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基本情報技術者 2019年 秋期 午前(科目A)32


問題文

メディアコンバータ、リピータハブ、レイヤ2スイッチ、レイヤ3スイッチのうち、レイヤ3スイッチだけがもつ機能はどれか。

選択肢

データリンク層において、宛先アドレスに従って適切なLANポートにパケットを中継する機能
ネットワーク層において、宛先アドレスに従って適切なLANポートにパケットを中継する機能(正解)
物理層において、異なる伝送媒体を接続し、信号を相互に変換する機能
物理層において、入力信号を全てのLANポートに対して中継する機能

メディアコンバータ、リピータハブ、レイヤ2スイッチ、レイヤ3スイッチのうち、レイヤ3スイッチだけがもつ機能はどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論→レイヤ3スイッチだけがネットワーク層で宛先に応じてパケットを中継(ルーティング)する機能を持ち、ルータ同様の経路選択を高速に実行します。
  • 根拠→OSI参照モデルではネットワーク層が論理アドレス(例:IP)を扱い、レイヤ3機器はその宛先情報で経路を決定して転送します。
  • 差がつくポイント→選択肢を見たら「どのOSI層の機能か」「扱うアドレス(物理/MACか論理/IPか)」で瞬時に絞ると速く正解にたどり着けます。

正解の理由

正解:
レイヤ3スイッチはネットワーク層(Layer 3)で動作し、IPアドレスなどの論理アドレスに基づいて宛先を判定し、適切なポートへパケットを転送(ルーティング)する機能を持ちます。スイッチングをASIC等で高速に処理するため、同様の役割を持つルータと比べても内部処理が高速なことが多いです。他の選択肢は物理層やデータリンク層の機能を示しており、レイヤ3スイッチ固有の機能ではありません。

よくある誤解

  • 「スイッチは全部同じで、どれも宛先で振り分ける」と考える誤解:レイヤ2スイッチはMACアドレスで中継するが、レイヤ3はIPで経路選択する点が違います。
  • 「メディアコンバータやハブもアドレスで振り分ける」と混同:ハブは全ポートに単純に信号を流し、メディアコンバータは伝送媒体の変換を行うだけでアドレス処理はしません。
  • 「レイヤ3スイッチ=ルータ」と短絡する誤解:機能が重なる部分はあるが、用途や実装(高速スイッチング向けのASIC中心か、豊富なWAN機能を持つか)に差があります。

解法ステップ

  1. 各選択肢に出てくる「層(物理/データリンク/ネットワーク)」を確認する。
  2. 機器ごとの代表的な役割を思い出す(ハブ=L1、メディアコンバータ=L1、L2スイッチ=L2、L3スイッチ=L3)。
  3. 「宛先アドレス」が物理アドレス(MAC)か論理アドレス(IP)かを見分ける。
  4. ネットワーク層(論理アドレスで経路選択)が書かれている選択肢を正解として選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: データリンク層において、宛先アドレスに従って適切なLANポートにパケットを中継する機能
    → これはレイヤ2スイッチの説明で正しくはMACアドレスに基づく転送。レイヤ3特有の機能ではないため誤り。
  • : ネットワーク層において、宛先アドレスに従って適切なLANポートにパケットを中継する機能
    → 正解。ネットワーク層の論理アドレス(IP)で経路を決定し、中継(ルーティング)する機能はレイヤ3機器の本質。
  • ウ: 物理層において、異なる伝送媒体を接続し、信号を相互に変換する機能
    → これはメディアコンバータの役割で物理層(L1)の機能。レイヤ3スイッチ固有ではない。
  • エ: 物理層において、入力信号を全てのLANポートに対して中継する機能
    → これはリピータハブ(単純な集線器)の動作(全ポートへ洪水的に送信)。これもL3とは関係ない。

補足コラム

レイヤ3スイッチとルータの違い(簡潔)
  • レイヤ3スイッチ:主にLAN内部で高速にIPルーティングを行うために設計され、ASICやハードウェアによる高速転送を重視します。VLAN間ルーティングやACLを高速に処理しますが、WANインターフェースや一部の高度なルーティング機能はルータに劣ることがあります。
  • ルータ:多様なインターフェース(WAN接続、トンネリング、複雑なルーティングプロトコル対応など)を持ち、ネットワーク間接続や機能豊富なルーティング制御を行います。
    実務では「マルチレイヤスイッチ」と呼ばれる製品がL2/L3双方の機能を持ちますが、設問ではOSI層の機能差に着目することが重要です。

FAQ

Q1: レイヤ2スイッチはIPアドレスを扱えないのですか?
A1: 基本的にはデータリンク層で動作し、転送はMACアドレスで行います。管理目的でIPアドレスを設定できる管理機能はありますが、転送決定はMACベースです。
Q2: レイヤ3スイッチは全てのルーティングプロトコルをサポートしますか?
A2: 製品によります。基本的な静的ルーティングやRIP、OSPFなどをサポートするものもありますが、高度な機能やWAN向け機能はルータの方が充実しています。
Q3: ハブとスイッチは何が一番違うのですか?
A3: ハブは物理層で信号を全ポートに単純に中継(洪水)します。スイッチはデータリンク層でMAC学習を行い、必要なポートにだけ転送します。

関連キーワード: OSI参照モデル、ネットワーク層、データリンク層、物理層、レイヤ2スイッチ、レイヤ3スイッチ、ルーティング、MACアドレス、IPアドレス、ハブ、メディアコンバータ、VLAN、マルチレイヤスイッチ
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