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基本情報技術者 2015年 秋期 午前(科目A)10


問題文

キャッシュメモリをもつメモリシステムにおいて、平均メモリアクセス時間が増加する原因となるものはどれか。

選択肢

キャッシュメモリへのアクセス時間の減少
ヒット率の低下(正解)
ミスペナルティの減少
ミス率の低下

キャッシュメモリをもつメモリシステムにおいて、平均メモリアクセス時間が増加する原因となるものはどれか。 【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:キャッシュのヒット率が低下するとミス率が増加し、ミスペナルティ分だけ平均メモリアクセス時間が増加します。
  • 根拠:平均メモリアクセス時間は で表され、ミス率増加が直接AMATを押し上げます。
  • 差がつくポイント:ヒット率とミス率を混同しないこと、ミスペナルティは時間量であり率とは別の影響を持つ点を正確に理解すること。

正解の理由

正解は (ヒット率の低下)です。
理由は AMAT(平均メモリアクセス時間)が で表され、ミス率は なのでヒット率が下がるとミス率が上がり、 の項が大きくなって AMAT が増加するためです。

よくある誤解

  • 「キャッシュへのアクセス時間が短くなるとAMATが増える」と誤解する。実際はキャッシュアクセス時間が減ればAMATは減少します。
  • ミスペナルティ(損失時間)とミス率(割合)を混同し、どちらが直接AMATを押し上げるか誤る受験者が多いです。
  • 「ミス率の低下」と「ヒット率の低下」を取り違える誤答。意味は逆でAMATへの影響も逆になります。

解法ステップ

  1. 問題の指す指標が「平均メモリアクセス時間(AMAT)」であると確認する。
  2. AMAT の式を思い出す:
  3. 各選択肢が式のどの項に影響するかを対応させる(ヒットタイム、ミス率、ミスペナルティ)。
  4. その変化が AMAT を増加させるか減少させるかを判定する(符号を確認)。

選択肢別の誤答解説

  • ア: キャッシュメモリへのアクセス時間の減少
    → 間違い。ヒットタイムが小さくなるので はむしろ減少します。
  • イ: ヒット率の低下
    → 正解。ヒット率低下によりミス率が増加し、 の項が増えて が増加します。
  • ウ: ミスペナルティの減少
    → 間違い。ミスペナルティが減れば が小さくなり は減少します。
  • エ: ミス率の低下
    → 間違い。ミス率が下がる(ヒット率が上がる)と は減少します。
(例)ヒットタイム=1ns, ミスペナルティ=100ns としてヒット率が0.95から0.90に低下すると、
ns,
ns。増加することが数値でも確認できます。

補足コラム

  • キャッシュ設計ではヒット率を上げる(容量・連想度の向上)とヒットタイムがわずかに増える場合があり、どちらが総合で有利かは の式で評価します。
  • ミスペナルティは主に階層下位のメモリ(主記憶・ディスクなど)からデータを取りに行く際の遅延を指し、容量やバス幅、プリフェッチ戦略で変動します。
  • 試験では「低下/増加」を逆に読み取るケアレスミスが多いため、選択肢の語順に注意してください。

FAQ

Q1: ヒットタイムが増え、ヒット率も増えたら AMAT はどうなる?
A1: 両方の影響を式で評価します。増えたヒットタイムと減ったミス率×ミスペナルティの差で総和が判定されます。計算で確認するのが確実です。
Q2: ミス率とミスペナルティのどちらがより影響が大きいですか?
A2: どちらも重要ですが、ミスペナルティが大きい場合は小さなミス率の変化でも AMAT に大きく影響します。数値で評価してください。
Q3: 問題文で「増加する原因」とあるときの読み方のコツは?
A3: 「増加する原因」とは AMAT が増える方向に作用する選択肢を選ぶという意味です。選択肢が増減どちらなのかを正確に把握すること。

関連キーワード: キャッシュ、ヒット率、ミス率、ミスペナルティ、平均メモリアクセス時間、AMAT、メモリ階層、キャッシュヒット
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