えばよいですか?
A3: 不良率なら pチャート、不良個数なら cチャート、サンプルサイズが一定しない場合は uチャートを用います。
Q4: 管理図で点が管理限界内でも注意が必要なケースはありますか?
A4: はい。管理限界内でも連続した偏りや特定のパターン(トレンド、周期、階段状の変化)があれば工程に異常がある可能性があります。

関連キーワード: 管理図、SPC、管理限界、工程安定性、工程能力、特性要因図、パレート図、散布図
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