基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問80
問題文
労働者派遣法に基づく、派遣先企業と労働者との関係(図の太線部分)はどれか。

選択肢
ア:請負契約関係
イ:雇用関係
ウ:指揮命令関係(正解)
エ:労働者派遣契約関係
労働者派遣法に基づく、派遣先企業と労働者との関係(図の太線部分)はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: 太線の双方向矢印は、派遣先が労働者に対して業務の指揮・命令を行う「指揮命令関係」を示し、雇用は派遣元にあることを示す。
- 根拠: 労働者派遣の制度上、派遣契約は派遣元と派遣先の間で結ばれ、労働者の雇用関係は派遣元が有するため、派遣先と労働者の関係は業務指示に限定される。
- 差がつくポイント: 請負は成果責任と独立的な業務遂行で指揮命令がない点を押さえ、矢印の太さと向きで「指示/報告」の意味を判別する。
正解の理由
図の太い双方向矢印は、派遣先企業から労働者へ業務遂行上の指示(下向き矢印)が行われ、労働者から派遣先へ報告や応答(上向き矢印)があることを表しています。労働者派遣制度では、日々の指揮命令権は派遣先にありながら、雇用契約および賃金支払等の雇用関係は派遣元が保持します。したがって、派遣先と労働者の関係を端的に表すのは「指揮命令関係」であり、選択肢の中ではウが正しい理由です。
よくある誤解
- 「派遣先=雇用主」と誤解する: 派遣先は指揮命令を行うが、雇用契約(給与支払や社会保険の事務)は派遣元が担う点を混同しやすい。
- 「労働者派遣契約が派遣先と労働者の契約」と思う: 派遣契約は派遣元と派遣先の契約であり、労働者は派遣元との雇用契約下で派遣される。
- 「請負と派遣を同一視する」: 請負は成果物に対する責任が請負側にあり、派遣先の指揮命令を受けないのが本質的な違い。
解法ステップ
- 図の各矢印の向き(誰が指示を出しているか)と太さ(強調)を確認する。
- 各選択肢の定義を思い出す(雇用関係=雇用契約、派遣契約=派遣元と派遣先、請負=成果責任)。
- 図の関係が「業務上の指示・命令」に該当するかを判断する。
- 指揮命令に該当するなら「指揮命令関係」を選ぶ。残りは定義により除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 請負契約関係 — 請負は成果責任を負う契約であり、発注者からの直接の指揮命令は原則ないため図の指示矢印とは合致しない。
- イ: 雇用関係 — 雇用関係は労働者と雇用主(派遣元)との間に成立するため、図の派遣先と労働者の矢印を説明できない。
- ウ: ウ 指揮命令関係 — 正解。派遣先が業務の指示・命令を行い、労働者がそれに従って業務を遂行する関係を示す。
- エ: 労働者派遣契約関係 — 派遣契約は派遣元と派遣先の間の契約であり、派遣先と労働者との直接の契約関係を示すものではない。
補足コラム
試験での典型的なトリックは「用語の誰と誰の関係か」を正確に把握することです。図に企業や労働者の配置がある場合、まず「雇用契約」「業務指示」「契約当事者」の3点を整理すると速く正答に到達できます。また、請負と派遣の違いを具体的な業務例(清掃を外部業者に委託する請負、専門事務を派遣労働者に行わせる派遣)でイメージしておくと実務的理解が深まります。
FAQ
Q1: 派遣先は労働者に懲戒や昇給の権限を持ちますか?
A1: 一般に懲戒や昇給などの人事権は雇用主(派遣元)の権限です。派遣先は業務上の指示・監督を行いますが、雇用管理は派遣元が行います。
A1: 一般に懲戒や昇給などの人事権は雇用主(派遣元)の権限です。派遣先は業務上の指示・監督を行いますが、雇用管理は派遣元が行います。
Q2: 図で矢印が双方向なのはなぜですか?
A2: 双方向は「指示(派遣先→労働者)と報告・応答(労働者→派遣先)」のやり取りを表します。これが指揮命令関係の特徴です。
A2: 双方向は「指示(派遣先→労働者)と報告・応答(労働者→派遣先)」のやり取りを表します。これが指揮命令関係の特徴です。
Q3: 派遣と請負の区別があいまいな場合の判定ポイントは?
A3: 指揮命令の有無、成果責任の所在、業務の独立性(請負は独立して成果物を納める)が判定ポイントです。
A3: 指揮命令の有無、成果責任の所在、業務の独立性(請負は独立して成果物を納める)が判定ポイントです。
関連キーワード: 労働者派遣法、派遣、指揮命令、雇用関係、請負契約、派遣契約

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