基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A) 問35
問題文
地上から高度約36,000kmの静止軌道衛星を中継して、地上のA地点とB地点で通信をする。衛星とA地点、衛星とB地点の距離がどちらも37,500kmであり、衛星での中継による遅延を10ミリ秒とするとき、Aから送信し始めたデータがBに到達するまでの伝送遅延時間は何秒か。ここで、電波の伝搬速度は3×m/秒とする。
選択肢
ア:0.13
イ:0.26(正解)
ウ:0.35
エ:0.52
静止衛星中継による伝送遅延の計算 【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:A→Bの一方向伝送遅延は伝搬時間0.25秒に衛星処理遅延0.01秒を加えた0.26秒で、選択肢はイです。
- 根拠:経路長は37,500km×2=75,000km=7.5×10^7m、伝搬速度3×10^8m/sより伝搬時間は0.25秒と算出されます。
- 差がつくポイント:距離の単位変換(km→m)と遅延の単位(ms→s)を忘れず、片道/往復を混同しないことが合格の分かれ目になります。
正解の理由
与えられた条件で計算すると、電波の伝搬による時間と衛星処理遅延の合算が答えです。
まず電波の伝搬時間を求めます。A→衛星と衛星→Bの距離がそれぞれ37,500kmなので合計距離は75,000kmです。これをメートルに直して伝搬時間を計算し、衛星での中継遅延10msを加えると合計が0.26秒になります。したがって正解はイです。
まず電波の伝搬時間を求めます。A→衛星と衛星→Bの距離がそれぞれ37,500kmなので合計距離は75,000kmです。これをメートルに直して伝搬時間を計算し、衛星での中継遅延10msを加えると合計が0.26秒になります。したがって正解はイです。
計算:
よくある誤解
- 片道と往復を混同して伝搬距離を半分にしてしまう(例:0.13秒に誤答)。
- km→m、ms→sの単位変換を忘れて計算ミスをする。
- 「衛星遅延」を片方向で0.01sか往復で2×0.01sかで迷い、加算方法を誤る。
解法ステップ
- 問題文の数字を整理する:各リンクの距離37,500km、衛星遅延10ms、伝搬速度3×10^8m/s。
- 距離を合算する:37,500km×2=75,000km。
- 単位変換:75,000km=7.5×10^7m、10ms=0.01s。
- 伝搬時間を計算:s。
- 衛星遅延を加算:s。
- 選択肢と照合してイを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 0.13 — 伝搬距離を片方だけ(37,500km)と見なし合計を半分にした場合の値です。片道ではなくA→Bの経路は衛星を経由するため両方の区間を足す必要があります。
- イ: 0.26 — 正解。伝搬時間0.25秒+衛星遅延0.01秒の合計。
- ウ: 0.35 — 伝搬時間に別の遅延(地上機器や追加処理)を誤って加えたか、距離や速度の値を誤入力した可能性があります。問題で与えられた数値のみを用いれば出ない値です。
- エ: 0.52 — 0.26をさらに2倍して往復(往路+復路)を計算した値に相当します。問題はAから送信してBに到達する「片道」時間を問うています。
補足コラム
静止衛星(ジオシンクロナス衛星)は高度約35,786kmとされますが、問題では衛星と地上点間の距離を37,500kmと指定しています。実務や試験問題では「与えられた距離をそのまま使う」ことが何より重要です。伝搬遅延は距離に比例するため、衛星通信では遅延が大きくなることを設計で考慮する必要があります。なお大気や機器の影響で伝搬速度が真空の光速よりわずかに遅くなりますが、本問では無視できるとされています。
FAQ
Q1: なぜ37,500kmが2回使われるのですか?
A1: A→衛星と衛星→Bの2区間があるため各区間の距離を合算します。問題文で各距離が37,500kmと明示されているため両方を足します。
A1: A→衛星と衛星→Bの2区間があるため各区間の距離を合算します。問題文で各距離が37,500kmと明示されているため両方を足します。
Q2: 衛星遅延10msは片方向ですか?往復ですか?
A2: 問題文は「衛星での中継による遅延を10ミリ秒とするとき」とあるため、ここでは中継による合計遅延(片方向の衛星処理遅延)として扱います。片道の合算に加えればよいです。
A2: 問題文は「衛星での中継による遅延を10ミリ秒とするとき」とあるため、ここでは中継による合計遅延(片方向の衛星処理遅延)として扱います。片道の合算に加えればよいです。
Q3: 光速を3×10^8m/sとしたのはなぜ?
A3: 試験問題で伝搬速度として明示されているからです。実際には真空の光速に近い値を使用し、問題の条件に従って計算します。
A3: 試験問題で伝搬速度として明示されているからです。実際には真空の光速に近い値を使用し、問題の条件に従って計算します。
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