基本情報技術者 2013年 春期 午前(科目A) 問76
問題文
表は、製品A、Bを生産するのに必要な製品1単位当たりの原料使用量及び設備使用時間と、それぞれの制約条件を示している。製品1単位当たりの利益が、製品Aが5万円、製品Bが4万円であるとき、1日の最大利益は何万円か。

選択肢
ア:16
イ:20
ウ:22(正解)
エ:24
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線形計画による生産計画【午前解説】
正解の理由
本問は線形計画の基礎問題で、目的関数と2つの線形制約から可行領域を求め、角点(コーナー)で目的関数を評価します。
制約は次の通りです。
(原料)および (設備)、。
軸上の交点と2制約の交点を検討すると、候補は
制約は次の通りです。
(原料)および (設備)、。
軸上の交点と2制約の交点を検討すると、候補は
- A軸上:(設備制約が支配)で利益 、
- B軸上:(原料制約が支配)で利益 、
- 制約同士の交点: を解くと で利益 。
これらの中で最大なのは (万円)であるため、正解は ウ です。
解法ステップ
- 変数定義:A = 製品Aの生産量、B = 製品Bの生産量(単位:個/日)。
- 目的関数:最大化 (万円)。
- 制約式:。
- 可行領域の角点(候補)を列挙:軸交点 と制約同士の交点を求める。
- 連立方程式を解いて交点を求める:
(1) を2で割って 、これを (2) に代入して解くと 。 - 各角点で を計算し最大値を採用:。よって最大値は22。
選択肢別の誤答解説
- ア:16 — これは (原料制約だけで最大化)を選んだ場合の利益です。設備制約を無視してしまう典型的ミス。
- イ:20 — これは (設備制約が支配する軸交点)を選んだ場合の利益で、2制約の交点を評価していない可能性があります。
- ウ:ウ — 正解。制約同士の交点 で 万円。
- エ:24 — 24 を選ぶ受験者は、制約を同時に満たさない仮想の生産組合せ(例えば単にAとBの理想値を足したり、片方の資源だけで最大化した結果を足し合わせる)や計算誤りの可能性があります。
よくある誤解
- 「利益率(単位あたり利益)だけ見て選ぶ」:単位利益だけで判断すると、資源の消費量や複数制約を見落とし誤答になります。
- 「制約を個別に最適化して合成する」:原料最適・設備最適を別々に取ると両制約を同時に満たす可行解にならない場合があります。
- 「交点の算出を誤る」:連立方程式の計算ミスや不等号の向きを誤ると角点を間違え、最大値判定を誤ります。
補足コラム
- グラフ法で視覚的に解くと、2本の直線で囲まれた可行領域の角点を確認するだけで済み、直感的理解が深まります。
- もし生産量が整数でしか取れない(整数計画)場合、ここでは角点が整数なので結論は同じですが、一般には整数性制約で最適解が変わることがあります。
- この種の問題は「角点定理」に基づき、線形目的関数は可行領域の角点で最大(または最小)になるため角点評価が有効です。
FAQ
Q1. 製品は分数(例:2.5個)で考えてよいですか?
A1. 本試験の典型問題では連続変数として扱うのが前提です。整数性が明示されていない限り分数可とみなして解きます。今回の最適解は整数なので影響ありません。
A1. 本試験の典型問題では連続変数として扱うのが前提です。整数性が明示されていない限り分数可とみなして解きます。今回の最適解は整数なので影響ありません。
Q2. どうして角点だけ調べればよいのですか?
A2. 線形計画の角点定理により、線形目的関数は凸多角形(可行領域)の頂点(角点)で最適値をとります。内部点や辺上点は調べる必要がありません。
A2. 線形計画の角点定理により、線形目的関数は凸多角形(可行領域)の頂点(角点)で最適値をとります。内部点や辺上点は調べる必要がありません。
Q3. 制約のどちらが支配しているかはどう判断しますか?
A3. 最適角点の座標を代入して両制約式を評価すれば、等号成立(=)になっている制約が支配しています。今回の は両制約とも等号成立でした。
A3. 最適角点の座標を代入して両制約式を評価すれば、等号成立(=)になっている制約が支配しています。今回の は両制約とも等号成立でした。
関連キーワード: 線形計画法, 資源配分, 目的関数, 制約条件, 角点解, グラフ法, 交点計算

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