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基本情報技術者 2012年 春期 午前(科目A)59


問題文

システム開発を外部委託している部門が、委託先に対する進捗管理についてシステム監査を受ける場合、提出すべき資料はどれか。

選択肢

委託先から定期的に受領している業務報告及びその検証結果を示している資料(正解)
成果物の検収方法を明確にしている資料
ソフトウェアの第三者への預託を行っていることを示している資料
データや資料などの回収と廃棄の方法を明確にしている資料

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委託先の進捗管理資料【午前解説】

正解の理由

正解:
監査は「誰が、いつ、何を確認し、どのように対応したか」という証跡を求めます。委託先から定期的に受領する業務報告およびその検証結果は、進捗状況・遅延要因・是正措置の実施状況を時系列で示すため、進捗管理に関する監査証拠として最も直接的かつ有効です。監査人はこれらの報告と検証結果を突き合わせることで、管理プロセスの有効性を評価できます。

解法ステップ

  1. 監査の対象(進捗管理)を明確にする。
  2. 監査で必要な証跡(進捗の記録、問題・是正の履歴、レビュー記録)を洗い出す。
  3. 候補資料を照合し、実際に「時系列で状況と対応を示す」資料を優先する。
  4. 提出する資料に日時・担当者名・検証内容・結果が明示されているかを確認する。
  5. 補助資料(会議議事録、問題票、変更管理履歴)を添えて整合性を示す。

選択肢別の誤答解説

  • : 正解。定期的な業務報告とその検証結果は、進捗の実態と是正対応を示す主要な監査証跡であり、監査目的に最も合致します。
  • イ: 成果物の検収方法は手順書であり、監査で求められる「実際の進捗や対応履歴」を示すものではないため不十分です。
  • ウ: ソフトウェアの第三者預託は資産保護や障害対策に関する資料であり、進捗管理の証跡とは性質が異なります。
  • エ: データの回収・廃棄方法は情報管理/廃棄ポリシーに関する資料であり、進捗管理の監査で主に求められる資料ではありません。

よくある誤解

  • 業務の検収方法(イ)だけ提出すれば十分という誤解:検収方法は手順の説明であり、実際の進捗や対応履歴を示す証跡にはなりません。
  • 第三者預託(ウ)は進捗管理の証拠と思い込む誤解:ソフトウェア預託は資産保護や可用性に関する措置であり、進捗管理そのものの証拠にはなりません。
  • 回収・廃棄方法(エ)を出せば監査対応完了と考える誤解:これは情報管理ライフサイクルの一部であり、進捗の監査目的とは別領域です。

補足コラム

監査で「進捗管理」を評価するとき、監査人は単なる表面的なスケジュール(予定)ではなく、実際の差異とその対応履歴を重視します。実務では以下が高評価のポイントです:定期報告に遅延理由と影響、対応期限と担当者が明記されていること、検証(レビュー)結果と追跡可能な是正措置が存在すること、そして報告書と議事録、問題管理票、変更管理台帳との整合性が取れていることです。電子データの場合はタイムスタンプや承認履歴の保存も重要な証跡になります。

FAQ

Q1: 定期報告が無い場合、監査に何を出せば良いですか?
A1: 会議議事録、メールの合意履歴、課題(Issue)管理票、変更要求の履歴など、進捗と対応を時系列で示せるものを提出してください。
Q2: 検収方法(イ)は全く無関係ですか?
A2: 無関係ではありません。検収方法は品質管理の一部として参考資料になりますが、進捗管理の主要な証跡としては不十分です。
Q3: サブコン(下請け)の報告は必要ですか?
A3: 必要です。下請け分の進捗も全体の進捗に影響するため、委託先から受領した下請け報告や検証結果も監査証跡になります。
Q4: 電子ファイルの承認印やタイムスタンプは有効ですか?
A4: 有効です。電子的な承認履歴やタイムスタンプは改竄防止とトレーサビリティの観点で監査証跡として評価されます。

関連キーワード: 委託管理、進捗管理、システム監査、監査証跡、外部委託管理
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