基本情報技術者 2013年 秋期 午前(科目A) 問35
問題文
IPv4においてIPアドレスからMACアドレスを取得するために用いるプロトコルはどれか。
選択肢
ア:ARP(正解)
イ:DHCP
ウ:ICMP
エ:RARP
IPv4においてIPアドレスからMACアドレスを取得するために用いるプロトコルはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: IPv4でIPアドレスから同一LAN内の対応するMACアドレスを解決するプロトコルはARPである。ARPはブロードキャストで問合せを行い応答を受け取る仕組み。
- 根拠: ARPは「IP→MAC」のアドレス変換を目的とする層間プロトコルで、Ethernet上ではハードウェア種別1(Ethernet)、プロトコルタイプ0x0800で動作する。
- 差がつくポイント: RARPは逆引き(MAC→IP)、DHCPはIP割当、ICMPは制御用であり用途が異なる。ARPは同一ブロードキャストドメイン内でのみ機能する点も重要。
正解の理由
ARP(Address Resolution Protocol)は、IPv4アドレスに対応するリンク層(MAC)アドレスを取得するために設計されたプロトコルです。送信ホストは宛先IPが同一サブネット内かを確認した上で、宛先のMACが不明ならARPリクエストをブロードキャスト(ff:ff:ff:ff:ff:ff)で送信し、該当するホストがARPリプライで自分のMACを返します。これによりIP層の宛先指定をリンク層フレームに変換できます。
よくある誤解
- ARPとRARPを混同してしまう:ARPはIP→MAC、RARPはMAC→IP(逆方向)で用途が正反対です。
- DHCPでMACからIPを即座に解決できると思う:DHCPはIP割当や設定配布を行うが、通常のパケット転送時の即時のIP→MAC解決はARPの役割です。
- ARPはネットワーク全体で動作すると誤認:ARPはブロードキャストドメイン(同一L2ネットワーク)内で動作し、ルータはARP要求を転送しません。
解法ステップ
- 問題文を「IPアドレスからMACアドレスを取得する」と読み替える。
- 各選択肢の役割を思い出す(ARP: IP→MAC、RARP: MAC→IP、DHCP: IP割当、ICMP: 制御メッセージ)。
- 要件と一致するプロトコルを選ぶ(IP→MACはARP)。
- 迷った場合は「ブロードキャストで問合せ→対応が返る」というARPの特徴を確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: ARP — 正解。IPアドレスからリンク層のMACアドレスを解決するために設計されたプロトコルで、ARPリクエスト/リプライのやり取りにより解決する。
- イ: DHCP — 誤り。DHCPは動的にIPアドレスなどの設定情報をクライアントに配布するプロトコルで、パケット送受信時の即時のIP→MAC解決には使わない。
- ウ: ICMP — 誤り。ICMPは到達性確認やエラーメッセージなどのネットワーク制御用プロトコルで、アドレス解決の役割は持たない(例: pingはICMP Echo)。
- エ: RARP — 誤り。RARP(Reverse ARP)は古い仕組みで、NICが自分のMACアドレスを使って自分のIPアドレスを取得する(MAC→IP)ためのものだったが現代ではほとんど使われない。
補足コラム
- ARPキャッシュ: 各ホストは最近解決したIP⇄MAC対応をメモリに保持(ARPキャッシュ)し頻繁な問合せを避ける。キャッシュの有効期限や更新はOS依存です。
- Gratuitous ARP: 自身のIPを通知するために自発的に送るARPで、重複IP検出やスイッチの学習更新に使われる。
- セキュリティ: ARPは認証を持たないためARPスプーフィング(詐称)攻撃が可能。対策として静的ARP、動的ARP検査(DAI)、IPsecなどがある。
- IPv6ではARPは廃止され、代わりにNeighbor Discovery Protocol(NDP)が同様の役割を果たす。
FAQ
Q1: ARPはルータを越えても動きますか?
A1: いいえ。ARPは同一ブロードキャストドメイン内で動作します。異なるサブネット間はルータが介在し、送信先はルータのMACに向けて送られます。
A1: いいえ。ARPは同一ブロードキャストドメイン内で動作します。異なるサブネット間はルータが介在し、送信先はルータのMACに向けて送られます。
Q2: RARPは今でも使われていますか?
A2: ほとんど使われません。代替としてBOOTPやDHCPが普及しています。
A2: ほとんど使われません。代替としてBOOTPやDHCPが普及しています。
Q3: ARPテーブルを手動で設定すべきですか?
A3: 一部の固定機器では静的に設定することがありますが、管理負担とIP変更時の柔軟性を考慮して一般は動的に任せます。
A3: 一部の固定機器では静的に設定することがありますが、管理負担とIP変更時の柔軟性を考慮して一般は動的に任せます。
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