基本情報技術者 2019年 春期 午前(科目A) 問13
問題文
冗長構成におけるデュアルシステムの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:2系統のシステムで並列処理をすることによって性能を上げる方式である。
イ:2系統のシステムの負荷が均等になるように、処理を分散する方式である。
ウ:現用系と待機系の2系統のシステムで構成され、現用系に障害が生じたときに、待機系が処理を受け継ぐ方式である。
エ:一つの処理を2系統のシステムで独立に行い、結果を照合する方式である。(正解)
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デュアルシステム【午前解説】
正解の理由
エの記述は、二つの独立した系で同一処理を並行して行い、その結果を照合するというデュアル(対照)システムの定義に合致します。照合により出力の不一致を検出でき、ハードウェアの故障や一時的な誤動作を見つけられます。安全性が重視される航空機や鉄道制御などの用途で用いられる設計思想です。従ってエが正解です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「デュアルシステム」「冗長」「照合/結果の照合」が出ているかを探す。
- 各選択肢の主要概念を切り分ける:性能向上(並列)、負荷分散、フェイルオーバ(現用/待機)、照合(結果比較)。
- 「照合」を明示する選択肢を最優先で評価し、残りを排除する。
- 想定用途(安全クリティカルか否か)でイメージして整合性を確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「2系統で並列処理して性能を上げる方式」はクラスタや並列処理によるスケールアウトの説明であり、照合による検出ではないため不正解。
- イ: 「負荷が均等になるように処理を分散する方式」はロードバランシングや負荷分散の説明で、冗長による検出を意味しないため不正解。
- ウ: 「現用系と待機系で構成し、現用に障害が生じたら待機に処理を受け継ぐ」はアクティブ/パッシブ(フェイルオーバ)方式の説明で、照合で異常を検出する仕組みとは異なるため不正解。
- エ: 一つの処理を2系統のシステムで独立に行い、結果を照合する方式である。 → 正解。出力を比較して異常を検出する対照型二重化(pair-and-compare)の説明に一致します。
よくある誤解
- 「二重化=常に待機系がある」:ウのような現用系/待機系(アクティブ/パッシブ)は二重化だが、デュアルシステムは常に両方が処理して結果を比較します。
- 「照合すればすべての不具合を直せる」:照合は異常検出が主目的であり、検出後の処理(片側停止、切替、復旧)は別設計が必要です。
- 「ソフトウェアのバグも必ず検出できる」:両系が同じソフト構成だと共通故障(設計ミス)は検出できないため、多様化(N-version)等が必要です。
補足コラム
デュアルシステムは「検出」に強みがあり、検出後の対処(例えば故障した系を停止する、自動フェイルオーバする、アラートを出す)をどう設計するかが信頼性確保の鍵です。さらに安全性を高める手法としてはトリプルモジュール冗長(TMR:3系統で多数決により正解を決める)やN-versionプログラミング(ソフトを意図的に多様化することで共通故障を避ける)があります。設計時には同期遅延、比較タイミング、共通電源や共通ソフト(共通故障点)を排除することを意識してください。
FAQ
Q: デュアルシステムは故障を自動で直せますか?
A: いいえ。照合は異常の検出が主目的で、修復や切替は別途設計(自動停止、切替ロジック)が必要です。
A: いいえ。照合は異常の検出が主目的で、修復や切替は別途設計(自動停止、切替ロジック)が必要です。
Q: デュアルとホットスタンバイ(待機系)のどちらが良いですか?
A: 用途次第です。デュアルは検出能力に優れるがコストと同期要件が増え、ホットスタンバイは切替で可用性を確保しやすいです。目的(安全性優先か可用性優先か)で選びます。
A: 用途次第です。デュアルは検出能力に優れるがコストと同期要件が増え、ホットスタンバイは切替で可用性を確保しやすいです。目的(安全性優先か可用性優先か)で選びます。
Q: 同じソフトを二重化すれば設計ミスも検出できますか?
A: 共通のソフト欠陥(設計ミス)は両系で同じ誤りを出すため検出できません。設計ミスを避けるには多様化が必要です。
A: 共通のソフト欠陥(設計ミス)は両系で同じ誤りを出すため検出できません。設計ミスを避けるには多様化が必要です。
関連キーワード: 冗長化、二重化、デュアルシステム、照合、対照型二重化、フェイルオーバ、ホットスタンバイ、負荷分散、TMR、N-version冗長性

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