基本情報技術者 2011年 春期 午前(科目A) 問76
問題文
商品Aを先入先出法で評価した場合、当月末の在庫の評価額は何円か。

選択肢
ア:3,300
イ:3,600
ウ:3,660
エ:3,700(正解)
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先入先出法による在庫評価【午前解説】
正解の理由
先入先出法では、最初に入った在庫(古いロット)から順に払い出して在庫を減らします。与えられた入出庫を時系列で処理すると、期末に残るロットは以下になります。
- 4月4日仕入 40個@120 → 5日売上で20個が消費され、残20個@120
- 7日仕入 30個@130 → 30日の売上で10個が消費され、残20個@130
- 10日仕入 10個@110 → 期末で残10個@110
従って期末在庫は20個@130 + 10個@110 = 円、よって正解は エ(3,700円)です。
解法ステップ
- 帳票を時系列(左上から下へ)に沿って入出庫を確認する。
- FIFOのルール「古いロットから消費」を適用し、各売上でどのロットから何個が減るかを計算する。
- 最終的に残っているロットと個数を整理する。
- 各ロットの単価で残個数を掛け合わせ合算する。結果が期末在庫評価額。
選択肢別の誤答解説
- ア: 3,300円
- 誤りの要因例:最終仕入単価(直近の単価110円)を期末在庫全量に適用した場合の計算(30×110=3,300)です。これは単純化し過ぎた誤りで、FIFOでは不可です。
- イ: 3,600円
- 誤りの要因:期首〜期末の全入庫を合計して単純平均単価(合計費用 ÷ 合計個数 = 10800 ÷ 90 = 120)を適用した場合(30×120=3,600)。これは定期平均法(期中平均)に相当し、FIFO指定と矛盾します。
- ウ: 3,660円
- 誤りの要因:移動平均法(払出毎に平均単価を再計算する方法、いわゆる継続平均)を適用した場合の典型値です。移動平均だと期末単価が約122円になり、30×122=3,660円となります。
- エ: 3,700円(正解)
- FIFOを正しく適用すると、期末は20個@130+10個@110で合計3,700円になります。
よくある誤解
- 「売上の単価欄が空欄=評価に使う」:売上行の単価は払出数量の記録であり、在庫評価に直接使うべき単価が記載されないのは普通です。
- 「平均単価を使えばOK」:平均法(定期平均や移動平均)は別の評価基準であり、問題文にFIFO指定がある場合は使えません。
- 「仕入順を誤認」:仕入日の順序を間違えると払出の割当が変わり、評価額が変わります。時系列が最重要です。
補足コラム
在庫評価方法(FIFO・LIFO・平均法・移動平均法)は会計上・税務上の影響が大きく、価格変動期には利益や棚卸資産評価に差が出ます。例えば原価が上昇している場合、FIFOは期末在庫を高く評価するため貸借対照表の資産が大きくなり、当期の売上原価は低めになります。試験では問題文の指定(今回は先入先出法)を厳密に守ることが最も重要です。
FAQ
Q1: 売上行の単価欄が空欄でも在庫評価できる理由は?
A1: 売上行は「払出数量」を記録するのみで、どのロットから払出すかは評価法(FIFO等)のルールに従って割当てます。単価欄が空でも計算可能です。
A1: 売上行は「払出数量」を記録するのみで、どのロットから払出すかは評価法(FIFO等)のルールに従って割当てます。単価欄が空でも計算可能です。
Q2: 在庫数量が合わないときのチェックポイントは?
A2: 全入庫合計 − 全払出合計 = 期末在庫個数 をまず確認。個数が一致しない場合は日付順・受払の読み違いが疑われます。
A2: 全入庫合計 − 全払出合計 = 期末在庫個数 をまず確認。個数が一致しない場合は日付順・受払の読み違いが疑われます。
Q3: 問題で評価法の指定がない場合はどうする?
A3: 指定がないと実務では会計方針に従いますが、試験問題では通常どの方法を用いるか明記されます。指定がない設問は稀です。
A3: 指定がないと実務では会計方針に従いますが、試験問題では通常どの方法を用いるか明記されます。指定がない設問は稀です。
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