基本情報技術者 2011年 秋期 午前(科目A) 問53
問題文
テストの進捗管理に使用する指標として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:テスト項目の消化件数(正解)
イ:テストデータの作成量
ウ:プログラムの起動回数
エ:プログラムの修正量
テストの進捗管理に使用する指標として、最も適切なものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→テストの進捗管理には、実際に実行・評価された「テスト項目の消化件数」が最も適切で進捗を直接示します。
- 根拠→消化件数は「完了した作業量」を定量化でき、予定対比や残作業の算出が容易でチーム間で比較可能です。
- 差がつくポイント→消化件数の定義(実行済み/判定済み)を明確にし、合格・不合格・保留の扱いを統一することで信頼性が高まります。
正解の理由
正解: ア(テスト項目の消化件数)
テスト進捗の本質は「どれだけのテスト作業が完了したか」を把握することです。テスト項目の消化件数は、実行して判定(合格・不合格)まで終えたテストケースや項目の数として定義でき、計画数に対する達成率や残件数が計算できます。これにより、スケジュール管理・リソース配分・リリース判断などの意思決定に直接使えるため、進捗指標として最も適切です。
よくある誤解
- 「作成量=進捗」と考える誤解:テストデータやテストケースの作成は準備段階であり、作成が進んでも実行・評価が完了していなければ進捗とは言えません。
- 「修正や起動回数が多ければ進んでいる」と誤認すること:修正量や起動回数は活動の多さを示すに過ぎず、完了したテスト項目数と整合させないと誤った判断を招きます。
解法ステップ
- 目的確認:進捗管理で何を知りたいか(完了割合・残作業・品質傾向など)を明確にする。
- 指標候補の整理:作業の「完了」を直接表すか(消化件数)、準備や副次活動かを判断する。
- 可測定性の確認:指標が数値化・集計可能か、チーム全体で同じ定義で計測できるかを確認する。
- 選択と運用ルール化:消化件数を選ぶ場合、何を「消化」とみなすか(実行+判定済みなど)を定義して運用する。
- 補助指標の併用:品質や効率を見るために不合格率、カバレッジ、残件数などを併用する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。実行・判定まで完了したテスト項目数は進捗の直接的で数量化可能な指標です。計画に対する達成率や残件数を簡単に算出できます。
- イ(テストデータの作成量): 準備作業の進捗を示すに過ぎず、データ作成が完了してもテストを実行・評価しなければ進捗とは言えません。
- ウ(プログラムの起動回数): 起動回数は活動の粒度が粗く、同一テストを繰り返した場合や自動リトライで水増しされやすく進捗の正確な指標になりません。
- エ(プログラムの修正量): 修正量は不具合対応や改修量を示すが、修正が多いほど必ずしもテストが進んでいるわけではなく、むしろ品質問題や手戻りを示すことがあります。
補足コラム
- 「消化件数」をさらに有用にするためのポイント:合格件数・不合格件数・保留件数を分けて集計し、不合格からの再実行も別途トラッキングすると品質改善やボトルネック発見に役立ちます。
- 定性的情報も重要:消化件数が進んでいても重大欠陥が残っていればリリースは危険です。消化率と重大欠陥数を合わせて判断しましょう。
- 自動化環境では「自動実行結果」だけでなく「手動での検証が必要な項目」の消化を忘れずに扱うこと。自動化の成功で消化件数が増えても、人的確認が残る項目は別扱いにします。
FAQ
Q1: 不合格になったテストは「消化」に含めるべきですか?
A1: はい。実行して判定が出た時点で「消化」とカウントし、後続の再テストは別の消化イベントとして扱うのが運用上明確です。
A1: はい。実行して判定が出た時点で「消化」とカウントし、後続の再テストは別の消化イベントとして扱うのが運用上明確です。
Q2: 消化件数だけで十分ですか?他に見るべき指標は?
A2: 消化件数は必須指標ですが、併せて不合格率、重大欠陥数、テストカバレッジ、残件数(未実行)を見ると総合的な判断ができます。
A2: 消化件数は必須指標ですが、併せて不合格率、重大欠陥数、テストカバレッジ、残件数(未実行)を見ると総合的な判断ができます。
Q3: テスト自動化で消化件数が急増しました。信頼して良いですか?
A3: 自動化での増加は効率向上を示しますが、テスト内容の妥当性や環境差、フレーク(不安定なテスト)の存在を確認し、合格基準が維持されているか検証してください。
A3: 自動化での増加は効率向上を示しますが、テスト内容の妥当性や環境差、フレーク(不安定なテスト)の存在を確認し、合格基準が維持されているか検証してください。
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