基本情報技術者 2013年 秋期 午前(科目A) 問34
問題文
LAN間をOSI基本参照モデルの物理層で相互に接続する装置はどれか。
選択肢
ア:ゲートウェイ
イ:ブリッジ
ウ:リピータ(正解)
エ:ルータ
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物理層の中継器【午前解説】
正解の理由
選択肢のウ(リピータ)が正解です。リピータはOSI基本参照モデルの物理層で動作し、受信した電気信号(または光信号)を増幅・再生して別の区間へ送り出す装置です。物理層の役割はビット列の伝送であり、リピータはビット単位での再生を行うため、物理層での中継器として正しい選択となります。なお、他の選択肢は上位の層(データリンク層やネットワーク層、アプリケーション層)での処理を行うため物理層の中継器には該当しません。
解法ステップ
- 問題が示す「物理層」で動作する装置を選ぶことを確認する。
- OSI参照モデルの各層と代表的な装置の対応を思い出す。
- 物理層:リピータ、ハブ、メディアコンバータ(信号の再生や変換)
- データリンク層:ブリッジ、スイッチ(MACフレームの転送・フィルタ)
- ネットワーク層:ルータ(パケットの経路選択)
- 上位層:ゲートウェイ(プロトコル変換など)
- 各選択肢を上記と照らし合わせて除外する(上位層の装置は不適)。
- 物理層の定義(ビット単位の処理、信号再生)に合致するリピータを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: ゲートウェイ
- ゲートウェイはプロトコル変換やアプリケーション層に近い処理を行う装置です。異なるネットワークプロトコル間の変換が主目的であり、物理層で単純に信号を再生する機能は期待できません。
- イ: ブリッジ
- ブリッジはデータリンク層(第2層)でMACアドレスを参照してフレームを転送・フィルタします。フレーム単位の処理を行うため物理層の中継器とは異なります。
- ウ: リピータ
- リピータは物理層で動作し、信号の増幅・再生により伝送距離を延長します。ビット列をそのまま中継するため、プロトコル解析やアドレス判定は行いません(したがって同一のLANセグメントに属したまま衝突ドメインやブロードキャストドメインを伸ばすことになります)。
- エ: ルータ
- ルータはネットワーク層(第3層)でIPアドレス等を見て経路選択を行う装置です。LAN間接続という表現で誤答しやすいですが、物理層での単純中継ではなくパケットのルーティングを行います。
よくある誤解
- 「LAN間を接続する=ルータ」と考える誤り
- 問題文が「LAN間」と表現しているとルータを連想しがちですが、問われているのが「物理層」であればルーティング機能は不要であり、物理層の中継であるリピータが妥当です。
- リピータとブリッジ(またはスイッチ)を混同する
- リピータはビット単位の再生、ブリッジ/スイッチはフレーム単位での転送・フィルタリングと覚えて区別しましょう。
- 同じ「接続」でも「何を基準に接続するか」を意識しない
- データをどの層で処理・判断するか(信号/フレーム/パケット/メッセージ)で装置が変わります。まず層を確認する習慣をつけるとよいです。
補足コラム
- ハブとリピータの関係
- ハブは実質的に複数ポートを持つリピータの集合体です。ポート間で受けた信号をそのまま他ポートへ中継するため、全ポートが同一の衝突ドメインになります。現代ではスイッチ(第2層)が一般的で、衝突ドメインを分割するためハブや単純リピータはほとんど使われません。
- メディア変換とリピータ
- 純粋なリピータは基本的に同一の物理信号形態を再生しますが、光⇔電気の変換や異なるコネクタへの変換を行うメディアコンバータやトランシーバは、物理層での「接続延長」機能に近い役割を果たします。ただし信号の再生成以外の上位処理は行いません。
- ブロードキャスト/衝突ドメインの扱い
- リピータで接続すると、接続先は同一のブロードキャストドメイン・衝突ドメインとなるため、大規模ネットワークではセグメント分割が必要になります。
FAQ
Q1. リピータとハブは同じものですか?
A1. 機能的には類似で、ハブは複数ポートを持つリピータの集合体です。どちらも第1層で信号を中継しますが、現在はスイッチの普及であまり使われません。
A1. 機能的には類似で、ハブは複数ポートを持つリピータの集合体です。どちらも第1層で信号を中継しますが、現在はスイッチの普及であまり使われません。
Q2. リピータは異なる物理媒体(例:同軸→光)を直接つなげますか?
A2. 純粋なリピータは同一の物理信号を再生する装置です。媒体変換を行うにはメディアコンバータ等、変換機能を持つ装置が必要になります。
A2. 純粋なリピータは同一の物理信号を再生する装置です。媒体変換を行うにはメディアコンバータ等、変換機能を持つ装置が必要になります。
Q3. 「LAN間を接続する」とある場合、常にルータが必要ですか?
A3. いいえ。問題で「物理層」と指定されていればリピータが該当します。用途によってはルータでネットワークを分割・経路選択することもありますが、層の指定が判断基準になります。
A3. いいえ。問題で「物理層」と指定されていればリピータが該当します。用途によってはルータでネットワークを分割・経路選択することもありますが、層の指定が判断基準になります。
関連キーワード: OSI参照モデル、物理層、リピータ、ハブ、ブリッジ、スイッチ、ルータ、メディアコンバータ、信号再生、衝突ドメイン

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