基本情報技術者 2014年 秋期 午前(科目A) 問71
問題文
バランススコアカードで使われる戦略マップの説明はどれか。
選択肢
ア:切り口となる二つの要素をX軸、Y軸として、市場における自社又は自社製品のポジションを表現したもの
イ:財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点を基に、課題、施策、目標の因果関係を表現したもの(正解)
ウ:市場の魅力度、自社の優位性という二つの軸から成る四つのセルに自社の製品や事業を分類して表現したもの
エ:どのような顧客層に対して、どのような経営資源を使用し、どのような製品・サービスを提供するのかを表現したもの
バランススコアカードで使われる戦略マップの説明【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→戦略マップはバランススコアカードの四つの視点(財務、顧客、内部プロセス、学習と成長)を基に、課題・施策・目標の因果関係を視覚的に示す図です。
- 根拠→KaplanとNortonのBSC理論では、学習と成長→内部プロセス→顧客→財務の流れで因果関係を描くことで、戦略の動線と成果指標を紐づけます。
- 差がつくポイント→2×2マトリクス(ポジショニングやポートフォリオ)と混同しないこと、視点の順序と因果矢印の意味を明確に説明できれば差が付きます。
正解の理由
選択肢の中で、戦略マップを正しく説明しているのはイです。戦略マップはバランススコアカード(BSC)の四つの視点を用いて、各視点ごとの目標(戦略的目的)を配置し、それらの間の因果関係(どの施策がどの成果につながるか)を矢印で示す図です。したがって「財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点を基に、課題、施策、目標の因果関係を表現したもの」という説明が一致します。
よくある誤解
- 「戦略マップ=ポジショニング図」と考える誤解:ポジショニング図は市場での相対的な位置を示すが、戦略マップは組織内の因果関係を示します。
- KPIの一覧と混同する誤解:KPIは測定指標であり、戦略マップは目標や施策の因果連鎖を示す設計図です。
- 視点は必ずしも固定ではないが、試験では四つの視点の順序(学習→内部→顧客→財務)を問うことが多い点に注意します。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「戦略マップ」「バランススコアカード」を確認します。
- BSCの四つの視点(財務・顧客・内部プロセス・学習と成長)を思い出します。
- 選択肢を「因果関係を示すか」「2×2のマトリクスか」「ビジネスモデルの記述か」で分類し、因果関係を示す説明を選びます。
- 最終確認として、選んだ説明が視点の順序と因果チェーン(学習→内部→顧客→財務)に合致しているか確認します。
選択肢別の誤答解説
- ア: 切り口となる二つの要素をX軸、Y軸としてポジションを表現する説明は「ポジショニングマップ」や散布図の説明であり、戦略マップとは異なります。
- イ: 正解。BSCの四つの視点を基に目標・施策・因果関係を示す戦略マップの定義に合致します。
- ウ: 市場の魅力度と自社優位性による四つのセルで製品や事業を分類するのは「ポートフォリオマトリクス」(例:BCGマトリクスやGEマトリクス)であり、戦略マップではありません。
- エ: 「どの顧客層に、どの経営資源を使い、どの製品・サービスを提供するか」を示す説明はビジネスモデルやバリュープロポジションに近く、戦略マップの因果構造とは異なります。
補足コラム
- 戦略マップの典型的な描き方:下段に「学習と成長」、次に「内部プロセス」、次に「顧客」、最上段に「財務」を配置し、下から上へ因果矢印で結びます。これにより、人材やシステム投資が業務プロセス改善を促し、顧客価値を高め、最終的に財務成果に結びつく流れを示せます。
- 実務での使い方:各視点ごとに戦略目的(例:従業員能力向上、業務効率化、顧客満足向上、収益改善)を定義し、それぞれに対応するKPIと目標値を設定します。戦略マップは「なぜそのKPIが重要か」を説明するストーリーを作る道具です。
- 試験対策のコツ:BSCの四つの視点とその順序、戦略マップが「因果関係を可視化する図」である点を短く整理して覚えておくと選択肢の消去が早くなります。
FAQ
Q1: 戦略マップとBSCは同じものですか?
A1: 違います。BSCは業績評価と管理のフレームワークで、戦略マップはその中で戦略の因果関係を可視化するツールです。密接に関連しますが厳密には役割が異なります。
A1: 違います。BSCは業績評価と管理のフレームワークで、戦略マップはその中で戦略の因果関係を可視化するツールです。密接に関連しますが厳密には役割が異なります。
Q2: 戦略マップは必ず4つの視点を使うのですか?
A2: KaplanとNortonの標準モデルは四つの視点ですが、実務では組織の事情に応じて視点を変えることがあります。試験では四つを問う問題が多いです。
A2: KaplanとNortonの標準モデルは四つの視点ですが、実務では組織の事情に応じて視点を変えることがあります。試験では四つを問う問題が多いです。
Q3: ポートフォリオマトリクスと戦略マップの見分け方は?
A3: ポートフォリオは「2軸=市場魅力度と自社強みなど」で製品や事業を分類するマトリクス、戦略マップは「因果関係を矢印で示す縦方向の論理構造」が特徴です。
A3: ポートフォリオは「2軸=市場魅力度と自社強みなど」で製品や事業を分類するマトリクス、戦略マップは「因果関係を矢印で示す縦方向の論理構造」が特徴です。
関連キーワード: バランススコアカード, 戦略マップ, ストラテジーマップ, KPI, 因果関係, ポートフォリオマトリクス, ポジショニングマップ

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