基本情報技術者 2011年 春期 午前(科目A) 問75
問題文
良品である確率が0.9、不良品である確率が0.1の外注部品について、受入検査を行いたい。受入検査には四つの案があり、それぞれの良品と不良品1個に掛かる諸費用は表のとおりである。期待費用が最も低い案はどれか。

選択肢
ア:A
イ:B
ウ:C(正解)
エ:D
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期待費用の比較【午前解説】
正解の理由
各案の期待費用を、良品である確率を 、不良品の確率を として算出すると、案 C の期待費用が最も小さくなります。具体的に を代入すると、案 A が 、案 B が 、案 C が 、案 D が となり、最も低いのは案 C(ウ)です。期待値の考え方に基づき、確率で重み付けした平均的な費用を比較した結果が根拠です。
解法ステップ
- 各案について期待費用 の式を立てる。良品の確率を 、不良品を とする。
- 案 A:
- 案 B:
- 案 C:
- 案 D:
- 問題の確率 を各式に代入して数値化する。
- 最小値を選ぶ。 が最小であるため、案 C(ウ)が最良。
選択肢別の誤答解説
- ア(案 A)
- 良品時の費用が 0 で直感的に有利に見えるが、不良品時の費用が大きく、不良率 を考慮すると となり最小ではない。
- イ(案 B)
- 良品時の費用を若干抑えつつ不良時の費用も中程度だが、計算すると と案 C より高い。
- ウ(案 C)
- 良品・不良両方のコストがバランスよく、確率を乗じた期待費用が最小()。したがって正解は ウ。
- エ(案 D)
- 良品時の費用はやや高いが不良時は小さい。 で案 C より大きいため誤り。
よくある誤解
- 「良品時のコストが最小だからそれが最良」と考える誤り
- 期待費用は良品・不良それぞれの費用を確率で重み付けした平均で判断するため、片方だけで決めてはいけません。
- 不良率の代入ミス( と の取り違え)や単純な計算ミス
- 不良品の確率は 。これを逆にしてしまうと全く異なる結果になります。
補足コラム
期待費用の一般式を用いると、良品確率 の関数として各案の支出を比較できます。各式を並べると
案 A が他案より有利になる領域を調べると、案 A と案 B(および案 C)との交点は
また案 A と案 D の交点は
したがって、全案と比較して案 A が最小になるためには最大の閾値(約 )以上の良品確率が必要です。言い換えると、良品確率が約 を超える領域では案 A が期待費用で最も小さくなります。今回の はこの閾値を下回るため、案 A は有利になりません。補足として、境界での等価条件(同じ期待費用で並ぶ点)を使えば、確率変化に応じた最適案の切替点が明確になります。
FAQ
Q. 期待費用を計算する基本ルールは何ですか?
A. 各事象の費用にその事象が起こる確率を掛けて足し合わせた値が期待費用です。良品と不良の2状態なら 。
A. 各事象の費用にその事象が起こる確率を掛けて足し合わせた値が期待費用です。良品と不良の2状態なら 。
Q. 複数案で同じ期待費用になったらどう判断する?
A. 期待費用が等しいならリスク回避の観点(分散が小さい案)、運用上の制約、実行の容易さなど定性的要素で選びます。確率が不確定な場合は感度分析(閾値を調べる)すると良いです。
A. 期待費用が等しいならリスク回避の観点(分散が小さい案)、運用上の制約、実行の容易さなど定性的要素で選びます。確率が不確定な場合は感度分析(閾値を調べる)すると良いです。
Q. 良品確率が変わったら最適案はどう変わる?
A. 補足コラムに示した交点(閾値)を用いて、どの区間でどの案が最小となるかを判定できます。閾値を超えると案 A が最良になる点に注意してください。
A. 補足コラムに示した交点(閾値)を用いて、どの区間でどの案が最小となるかを判定できます。閾値を超えると案 A が最良になる点に注意してください。
関連キーワード: 期待値、期待費用、費用比較、受入検査、感度分析

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